episode5〜”動く”は拓く!〜
秋の夜長にインタビューを楽しむ。
昨年の秋は、まさにそんな日々だった。
ちょうどその頃にCafeを訪れてくれたのが、パステルアーティストであり、「癒しの未来案内人」でもある、まきりんさん。
周りの人たちへの温かい声かけを絶やさず、常に誰かを応援しながら、ご自身もどんどんチャレンジして、道を切り拓いている…癒しオーラ満載ながらも、パワフルな女性である。
朝活、予祝講座…各所でご一緒させていただいたが、学びを実践するなかでの、まきりんさんの気づきが毎度秀逸!
その気づきから学んでいる人も多いのではないだろうか。
そんなまきりんさん。
「人生の転機」を伺ったところ、いくつかあったようで、少し迷っていたようだ。
そこで、今回はいろいろと過去を紐解いていくなかで出てきた、
「”動く”は拓く!」
を中心に、ストーリーを紡いでいこうと思う。
「ストレススキャン」アプリへの疑問
すごく突然だけど・・・「良い人生」の定義って何だろうか。
かつて、まきりんにとって「良い人生」とは、何もしなくていい自由な時間や家でゆっくりくつろげる時間が、たくさんあることだった。
自分がだらーんと過ごす時間が好きだから、情熱的な人はどちらかというと苦手。
「あの人、また熱いこと言ってる・・・。いいじゃん、そのままにしておけば・・・!」
熱苦しい人を見る度にそう思っていた。
今では、オンライン・オフラインでパステルアート教室を開催するかたわら、看護補助者として働く、まきりん。
かつては看護補助者の仕事一本で生きていて、よく「ストレススキャン」のようなアプリ(注:当時使っていた正確なアプリの名前は思い出せない)をよく使っていた。
このアプリは、スマートフォンに指で触れると、今のストレス状態を測れるといったもの。
当時のまきりんは、これといって何か「やりたい!」と思えることがある訳ではなく、とりあえず仕事が早く終わって、早く帰れたらいいなぁと思いながら日々を過ごしていた。
だから・・・ストレススキャンの結果がときどき不思議だった。
当時は忙しい病棟にいて、あちこち走り回る日々。
「今、最高に疲れてます〜!」というタイミングで休憩に入ったときに、「今、ストレス値、絶対高いだろうなぁ…」と思いながら、ストレススキャンを起動して、ストレス値を測ってみる。
すると・・・決まって、ストレス値は低く、むしろ良い状態。
一方、休日にゴロゴロしながら、「今日は最高だぁ〜!」と思っているときにストレス値を測ってみると・・・決まってストレス値はMAXと出た。
えっ・・・! 一体どういうこと?!
私の感じ方が変なんだなぁ、きっと・・・。
その疑問に対する答えをまきりんが知ったのは、数年後だった。
パステルアートとの出会い
小学校・中学校を卒業したら、高校へ進学。
高校を卒業したら、専門学校に進学して、結婚して、子供ができて・・・。
人生には、決められたレールのようなものがあって、”そのとき”は全部「勝手にやってくる」ぐらいに思っていた。
これといって「やりたい!」と思えることも特になかったし、正直、仕事もあまり一生懸命に取り組んできた訳ではなかった。
仕事終わりや休日となると、飲み歩いたり、どこかに遊びに行ったり・・・と、目の前の「楽しさ」と「気楽さ」だけを追求している日々。
あれれ・・・?
”そのとき”は全然来ないぞ。一体、いつ来るんだ・・・!?
そんな矢先だった。
2011年3月11日、東日本大震災に見舞われたのは。
幸いにも、まきりんの家族は全員無事だった。
でも・・・周りには、家族を失った人たちもたくさんいた。
見ているのがツラく、いたたまれない気持ちになった。
このまま努力せずに生きていたら、もったいない。
私にできることを、何かしよう。
そう心に誓った直後、さらなる転機が訪れた。
母が体調を崩し、闘病生活を送ることになったのだ。
まきりんは仕事をしながら、母につきっきりで看病を続けた。
でも・・・1年半後、母は天国へ旅立って行った。
それまで、仕事以外はずっと母のそばにいた。
母が亡くなってしばらくの間、心にぽっかりと穴が空いたような日々が続いた。
それから、どのくらいの時間が経っただろうか。
ふと、「何かしたい!」という気持ちが湧いてきた。
いや・・・「何かしよう!」と思った気持ちを思い出した、という方が正しいのかもしれない。
そのタイミングで出会ったのが、パステルアートだった。
じつは、いきなり「パステルアート」と出会った訳ではない。
きっかけは、心の在り方を教えてくれる先生と出会ったこと。
先生とお話をするなかで、「まずはアートで心を癒しましょう」と言われたのだ。
えっ・・・アート!?
