肌断食と身だしなみの落とし所

 先日、自分にとっての心地よさとおめかしの塩梅について、何事もほどほどが一番!という記事を書いたのだが、私がこのバランスを失いがちなのには肌断食、湯シャンの週間も少なからず影響している。肌断食の許容範囲は結構狭く、ポイントメイクや日差しが強い日のレジャーなど、やむを得ない日のワセリンベース日焼け止めや白粉の使用は許容範囲だが、日常的なファンデ使いなどは推奨されていない。また、湯シャンについても、ワックスや洗い流さないトリートメントをつけてしまうと、そもそもそれらが肌に悪い&お湯だけで落としきれなくなるので推奨されていない。
 こうした制約から、肌断食、湯シャンに興味があってもなかなか実行に移せない人も多いと思う。そこで、今回は私なりの肌断食と身だしなみの落とし所についてまとめておきたい。

紫外線は物理的に徹底ガード!しかし、大らかに気にしすぎない♡

 肌断食を始める時、一番戸惑うのが日焼け止めが使えないということではないだろうか?私たちは、生まれてこの方毎日のように紫外線がいかに我々の美と健康を脅かす存在かを刷り込まれているし、日本人の美的感覚的に、ただでさえ美白信仰がすさまじい。
 私も、生まれつき比較的色白で、日にあたっても赤くなるだけで焼けにくく、黒子がほとんどないのが数少ない自慢ポイントだった。前の記事に書いた通り肌は全身ボロボロだったが、せめて色白くらい保ちたい…という切実な思いがあった。それで、中学生の頃から、365日欠かすことなく顔にも体にも日焼け止めを塗っていた。それも朝塗り、夕方帰宅する前に塗り直し…と、もはや日焼けに対して異常な恐怖心を持っていたと思う。

 しかし、大学生だったある夏、全身乾燥肌でも比較的マシだったはずの手首あたりの皮むけが治らなくなった。本格的な夏に備えて、使う日焼け止めのSPF値を上げた直後だった。でも、日焼け止めを塗らないなんてあり得ない…と思い見てみぬふりで塗り続けたが、手首に留まらず日焼け止めを塗ったところだけが、特有のカサカサ乾燥肌になってしまった。それで、やむなく日焼け止めの使用を中止したところ、その特有の乾燥感はすぐに治まった。

 つまり、確かに紫外線も悪なのだろうが、私の肌にとっては明らかに日焼け止めの方が悪影響が目に見えていた。紫外線が将来のシミ、シワ、たるみにつながる!!というのも重々承知だが、技術の進歩のおかげでシミやシワは美容医療が解決口を提案しつつあるし、そのために今目の前のカサカサ、皮むけを我慢するというのは明らかにおかしい。というわけで、他の皆さんよりスムーズに日焼け止めを卒業できたと思う。

 そんな私の今の紫外線対策は以下の通り。
・3月〜11月は、どんなに短い距離でも、また曇っていても、外出時はサンバリアの日傘を使用。日傘がさせないシチュエーションでは、ツバの広い帽子を着用。
・本格的な夏(6月〜9月)は、日傘に加えて帽子、アームカバーを着用。
 (ちなみに、今年はサンバリアかロサブランの遮光100%帽子を買いたいと思っている♡)
・車の中ではサングラスを着用。
・毎日ビタミンCを飲む。
・意識して日陰を歩く。

基本的に、暖かい夏は私の一番好きな季節だし、毎週結構アクティブに外出している。また、一定の日光は骨を守るビタミンDの生成に欠かせない。たるみやシワの原因としては、肌そのものの劣化より、頭蓋骨が縮小してその分皮が余るようになることもあるのだとか!!物事は多角的に捉える必要があるとしみじみ感じるエピソードだ。日焼け対策にこだわりすぎて、骨が過度に縮小し、せっかく肌自体は綺麗に保っても弛んだりするなら本末転倒。やはり、何事も程々が一番。

メイクは、とにかく毛と唇に全振り!

 お次はメイクだ。私は基本的に、肌につけるもの…ファンデ、アイシャドウ、チークは使用していない。メイク用品として使うのは
・ビューラー
・マスカラ
・アイブロウパウダー
・アイブロウペンシル
・リップ
この5つだけ。だけど、顔立ちや雰囲気によって、どこを強調したらいいのかは当然人によって違うと思うので、そこはケースバイケースで研究してみてほしい。

