コーヒーブレイク

リーダーになりたがらない若手社員とパートナーシップ

 社内のパートナーシップデザインを提案するHOSUです。昨日、とあるミーティングで、「いつも、新しく」がこれからの時代のキーワードかもしれないと味わったところです。

右肩上がりの社会の”終わりの始まり”

 1年半ほど前に、とある介護事業関連会社の方から、こんな話を聞きました。

 「最近の若い子は、給料が上がらなくても良いから、昇格したくないし、役割とかを増やされたくないと言うんです」
 ちなみに、その最近の若い子はっていうのは、だいたい20代後半〜30代前半を指しているようですが、皆さんのまわりではいかがでしょうか?

 この話、出会った人に尋ねてみると、どうやら介護業界に限ったことではなく、中小企業から大企業まで、一様にうなずかれる体験が多いんですよね。

 年齢を重ねると昇級し、機会があれば昇格してリーダーになり、いずれは現場を離れて管理職として働くことが、”勝ち組”といったとらえ方は、もはや過去のものなのでしょうね。
 ちょっと、話が大きくなりました。目線を戻します。

リーダーをやりたくないと思わせるコンテクストがある

 ぶっちゃけてみると、リーダーになりたくないのは、若手社員に限ったことじゃないから、若手社員がリーダーになりたくないってなるんですよね、きっと。

 目の前のリーダーを見て、「あの人のように自分もやってみたい!」と思えるほどイキイキしていたら、リーダーになりたくないという声が多数を占めるということはありません。

 現実は、
 ・頭を抱えているリーダー
 ・苦しそうに働いているリーダー
 ・誰よりも早くきて誰よりも遅く帰るリーダー
 ・グチ一つこぼさずに黙々と事務処理をしているリーダー
 ・納得のいかない会社の指示を感情を抑えて部下に伝達するリーダー
 ・部下からの不平不満を一手に引き受けるリーダー
 などなど、見ていて「あ〜やりたくないな」というリーダー像しか持ち合わせていなければ、年代関係なくリーダーなんてやりたくないって思いますよね。

 ということは、リーダーになりたくないという若手社員の意向を聞いて「成長意欲が低い」「どん欲さが足りない」と、これまた若手社員に問題があるようなとらえ方になっちゃってるけど、実は「リーダーになりたくない」という価値観が育まれる十分なコンテクストがあるんだーと捉えた方が、”問題の位置”が自分の手元にやってくるよね?

リーダーが一人ぼっちになってないかな?

 この話を聞いた時から観察・探究してみて浮かび上がってきたのは、「その”場”にパートナーシップが欠けている」ということでした。これは、どの組織も、中間管理職をみるとわかりやすいので、そこをイメージしながらみてみましょう。

 まず、会社の方針に沿ったマネジメントを経営陣からはリクエストされますね。どんなにキツい予算であっても、その下で結果を出すことを求められ、そこで「どう計算しても、これキツいですよ」と言えない。いってみたところで、「それをどうにかするのが君の役割だろ!」と丸投げされる。

 丸投げされた、納得のいかない方針を、部下に言わなければいけない。そこで言ってみると、案の定、部下から「それはどう計算しても、無理でしょ」と不平不満をぶつけられる。いわゆる、「おれもそう思うんだよ」とは言えなくて、上司と部下の板挟み状態になる。

 こうなるとメンタル面のバランスを誰ととれば良いのかというパートナーが見当たらない。上司も、部下も、自分の偽らざる気持ちを、ただ受け取ってくれるわけじゃないとしたら、ほんと、一人ぼっちですよね。

 そして、事務仕事などが自分の元に集中し、誰かに「君、これ、手伝ってくれないか?」と言い出せない。どの社員も自分の仕事で精一杯だし、自分だけ弱音を吐くわけにはいかないし、自分の仕事を振って「上司が楽をしている」と見られたら困るし、それがパワハラだなんて言われかねないご時世だから、なんとかするしかない!と思うか思わないかは知りませんが、とにかく仕事を抱え込む人いますよね。

 納得のいかないことを、ただ納得がいかないと言えない。
 苦しいことを、ただ苦しいと言えない。
 手伝ってほしいことを、ただ手伝ってほしいと言えない。

 「自分がいま、どういう状態か?」が言える”場”がそこになければ、それはパートナーシップが欠けている証拠です。(※そして、この状態が続くと何が起きるか…を、書きたくなったけど、ちょっとボリュームが大きくなっちゃうので、明日に回します)

 パートナーシップを社内に充満するプロジェクト(って、いま勝手にプロジェクトの名前つけたとこですから、検索しても何も出てきませんよ・笑)は、経営陣も含めたすべての社員を救うプロジェクトになります。
 このプロジェクトに取り組んでみたい企業を募集します。ご興味のある方は、まずはオフィシャルサイトのお問い合せ窓口からご連絡ください。

 では、今日はここまで!(いつもと違う締めくくり方でした!)

記事に価値があると認めてもらえることは、何より嬉しいですし、とても力づけられます。いただいたサポートはパートナーシップの価値が大きくなる使い方につなげます。