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その鎮静、本当に必要ですか?

そもそも、鎮静はどうして必要なのでしょうか?

痛いから
暴れるから
いうことを聞かないから
不安だから
PTSDの予防のため

まあ、いろいろありますよね。

では、処置によって必要な「鎮静度」は決まっていますか?

「鎮痛」は必要でしょうか? 
”ピクリ”ともしてはいけないですか?
年齢は関係ありますか?

まあ、いろいろありますよね。

では、その処置・検査は本当に必要ですか?

どれくらいの緊急度ですか?
診断・治療方針にどれくらい影響しますか?
どれくらいの正確さが必要ですか?
多少画像がぶれてもいいのでしょうか?多少ってどれくらい?

まあ、いろいろありますよね。

日常の診療で、よく考えてみると、これらの項目を明確に意識し、鎮静を計画していることってどれくらいあるんでしょうか。

鎮静をする前に考えておくべきこと

そもそも論として、

その処置・検査は本当に ”今” 必要なのか?

と考えてみることは非常に大事です。よく考えてみると必須ではないもの、タイミングを整えて、より安全な環境で行うことができることも非常においと思います。また、自分だけで "今"  頑張らずとも、必要な人員、物品(場合によっては転院も含めて)を準備する時間は本当にないのでしょうか?これらの質問に対して、「なんとなく」ではなく、きちんと意識にあげて、きちんと「判断する」ことはとても大切です。

それを踏まえて、やはり「今」処置が必要で、そのためには「鎮静が必要である」と「判断」したのであれば、私が "鎮静の三角形" と呼んでいるフレームをもれなく抑えることをおすすめします。

鎮静の三角形

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明日からは、これを少し深めていきましょう。




小児科、小児集中治療室を中心に研修後、現在、救命救急センターに勤務しています。 全てのこども達が安心して暮らせる社会を作るべく、専門性と専門性の交差点で双方の価値を最大化していきます。 小児科専門医/救急科専門医/経営学修士(MBA)/日本DMAT隊員/災害時小児周産期リエゾン