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文学フリマの一般入場有料化について。

 文学フリマ東京も、当初からはかなり規模が大きくなり、最近の発表では、来年令和6年の秋は、今まで長い間お世話になった東京流通センターから場所が替わり、コミケと同じ東京ビッグサイトになるとのことだ。それにともない、令和6年の春の開催から、一般入場を有料化するらしい。入場料は1000円らしいが、これはコミケを参考にしたのかもしれない。
 コミケも最近、増え続ける入場者数に対応しきれないらしく、一般入場に対して課金をしたのだが、文学フリマもそれに準じた形となる。しかし、コミケよりも相当規模が小さい文学フリマで、課金をする必要があったのか、ということが、少々疑問だ。
 客に課金をすると、あきらかに入場者が減ると思われる。最近、文フリも入場者が5000人を超えるくらいになってきたが、1000円も課金したら、2割以上減ることは堅いだろう。貧乏人は来れないイベントになってしまった。精神障害者は貧乏な人が多く、僕の小説を理解する可能性の高い人々が多く来れなくなったことを、残念に思う。しかし、よく考えてみると、デイケアや当事者会で僕の小説を読む当事者は極端に少ない。これは、当事者は健常者に輪を掛けて、小説を読まない人が多い傾向にあるためだろう。そのように考えると、実質的な客の減少は最小限度に収まる可能性もある。
 また、入場に1000円取られるとなると、遊び半分やウィンドウショッピングの人がいなくなる。つまり、来る人は必ず何冊かを購入していくはずだ。まさか、入場料だけ払って手ぶらで帰るような暇人もいまい。ということは、あらかじめ目的物を決めて来る人が増えるということかもしれない。何が売っているか判らないのに、入場料を払ってまで買いに来る人も少ないだろうからである。
 ということは、今後の戦略は、事前のネットによる広告を、いかに効果的に広範囲に行うか、に掛かってくる可能性が高い。折しも、Twitterが無くなって、SNSが多様化している時代であり、移転先を考えるあまり、あちこちに無刀会アカウントを作ったのだが、それらすべてを生かすような考え方で、あちらこちらに書籍の宣伝を流しまくることが必要かもしれない。
 しかし、Twitterの場合は、自動でbotを流せたけども、今はそれもできず、手動であちらこちらに広告記事を書かなければならず、かなり管理が大変だ。Bufferなど、複数のSNSを同時管理するアプリもあるが、まだまだ使いにくく、しかもカバーできないSNSもあるため、しばらくは広告活動に骨が折れることだろう。
 一方では、同人のホームページ自体に、文学フリマのリンクを付けて、参加表明をしておくのもいいかもしれない。ホームページももう少しアクセス数が伸びるようにしなければならないが、ゲームやスロットマシン、文学賞などで客寄せはするものの、なかなか無名な同人の知名度を上げるのは難しい作業だ。どうすれば確実という原理や法則が無いために、試行錯誤でやるしかなく、あらためて、アマチュア作家の大変さを実感するところである。

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