(続)耳が痛いことを言われた時の、あの反応…
仕事もプライベートも充実するカギとなる「パートナーシップ」を専門とするコーチ&トレーナーであるHOSUです。
日本中の人々が、日ごろの体験に引き当てながら「パートナーシップ」について深められるフィールドとして、このマガジン「パートナーシップを磨く」を発行しています。
連投82日目。
昨日の記事で、耳が痛いことを言われた時の反応は、防衛反応みたいなもんだということを書いたんですが、お読みいただけましたか? 今日は、その続きです。
耳が痛いことを言われた時に、不快な反応が起きたことがある人は、ほとんど無意識に、「耳が痛いことを言う=相手に不快な反応を引き起こす」というとらえ方をするようです。そのために、自分が、相手にとって耳が痛いことを言うこと自体に抵抗感が生まれるのでしょう。
その抵抗感が、多くのリーダー達の足かせとなっている実態を、わたしはみてきました。だからこそ、その足かせをとくためにも、パートナーシップが組織の中に浸透できたら、どんなに気持ちよくみんなが働けるだろうかって思うんですよね。そこに尽力できたら、やっぱりこの上なく幸せを感じるわたしがいます。
で、話を戻します。
「耳が痛いことを言う」ことと「相手に不快な反応を引き起こす」ということは、必ずしもイコールではありません。
それは、昨日の記事でお伝えした通りです。
言う側にできることは、相手に湧いている(であろう)ショックや反省や申し訳ない気持ちや言い訳したい気持ちなどを味わえる時間を持てるように、矢継ぎ早に言わないことなんだけど、その前にやれることがあります。
それは、耳が痛いことを言う前に、あなたが伝えようとしている意図や、こんなことが起きるんじゃないかという予測等を伝えることで、相手の聴き耳をセットアップすることです。
例えば、こんな風に言われるとどうだろう?という例文を考えてみました。
「わたしは、この仕事に誇りをもっているし、みんなにも誇りを持ってもらいたいと思っているし、みんなで協力してスムーズに仕事を進行させたいとも思っているのね。そのために、ひとつあなたに伝えたいことがあるんだけど、聴いてもらえるかしら?」
「もしかすると、あなたにとっては耳が痛いことかもしれないし、言われたことでイヤな気分が湧いてくるかもしれないなと思っているのね。でも、わたしはあなたをイヤな気分にさせるためにいうわけではないので、そのことはわかっていてほしいの」
だいたい、わたしたちはこうしたことを、自分のうちには秘めているけれど、相手にオープンにして伝えなかったりしますよね。伝えずに、なんとかうまく伝えようとするんだから、どんだけテクニシャンなの〜?!って思うけど、多くの人がそれをやっています。
そして、そこであなたにある意図や懸念を伝えずに、余計に事態をこじらせてしまい、その結果が、今度は次のコミュニケーションの足かせにもなって、どんどん言えないリーダーになっていく…なんてことが起きているんじゃないかなと思うわけです。
パートナーシップを創り出す上で、「自分にあることを言う」は、第一ステップですから、まずはそれ自体をオープンにして伝えてみてもいいかもしれません。
それを言われ慣れていない相手は、ちょっと鳩が豆鉄砲くらったみたいな反応をするかもしれませんが、それも想定の中にいれておけば、その後のコミュニケーションは、これまでとは違う展開にできるかもしれませんので、ぜひ試してみてくださいね。
記事に価値があると認めてもらえることは、何より嬉しいですし、とても力づけられます。いただいたサポートはパートナーシップの価値が大きくなる使い方につなげます。