「深みのある人」とは、幾つもの人格を適切に出し分けできる人
何気に訪れたブックオフで、人は、誰もが「多重人格」- 誰も語らなかった「才能開花の技法」-本を購入しました!
古本で¥210で売られていましたが、私としてすごく学びが多く、いい買い物でした!
備忘録として内容と感想を書き連ねていきます!
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本書の結論を先にお伝えるすと、
自分の中に隠れているいくつもの人格に、気づき、育て、多重人格をマネジメントすることで、多様な才能が開花するということです。
この書籍での「多重人格」と、一般的に精神病として捕らえられている「多重人格」は自分自身が他の人格を自覚できているかどうか、という点で区別されてています。(世◯仰天ニュースでよくある、夜中にもう一人の自分である殺人鬼が動き出して、人を殺していた、、みたいなものは自分がもう一人の人格を自覚できていないため、多重人格障害や解離性同一性障害といった精神病に分類されます。)
田坂さんが主張する多重人格は、自分の中に育んでいくものです。
そして、多重人格のマネジメントとは、自分の中の第三者的な人格(他の人格に対して、抑えも、煽りも、否定も、肯定もせず、静かに見つめる舞台監督のような人格)によって、自由自在に人格を切り替えることのできる状態です。
例えば一流の講演家は、1度の講演の中で、「雄弁で断言的な物言いの人格」「聴衆に繊細に共感する人格」「ユーモアに溢れ雰囲気が軽やかな人格」などを使い分けています。
もっと身近な例で、既婚の40代男性なら、「職場では温和で物分かりのいい上司」「自宅では子供のしつけに厳しい父親」「祖父母の前では甘えん坊な三男坊」というように、場所や時間によって人格が切り替わっています。
それぞれの人格に良い悪いはなく、適切な場面に適切なタイミングで、素早く柔軟に人格を切り替えられることが重要です。
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では人格を育てていくにはどうすればよいのでしょうか?
才能の抑圧は深層意識の世界で起こります。意識的に自分の才能を殺したいと思っている人などいないからです。
深層心理に「否定的な想念」や「マイナスの想念」があると、別の人格がもつ能力を抑制してしまいます。自己限定をしている状態です。
深層心理に働きかける方法はいくつかあります。他の書籍で示されているように、目標や自信を紙に書き出して、声に出して毎朝晩読む、といったことも有効ではあるでしょう。
本書で深層心理に働きかける方法として提案されているのは、日常で無意識に使っている言葉に気を配る方法です。
言葉は無意識に世界を分節化(2極化)してしまうことを理解する必要があります。
例えば、メンバーの前で「田中さんの資料は素晴らしい!」というと田中さん以外の人は「自分の資料は素晴らしくない」という2極の世界を作りあげます。
人格を育てたい場合、この微妙な心の機微を知っておく必要があります。我々が、表層意識で「ある能力を肯定する」瞬間に、深層意識では「逆の能力を否定する」という心の動きが起こってしますのです。
前述した40代男性が職場で表に出している「温和で物分かりのいい上司」という仮面だけを無意識に被っているだけでは、その逆の「厳しく批判的に判断する上司」の人格は育ちません。
逆の能力を無意識に抑えている心の機微に気づき、意識的に育てていくことが必要です。
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今の自分の人格を好きになれないことがあるでしょう。例えば新しいことを始めても全て三日坊主で終わってしまう自分がいるとします。
そんな時あなたはどう考えるでしょうか?
ほとんどの人が次に味わう感情としては、「自分は継続力のないダメな人間だ」とか「自分と違ってインスタのあの人はすごい」など否定的なもの、劣等感を感じるものではないでしょうか?
しかし、前にも書いたように人格に良い悪いはありません。こんな時は、今の自分の人格を否定して変えようとはせず、別の人格を自分の中に育ていくのが正しいイメージです。
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自分の中の隠れた人格には3つのレベルがあると紹介されています。
1. 表層人格
2. 深層人格
3. 抑圧人格
1. 表層人格
ある状況では隠れていますが、他の状況ではすでに表にでている人格です。これの人格を育てる4つの方法が紹介されていました。詳しい方法については是非書籍を読んでみてください!
- 自分が今の仕事にどのような人格で取り組んでいるかを、自己観察する
- 自分が仕事以外の世界で、どのような人格を表しているかを、自己観察する
- 仕事のできる人が、仕事でどのように人格を切り替えているかを観察する
- 自分の仕事において、表に出して活用する人格を切り替える
2. 深層人格
現在は隠れており、表に出てきていない人格ですが、置かれている立場や状況が変わったり、意識的な努力をすることによって育ち、表にでてくる人格です。こちらは3つの人格を育てる方法が紹介されていました。
- 優れたプロフェッショナルを師匠とし、師匠の人格を真似する
- 自分の中の隠れた人格が開花する仕事を選ぶ
- 日常とは違う場で表れる日常とは違う人格を体験する
3. 抑圧人格
何かの理由で強く抑圧されており、心の奥深くに抑え込まれてて、なかなか表に出てこない人格です。
この人格を引き出す、日常でできる方法は難しく、カウンセリングやセラピーなどに頼る必要があります。
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最後にこの本で紹介されていた自分のエゴに関する言葉を紹介したいと思います。
エゴに対する処し方は2つあります。
1つは、エゴをただ静かに見つめること。舞台監督の人格でただひたすらエゴを見ることでスッとエゴが収まっていきます。
もう1つは自分の中の小さなエゴを大きなエゴへと育てることです。
「小我」から「大我」へ。「大我」は「無我」に似たり。
「自利は、利他なり。利他は、自利なり。」
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最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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