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アトピー性皮膚炎の保湿剤、ローション、クリーム、ジェル、軟膏で有効性に差があるか?|2024年11月18日

■ ブログで公開した内容の深掘りです。

( 本記事は、メンバーシップ(スタンダード・アドバンス)の記事です。メンバーシップの概要は、こちらをご参照くださいm(_ _)m)


アトピー性皮膚炎の治療で重要な保湿剤は、ローション、クリーム、ジェル、軟膏などの製剤があります。

■ アトピー性皮膚炎は、きわめて一般的な皮膚の病気です。皮膚が乾燥して炎症を起こし、かゆみを伴います。
■ 生活への影響は、糖尿病や喘息といった他の長期的な病気と同じくらい深刻だということが分かっています。
■ 治療の基本は、炎症がひどい時にはステロイド軟膏なども使いますが、保湿剤を毎日使うことが挙げられます。

■ 保湿剤には、ローション、クリーム、ジェル、軟膏という4つの種類があり、100種類以上の製品が販売されています。
■ 我々の検討でも、日本で販売されている子ども向けの保湿製品は164製品特定されました。


■ しかし、ローション、クリーム、ジェル、軟膏のうち、どの種類が最も効果が高く、安全なのかは、まだはっきりとは分かっていません。
■ 最近、このテーマによる報告がありましたので共有します。



この論文でわかったことをざっくりまとめると?

イングランドの77の一般診療所において、6ヶ月から12歳までの湿疹患者550人を対象に、ローション、クリーム、ジェル、軟膏の4群に無作為に割り付け、16週間にわたり1日2回の塗布による介入を行った。

✅️ 16週間にわたる乳剤の種類による湿疹重症度(POEM)に有意差は認められず(p値=0.77)、4種類の製剤はいずれも同等の効果を示した。
【簡単な解説】どの保湿剤を使っても、湿疹の良くなり具合はほとんど変わらないということが分かりました。

✅️ 有害事象の総数は各群で有意差を認めなかったが(p=0.79)、刺激感は軟膏(9%)が他の製剤(17-20%)と比較して有意に少なかった。
副作用の数は、どの保湿剤でもあまり変わりませんでしたが、肌がヒリヒリする感じは、軟膏を使った人が最も少なかったことが分かりました。



以下は、論文の解説と管理人の感想です。

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