絵なんて、とんでもない・・・!
言われた直後はそう思ったし、すごく抵抗があった。
だって、学生時代は友人の模写を模写していたぐらい、絵が下手だったから。
それでも、先生の「まずやってみましょう」のひとことに背中を押され、描いてみることにした。
1枚目が仕上がったときは、衝撃だった。
「これなら描ける!」
そこから、まきりんはパステルアートの虜になっていった。
パステルアートでは、使いたいパステルの色を選んで、紙に塗っていく。
別名「癒しのアート」と言われているのは、自分の意思で色を選んで、描いていくなかで、自己肯定感が高まり、心の中が整理されるから。
まきりん自身も、パステルアートを続けていくなかで、どんどん心が癒され、穏やかになっていった。
優しいアートに触れることで、癒される人を増やしたい!
初めてパステルアートに触れたときのワクワクや感動を、もっと多くの人に伝えていきたい!
そう思ったまきりんは、インストラクターの資格を取得し、パステルアート教室を開催するようになった。
「やりたい!」で満ち溢れる今、改めて思う
パステルアートを始めてから、パステルアート教室の開催はもちろん、それ以外でも、「やりたい!」と思うことはどんどん増えてきた。
パステルアート教室も、長らく地元で場所を借りて開催してきたが、コロナ禍の今ではオンラインで、老若男女問わず、全国各地のたくさんの方々にその魅力を伝えられるようになった。
さらに、パステルアートの先生が、アドラー心理学を推奨されていたのがきっかけで、アドラー心理学に関心を持ち、平本式で学ぶことに。
ここでの出会いや学びも、まきりんの変化を加速させている。
一番大きく変わったのは、何かにチャレンジするときの考え方。
これまでのまきりんは、チャレンジするにしても、「絶対できる!」と思えることだけをやってきた。
簡単に手に入るものだけをチョイスして、たくさん持っている・・・なんだかそんな感じ。
でも、平本式で学び、多くの仲間に刺激を受けるなかで、
失敗してもいい!
何かをすれば、何かしら得るものがあって、それがプラスでも、マイナスでも、必ず自分の”何か”にはなる。
だったら・・・まずはやってみよう!
そう思えるようになった。
そんな風に、自分の思い込みや制限を外して、いろいろなことにチャレンジしていくと、今度はそれに付随する別のやりたいことが出てくる。
それに、一度チャレンジして「ワクワクする!」気持ちを味わってしまうと、その気持ちをまた味わいたくて、チャレンジしないと気が済まなくなってきた。
おかげで、今は「ワクワク自己ベスト更新中!」の毎日を送っている。
そして・・・あれれ??
あんなに「熱い人は苦手」って思ってたのに、最近の私、「燃えちゃいましょ〜!」とか平気で言っちゃってる(笑)!
こんなこと言う私じゃなかったのにね。
そう笑いながら語った、まきりん。
日頃発する言葉からも、自分自身の大きな変化を実感しているようだ。
そんな今のまきりんだからこそ、ちゃんと分かる。
かつて、ストレススキャンアプリに抱いた疑問への答えが。
暇で、自由で、何もしなくていいことが、「良い人生」ではない。
目的を持って、自分が「やりたい!」と思えることに取り組んでいるときこそが最高!
何かに真剣に取り組んでいるとき、その目的に向かって、身体は快調に動けている。
そして、それが身体にとって「良い状態」なのであり、ストレススキャンアプリはそれを測っていたのではないだろうか、と。
以前のまきりんと比べて、今のまきりんは、やりたいことやチャレンジしたいことがたくさんあって・・・スケジュール帳を予定で埋め尽くす日々を過ごしている。
ときに「時間が足りない…」と思ったり、「眠たい…」とか「休みたい…」と思う瞬間だってある。
でも、「(何かを)やりたい!」と思う気持ちの方が強くて、毎日がすごく充実しているのだ。
実際、当時と同じアプリではないが、似たようなアプリで試してみたら、ストレス値は100のうち1。
もしかしたら、これからきっと壁にぶち当たったり、嫌なこともあるかもしれない。
それでも、「やりたい!」気持ちが上回っていれば、きっと大丈夫。
「何が起こるか」が大切なのではなく、起こった出来事を「どう捉えるか」だと思っているから。
実際、いろいろとチャレンジするなかで、モヤモヤするような出来事もあった。
そこで、起こった出来事を嘆いたり、マイナスに捉えたりするのではなく、仲間の力も借りながら、まったく別の切り口で解決してみたら、思わぬ展開が訪れたりもした。
“動く”は、拓く!
