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頑張れコピー機

2024.05.08
ぺぎんの日記#38
「頑張れコピー機」


私は画面で資料や文章を見るのが苦手なので、大事な文書は必ず紙媒体で確認するようにしている。

パソコンのPDFや画像データを自宅のコピー機に送る。
データを送って少しすると、コピー機の方から「ウィーン」という音が聞こえてくる。
コピー機がちゃんと動いているか確認するために少し様子を見に行く。

ウィーン。
コピー機が、トレイにある紙をセットする音。

キュッ。
インクを出す部分のモーターが作動する音。

ヴーンガッ、ヴーンガッ。
紙を送り、インクを塗布する音。

コピー機の唸り声とともに、一枚目が出てくる。出切る手前で紙が止まる。ギューンという音がして、紙がコピー機に戻っていく。両面印刷に設定したため、裏面にも印刷してくれる。

なんか踏ん張ってるみたいな音を立てながら、コピー機は紙を吸い込んでいく。そして紙が吸い込まれきった頃、もう一度ヴーンガッ、ヴーンガッと紙を送り、インクを塗布する音が鳴り響く。

そうして一枚の印刷が完了する。

コピー機って、なんかすごい頑張ってる感じがする。
でかい図体しておいて仕事はめっちゃチマチマで繊細なところとか、自力では紙を調達できないから「紙がなくなりました」と通知してくるところとか、なんか憎めない可愛さがある。

だからいつも、コピー機で沢山の紙を印刷するときは、確認も兼ねて最初の3枚くらいが無事に印刷されるのを見届けてから、コピー機を離れるようにしている。
頑張りやさんの後輩を見守る先輩みたいな。
水族館でペンギンの行進を見つめるような。

コピー機は何でか、モノを相手に不思議とそういう気持ちにさせられる。

これからも頑張れコピー機!
君を全力で応援しているよっ。

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