久保さんは僕を許さないという漫画が尊くてエモかった
普段、あまり漫画を読まない私がとある漫画にハマった。タイトルにある通り、久保さんは僕(モブ)を許さない、という作品。この漫画を読んでから、今までよくわかっていなかった尊いとか、エモいっていう感情が少しだけ理解できた気がしている。
ストーリーはかなりシンプル。目立った取り柄もなくネタ的に存在感の薄い男子高校生の白石くんが、勉強できて運動神経もよくて、何よりかわいい同じクラスの女子の久保さんからぐいぐい絡まれる話。しかも、何故か久保さんは最初から白石くんにかなり好意を抱いている。クラスにいるかわいい女子が何故か自分にだけは積極的に接してくるという、陰キャ男子がめっちゃ妄想しそうな展開そのものである。そして現在、白石くんは2年生となり、久保さんとの交流を通して、徐々に他の同級生との接点も増えてきそうなところまで話は進んでいる。
とにかくヒロインがかわいい
この漫画の最大の見所は、とにかくヒロインの久保さんがかわいいところである。これは読んでもらわないと伝わらないが、エピソードの中での様々な表情、行動、リアクション、全てがかわいい。にやけ顔、照れた顔、嬉しそうな顔、寂しそうな顔、全てがささりすぎて感動する。反対に、主人公は存在感が薄いだけではなく、感情表現にも乏しいためあっさりと描かれており、これまた久保さんのかわいさを引き立ててくれる。あと、髪型もバリエーションが豊富で良い。男心をくすぐるのが上手い。時折、久保さんの姉や従妹を交えたエピソードもあり、久保さんがイジられる側に回るのだが、これまたかわいい。これが尊いという事なのだろうか。(語彙力が死んだ)
青春を埋め合わせてくれる気がした
ここまでハマった理由としては、当然ヒロインの久保さんが超かわいいからであるが、やはり陰キャ真っしぐらであった自分の高校時代が思い出され、何度も読み返してしまうのもあるだろう。高校時代は異性に相手にされることもなく(自分でそういう道を選んだのだが)、数少ない男友達と教室の隅で生きてきた自分にとっては、ある種の理想像であり、漫画を通して決して歩むことのできなかった世界へ連れて行ってくれる気がするのだ。過去のコンプレックスを刺激されつつも、体験できなかった甘酸っぱい青春を追憶してくれるように。
また、作中には白石くんの母親が過去に、白石くんに「学校楽しい?」と聞くと、「別に」と返されてしまったことで、それ以来学校のことを聞きづらくなってしまったというシーンがある。これは、自分にとってもかなり胸にくるものがあった。今でも付き合いのある友人ができたという点で振り返れば恵まれた高校生活だったのかもしれないが、特に2年生の時はクラスでも孤独で何も楽しくない日々だった。卒業式に来てくれた母親が、家に帰った後で、「本当に高校がつまらなかったのが、退場する時のあなたの表情で伝わってきた」と言ってきた時の申し訳なさを思い出したのだ。
私は2年生の時に地獄を見たので、次第に久保さん以外のクラスの人との交流が増えてきた2年生以降の白石くんには、楽しい高校生活を送って欲しいと切に願うのである。そして、これがエモいという事なのだろうか。せめて、楽しい青春を送れなかった自分にも、エモいって言葉を使わせてくれ。
ひとまずKindleで今出ている3巻まで購入した。青春時代が陰キャだった皆さん、もしくは、今も陰キャの皆さんに是非読んで欲しい。味わえなかった甘酸っぱい青春を久保さんからもらって欲しい。久しぶりに早く次のエピソードが読みたいと思える漫画だ、かわいい久保さんはよはよ。
上記リンクの少年ジャンププラスで読めるので是非。
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