見出し画像

乳児期に洗浄剤を使用するかしないかで、アトピー性皮膚炎の発症リスクは変化するか?|2024年7月25日

■ ブログで公開した内容の深掘りです。

( 本記事は、メンバーシップ(アドバンス)の記事です。メンバーシップの概要は、こちらをご参照くださいm(_ _)m)


皮膚バリア機能低下と入浴習慣の影響が検討されている。そして、日本での乳児期の入浴習慣とアトピー性皮膚炎の発症リスクの関連が検討されました。

■ 皮膚バリア機能障害はアトピー性皮膚炎の発症リスクです。
■ われわれの検討では、生後1週間以内の経皮水分蒸散量により確認された皮膚バリア機能障害が、生後32週までのアトピー性皮膚炎の発症を予測できることを明らかにしています。

■ 皮膚バリア機能は、フィラグリン(FLG)遺伝子変異などの遺伝的要因だけでなく、皮膚刺激物、気候、汚染物質、食事などの環境要因への曝露によっても影響を受けます。

Cook-Mills JM, et al. Journal of Allergy and Clinical Immunology 2022.(管理人改変)


■ そして入浴習慣も、皮膚バリア機能に影響を与える環境要因の1つと考えられています。
■ 最近、英国の生後3ヶ月の乳児1303人において、入浴が頻回になると経皮水分蒸散量が上昇し、ADを発症しやすくなる可能性が指摘されました。
■ しかし、高温多湿の日本でも同様の結果になるのかは不明でした。

■ そのようななか、最近、日本の大規模コホート研究であるエコチル調査から、興味深い研究結果が報告されました。

ここから先は

2,776字 / 4画像
この記事のみ ¥ 150

noteでは、ブログでは書いていない「まとめ記事」が中心でしたが、最近は出典に基づかない気晴らしの文も書き散らかしています(^^; この記事よかった! ちょっとサポートしてやろう! という反応があると小躍りします😊