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リーダーは死生観を定めて覚悟をもて、という話

ひょんなことから、多摩大学大学院 名誉教授でシンクタンク・ソフィアバンク 代表の田坂広志さんがG1@九州で公演された際の動画を拝見しました!

リーダーが持つべき覚悟について、非常にわかりやすく、かつ、力強く語られており心に刺さったので、備忘録として残したいと思います!


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リーダーの持つべき覚悟と、その持ち方


リーダーが持つべき覚悟をあえて1つに絞るとすれば、それは躊躇なく「死生観を定めることです。

戦後、経営者が大成するためには、以下3つのいずれかの体験をしなければならないと言われていました。

- 大戦
- 大病
- 投獄

リーダーは - 政治家であれ、大企業の社長であれ、ベンチャーの事業部長であれ -部下の命を預かっている存在です。

だからこそ、戦場を潜り抜けたり、牢に入れられて打ち首を覚悟するというような、生きるか死ぬかの体験をしてこそ命の重みを理解し、他人様の命を預かることができる、と。



、、とはいうものの、終戦から70年以上経った現代ではどうでしょうか?

大きな戦争がある時代ではないし、とんでもない大犯罪を犯さなければ投獄されて打ち首になるようなこともない、大病は存在するが自ら望んで大病になるのは本末転倒。


では、この令和の時代にどうやって死生観を掴むのか?



方法をあげるとしたら、この誰もが否定できない3つの真実を直視するということです。

【人生における3つの真実】
- 人は必ず死ぬ
- 人生は1度しかない
- 人はいつ死ぬかわからない

これは誰しもが知識として知っており、これを聞いて「え、知らなかった!」となる人はいないでしょう。

しかし、死に関する真実と向き合うには大変な心の苦痛を伴うが故、考えることを人間は無意識に避けてしまいます。

この苦痛から逃れることはできませんが、これらの真実と向き合い続け、そう思って生きていたら、それがいつか真実になる。そのように田坂さんは語られていました。


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なぜ死生観を定めると、良き生き方ができるのか?


死生観を定めた経営者、政治家が良い生き方ができるのはなぜでしょうか?

それは死生観を定めることで、以下3つの効能がもたらされるからです。

1. 時間の密度が全く違ってくる
2. 逆境力が全く違ってくる
3. 使命感を掴める

1. 時間の密度が全く違ってくる

もし、お医者に「余命30日です」と言われたら毎日を噛みしめるように抱き抱えるように大切にいきるではず。しかし、余命30年と言われてもピンとこないし、明日の生き方は変わらない。それが人間。しかし、かけがえのない1日が砂時計のように流れていくのは同じ。

明日、命が終わるかもしれないと心の底から思っていれば、まるで余命30日と宣告された時のように、時間の密度を濃くできる。これを教えてくれたのが東日本大震災ではなかろうか。立場も健康もお金も全て関係なく、人はいつ死ぬかわからない。それを肝に命じると、1日1日を大事に過ごせる。

2. 逆境力が全く違ってくる

逆境を乗り越える力( = 解釈力)が全く違ってくる。経営の世界でどれだけ失敗しても命が取られる訳ではない。目の前の事実をどのように解釈するかで、世界は全く変わる。何が起こったかではなく、起こったことをどう解釈するかが人生を分ける。

人生が1度しかないんだということを心に深く刻んでいれば、一瞬青ざめるような出来事に直面しても、一呼吸おくことで前向きに解釈ができる。チーム内での失敗も自分の成長・学びの機会として引き受けられる。

3. 使命感を掴める

かけがえのない命をどのように使うのか。命を何に使うのかを決める覚悟を使命感と呼ぶ。使命感を掴むと(必然的に)素晴らしい人が周囲に集まってくる。

この未熟な人間ですが、何か良いことを成し遂げさせていただきたいと思うこと。1世代では到底ないし得ない大きな志を持つこと。


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最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


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