何かしないと、”何か”は起こらない。
もちろん、動く前に、「失敗したらどうしよう…」って不安になることもあると思う。
でも、チャレンジしてみて、何か課題が見えることは「失敗」じゃない。
ただ、最初に思っていたことと違っただけで、動いてみたからこそ、分かったこと。
それを踏まえて、また次のチャレンジをすればいい。
だから、「1割5倍速(注)」で動こう。
完璧じゃなくていいから、思い立ったらやってみよう。
それがまた、次の”何か”に繋がっていくから。
(注)1割の出来でいいから、5倍の速さでPDCAのサイクルを回していこうという考え方のこと。
そう強く語った後、
今日、喋ってみて改めて思ったんだけど・・・こんな私になるなんて、ビックリでした!
そんな風に言いながら、カフェを後にしたことが、マスターのぺくにとって強く印象に残っている。
マスターあとがき
いかがでしたか・・・?
「良い人生」の捉え方が変わったところが、私は一番心に残っています。
そして、また別の機会でも、
今、過去の自分のように、楽で、自由なのが「良い人生」と思っている方に、そうじゃないことをすごく伝えたい。
と語る、まきりんさんの姿がありました。
今回お話を伺った際、
「あの頃のことを思うと、勿体無かったなぁ・・・」
とお話されていた、まきりんさん。
そんな時期を経て、「やりたい!」に満ち溢れ、これまでにないぐらい充実した日々を送っておられるからこそ、過去の自分自身のように過ごしている人に同じような気持ちを持ってほしくないと思っておられるんだなぁと感じました。
そして、本編からは省きましたが、「これから」を伺ったときのお話もすごく印象的で。
昔は、「パステルアート教室とか、自分のやりたいことだけで生活したい!」が夢というか、目標だった。
でも、最近は目先の「これやろう!」がいっぱいある感じ・・・!
きっとね、1つ何かを成し得たら、そこからまた別のやりたいことが出てくると思っていて。
それって、今の私では見られないから、分からないものだと思うの。
今、目の前にあることを成し遂げたら、自信がついて。
自信がついた先には、広がる未来がある。
そこで、本当にやりたいことが、もっと浮かんでくる・・・そんな自由な空間のようなものが広がっていると思うんだよね。
「夢を持て!」、「大志を抱け!」・・・そんな風に言われることもあるなかで、夢や志、目標を持てないことに不安を抱いたり、何も持てない自分を責めてしまったりすることもあるのではないでしょうか。
そのような方にとって、
目の前にある”やりたい!”気持ちを、まずは大切にして動いてみる。
そして、動いた先に、今の自分には想像できない”何か”がきっとある。
その”ワクワク”に目を向ける、まきりんさんの生き方が、すごく大きなヒントになり、勇気になるのではないかと思ったんです。
このカフェのマスターである私自身も、例外なく。
いまだに大きな夢や目標はないし、いつもとことん自分の”やりたい!”を追いかけては、すぐに飽きちゃって・・・という自分にコンプレックスを感じることも、正直あります。
でも、今はただ「見えていない」だけ。
だったら・・・たとえ小さくても、目の前にある”やりたい!”をひとつずつ丁寧に、一生懸命追いかける生き方をしていこう。
そんな風に、思わせていただきました。
「ワクワク自己ベスト更新中!」とお話された、まきりんさん。
今後、ご自身の”ワクワク”にしたがって、さまざまなチャレンジを続けるなかで、一体どんな風に変化していくのか。
これからのご活動・ご活躍をすごく楽しみにしています!
そんなまきりんさん、オンラインでパステルアートの体験会を開催されています。
以前、私も体験しましたが、夢中で取り組んでいるうちに、自然と心が洗われる…そんな素敵な時間を過ごさせていただきました♫
パステルでだーっと背景を塗って、その後に塗ったところを消すと真っ白になるんですが、その瞬間の爽快感がたまりませんよ!
気になる方は、ぜひ以下のFacebookページから、まきりんさんにご連絡してみてください!
初回は「無料」で開催されておられます。
▼まきりんさんのFacebookページ
https://www.facebook.com/profile.php?id=100063140542067
なお、今回の「パステルアートとの出会い」は、まきりんさんご自身の私誌を一部参考にさせていただきました。
Facebookで日々素敵な発信をされておられるので、そちらもお楽しみに!
サポート、お待ちしております♫ みなさんとともに素敵な”旅”を続けていく力にしていきます✨