コーヒーブレイク

「久しぶりに会っても関係が変わらない」と感じる感覚の正体

 仕事もプライベートも充実するカギとなる「パートナーシップ」に特化したコーチング&トレーニングを提供するHOSUが、皆さんがパートナーシップでより大きな結果を得られるように、いろんな切り口で投稿しています。

 noteマガジン「パートナーシップを磨く」連投74日目。

 今日(2018年12月29日)あたりから、実家に帰省して、家族や地元の友人と久しぶりに再会するという方もいらっしゃると思います。

 実家の家族や地元の友人って、どんなに久しぶりに再会しても、この前に会ったときのような雰囲気で会話ができたりしますよね。特に、大学時代の友人なんかは、大学時代にタイムスリップしたみたいに、バカ話ができるから、関係性が変わっていないように感じることもあるでしょう。
 わたしも先日、10年ぶりくらいに大学時代の友人とばったり商店街で再会したんですね。「久しぶり〜!」と偶然の再会を喜びましたが、その後はフツーに近況報告しあっていました。そこには信頼できる友人がいて、何でも安心して話せる時間が過ごせたんですね。

 でも、それって、そういう「感じがする」に過ぎないんですよね、実は。

 実際に起きていることは、「大学時代と同じような会話の流れ」を体験して、そう感じるんですよね。

・こういう声で、こういう抑揚をつけた話し方だったな
・こういうタイミングで、笑う(怒る)人だったな
・こういう笑顔だったな
・こうやって腕組みをよくする人だったな  等

 昔みていた相手と、同じようなしぐさ、タイミング、話し方をしているーつまり、期待どおりのリアクションをする相手が目の前にいると、「昔と変わっていないな」と感じるのでしょう。それと同時に、「自分も変わっていない」とどこかで捉えていれば、二人の関係性は変わっていないように感じるのでしょう。

 仮に、人見知りだった人が、社交的になっていたとしたら、別人になっているように見えるから、自分との関係も「昔とは違う」と感じるでしょうね。
 そう考えてみると、慣れた感覚で付き合える相手とは関係が変わっていないように感じるし、慣れない感覚で付き合うことになる相手とは関係が変わったように感じるのでしょう。
 例えば、バスケットボールでドリブルをする時に、ボールの跳ね返ってくる高さが、毎回、バラバラだったらどうなります? やりづらいですね。イラッとしますね。でも、自分が力をかける感覚と、ボールが跳ね返ってくる感覚が一致しているとやりやすいですね。つまり、慣れた感覚は、期待通りである時に感じられるものなのでしょう。

 ということは、「昔と変わらない感じがする」のは、あくまでも、相手が期待通りのコミュニケーションをしているからそう感じるのであって、固定して、安定的に、必ずそういう関係がそこにあるのではないのです。
 ”いま”、期待通りのコミュニケーションをするその人がいる。
 ”いま”、期待通りのコミュニケーションをするあなたがいる。
 変わらないと思える関係性は、そうした期待通りのリアクションがあるから成り立つのでしょう。
 つまり、その1回1回のコミュニケーションがあってはじめて、変わらないと感じられる関係性が、そこに出現するのです。

 だからこそ、変わることもある。昨日まで感じられたパートナーシップを、今日は感じられないということだってありえます。人は変化し続ける生き物ですから、関係性も常に変動的なのです。
 そんな中で、以前と変わらぬコミュニケーションがそこにあるとしたら、それは奇跡でしょう。この年末年始、ぜひ、そんな奇跡の瞬間を「当たり前」とせずに、大切に過ごしてくださいね。

記事に価値があると認めてもらえることは、何より嬉しいですし、とても力づけられます。いただいたサポートはパートナーシップの価値が大きくなる使い方につなげます。