【時々エッセイ】 猫の手ざわりは魔法でできている ８
猫は大きな音が嫌いです。
うちの三兄弟の場合、膝の上にのって完全にくつろいでいても眠っていても、くしゃみをするとビクンと起き上がり、くしゃみを３回すると逃げていきます。くしゃみ３回、猫退散。
少し前風邪をひいて咳が止まらくなった時、３匹で壁際に貼りついて怯えて見つめていました。ママが威嚇して吠えていると思ったのでしょう。
大体、大きな音がするとママがやっていると思うようです。救急車のサイレンとか花火とか、個人の力ではどうしようもないものについても、窓際まで確認に行った後、うるさいから早くやめてよと言いたげなまん丸い目でじっと見つめてきます。
耳慣れない音も苦手みたいです。アマプラで「シャイニング」を観ていたら不安をあおる効果音のオンパレードで、いつの間にか部屋の中に誰もいなくなっていました。
最近ではイヤホンを使っています。早く気づけばよかった。
好きな音もあります。「可愛い」とか「大好き」とかそういう類のことを言っている時のママの声。これは、寝ていても尻尾を振ったり口の形をサイレントニャーにしたりして返事をしてくれます。（主にジョルジュ）
猫缶をパッカンと空ける音も好きです。そのせいで、ツナ缶や焼き鳥缶を開ける時はパッカンと音がしないように気をつけている人は多分私だけではないと思います。
あと、これは完全に私のせいなのですが、エクササイズバイクを漕ぎながらテイラー・スウィフトの「セーフ・アンド・サウンド」をスマホで聴いていたら、ジョルジュが喜々として駆け寄ってきました。彼がテイラーのファンというわけではありません。
少し前まで、朝早く起きなければいけない時はスマホでアラームをセットしていました。その時に流れる音楽がテイラー・スウィフトだったのです。そして、朝起きて一番にすることは猫の朝ごはん。
条件反射でテイラー・スウィフトが朝ごはんのテーマソングになっていたわけです。
もちろん、最近はスマホの音楽もイヤホンで聴くようにしています。
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