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伊坂幸太郎のアイネクライネナハトムジークを読みました。

さて本日は伊坂幸太郎さんのアイネクライネナハトムジークという作品を読んだので、こちらの読書感想文をつけていきたいと思います。



こちらは伊坂幸太郎さんの作品であり、ジャンル分けとしては恋愛小説になるようです。(私はあまり恋愛小説という印象はしませんでした。笑)


全6章構成の短編集になるのですが、伊坂さんの他作品にみられる物語後半にかけての伏線回収は健在なままであり、加速的に一気読みすることのできる読みやすい作品でありました。


また別の章に出てきた物や人が要所要所に出てくるため、あの時この人はこんな風に考えての言動だったのだなという考え方ができて面白かったです。



後書きに書かれていますが、今回の作品は歌手の齋藤和義さんが伊坂さんに詩を書いて欲しいと言ったことがきっかけとなりできた作品であります。このため伊坂さんの作品によく出てくるような超能力者や猟奇的な殺人犯などが出てこないのが逆に目新しい魅力でした。


作中でおそらく齋藤さんを基調としているキャラクターが登場したりもしており、伊坂さんのミステリー小説にある張り詰めた空気感が良い意味合いで感じられず伊坂さん新たな一面を見ることができました。


印象に残っているのは初めの章で友人の恋愛相談に乗るシーンがあるのですが、


外見が良くて、性格も好みで、年齢も若くフリーの女が、たまたま自分の目の前に現れて、その人とうまくいくなんてことは普通に考えてあり得ない。


という趣旨の発言です。


確かにそりゃそうだよな〜、と思わず膝を打ってしまいました。笑


そんな偶然が成り立つなら我々は悩まない訳です。笑


やはり地に足をつけることが何においても大事だとあれほど自分に言い聞かせているにも関わらず、気がつくと夢みがちな性質が私にはあるように思います。

このシーンでは珍しく張り詰めた作風でない伊坂さんの作品に気を抜いていた私に対して、伊坂さんにそっと首根っこを掴まれたような気がしました。笑


またこの後に


自分が好きになる子はどんな子であるかわからないのだから、後になってこの子を選んだ過去の自分を称賛できるような出会いが最高だ。


という趣旨の発言をしており、これにも唸らされました。


要するに完璧な条件は揃わないのだから、開き直って完璧を目指す過程を築ける関係がきっと素敵だろう。と言いたいのだと思います。


これは恋愛に限らず、準備を完璧にしようとすることは大切ですが、ある程度仕上がったなら場数を踏んでいくことがむしろ大切で、動きの中で足りないものを補完していく方が効率が良いというふうにも考えられるのかもしれないと感じました。


アイネクライネナハトムジークは伊坂幸太郎さんの伏線回収の見事さを残しつつ新たな一面を見られる一方で、気を抜いていると読者の喉元を軽く撫でるような伊坂さんの言葉遣いが散りばめられており、面白い作品でした。


気になった方はぜひ手にとって読んでみてくださいね〜。


インスタで読んだ本の紹介をしていますので、よければご覧くださいね〜。


本日は以上になります。

でわでわ。


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