 私の場合、まつ毛がしっかり上がっていると、色味がなくてもぐんとおめかし感が際立つ顔立ちなので、アイメイクはまつ毛に全振りしている。マスカラを塗る前に、市販のビューラーを、ドライヤーで10秒ほど温めてしっかりまつ毛を上げる。
マスカラも、まず目頭〜黒目の上を根本からしっかり立ち上げ&マスカラをたっぷり馴染ませるように左右に小刻みに動かしながら、毛先に向けてスッと持ち上げる感じ。目尻はパンダ目防止のため、根元にたっぷり、の工程をパスして毛先だけにスッスッとマスカラを塗っていく。下まつ毛も目尻同様で、私はパンダになるのが嫌で塗らない。
 マスカラの種類はボリューム系。アイシャドウやアイラインもするなら、まつ毛はナチュラルな仕上がりのものでもいいのだろうが、私はマスカラだけで“お化粧してます感”を出したいので、しっかりつけてます、上げてます感があるくらいが丁度よかった。ボリュームは出すけど、勿論お湯でオフできるタイプだ。

 まつ毛の次に大切なのが、眉毛だと思う。我ながら結構自眉がふさふさ豊かな方だし、前髪のあるヘアスタイルなので全面に眉が見えるわけではないのだが、それでも眉をきちんと描いていないと一気に手抜き感が出てしまう。こう言ってはなんだが、肌に一切何も塗らないことで、すでにヌケ感(悪く言えば手抜き感)は十二分に出てしまっていると思うので、眉まで抜くと本当に化粧っ気がなく、手を抜いてるように見える気がする。
 眉毛は、まずペンシルで足りていない毛を書き足し、ペンシルより明るめの色で毛と毛の間を埋めるイメージ。眉頭はほぼ足さず、遠心顔になるよう意識している。“きれいに整っているけれど存在感のない眉“が私の理想だ。

 毛を足す工程は以上!
 あとは、若干濃いかな?と思うくらいの色のリップを、しっかり均一に塗る。ちゅるんとした質感も勿論可愛いのだが、これまた肌に何も塗らない以上、当然肌の方に色ムラや質感ムラがある状態。そこに、光の反射でムラ要素を加える色の薄い&ツヤ系のリップを持ってきてしまうと、ヌケ感が過剰なような気がする。また、濃いめの色の方が“お化粧してます感”が出るので、すっぴん肌を手抜きに見せないためにはちょうど良いと思う。

髪は、ひたすらブローとスタイリングを頑張る!

 基本的には、メイク同様の考え方。肌に何も塗らない異常、それだけで十分抜け要素があるので、ヘアスタイルも盛り気味、しっかり気味の方針だ。ただし、美容院でのパーマ、カラー、トリートメントはしない(肌断食を始めて、何気なくカラーとトリートメントしてもらったことがあるのだが、見事に頭皮から首筋にかけてが炎症して驚いた…)。
 今はショートヘアなので、ストレートアイロンを使ってパーマ風のスタイリングを行なっている。スポ根漫画みたいだけど、スタイリングは練習あるのみ!産休中の今、「あちゃ〜。。」ってなっても最悪近所のスーパーに帽子をかぶっていけばいいだけなので(笑)いい機会だと思って毎日色々練習を重ねている。
 スタイリング剤については、ワックスの代わりにワセリンにローズオイルを混ぜたものを使っている。一回に量は、それぞれワセリンを小指の先くらい、オイルも申し訳程度。それを手のひらにしっかり伸ばして馴染ませて、アイロンで癖付けした表面側の髪に(頭皮につかないように注意!)クシャクシャっとつけてスタイリングしている。湯シャンは、皮脂の分泌が少なくなるにつれ湯シャンそのものも期間を空けていくのが理想とされているのだが、このスタイリング剤もどきを使う以上、今のところは毎日湯シャンで髪の形状をリセットしている。

 ただ、ヘアスタイリングに関しては、正直言って元の髪質など持って生まれたポテンシャルがモロに影響するところだと思う。湯シャンを行うなら、シャンプーやトリートメント剤生まれ持った性質を避けて通ることはできない。辛辣な言い方になるが、自分の身の程をしっかり弁えて、自分の持って生まれた性質で再現できる、かつ似合う髪型の、いい塩梅を研究してみてほしい。
 例えば私の場合は、猫っ毛のふわっふわでくったりちゅるんとした髪質に憧れるが、現実の私の髪は硬め、毛量多めで丸みのあるクセ毛。なので、ゆるふわを目指してパーマなどかけても出来上がるのはおばちゃん風パーマだし、切りっぱなしボブにしたらソッコーで節子に大変身してしまう。
 一方、私の髪質なら、髪が硬い分ブローすればちゅるんとまとまるし、同じ方向に向いてツヤも出やすい。また、量が多いので猫っ毛さんには難しいボリューム感も得意だ。

 肌断食、湯シャンを行う場合には、持って生まれたポテンシャルを無視することは基本的にできなくなると思う。でもその分、盲目的に理想を夢見ることを諦めて、自分としっかり向き合い考える力、持っているカードで最善策を模索する力、見定める聡明さ、冷静さが身につく。そういう力さえあれば、ヨボヨボのおばあちゃんになっても、周りの環境が変わっても、環境を嘆くことなく依存することなく、絶えずしなやかに対応していける素敵ライフを送れるんじゃないかな♡と、個人的には思っている。

 

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