見出し画像

少年イン・ザ・フッド

4月に廃刊のアナウンスがあった後もしれっと定期的に刊行されているTV BROS。もうサブカルには夢見ない初老ですが、10代のころから25年以上休まず購入していたので、手癖でまた買ってしまいました。

最新の12月号は年に一度のコミックアワード。小中学生の時はマンガにどっぷりでしたが、このところめっきり疎くなってしまったので、いろいろ参考にさせてもらっています。

この号で特集を組まれていた「少年イン・ザ・フッド」の1巻も早速手に入れました。SD JUNKSTAのメンバーで、PUNPEEの「タイムマシーンにのって」などヒップホップ作品のMV制作や、東京ブロンクス名義でのライター業などもこなす生粋のB-BOYでもあるSITEことGhetto Hollywoodが手掛けるヒップホップマンガです。

まあ乱暴に言ってしまえば令和のTOKYO TRIBE 2という感じなのですが、現在の若者と、その師匠筋にあたる中年が若者だった時の95年が交わるストーリー展開が見事で引き付けられます。ラップやグラフィック、ファッションなどストリートマンガとしてはもちろんちゃんと青春ものとして成り立っているのも素晴らしい。これがまだ一作目とは思えない完成度の高さです。

その1巻がとてもよい場面で終わり、続きが気になってしょうがありませんでした。このマンガ、何故か週刊SPA!で連載中で、KINDLE UNLIMITEDでSPA!のバックナンバーが無料で読めるので(紙の雑誌の発売から2週くらいたつと無料本になるっぽいです)連載に追いつきました。

「少年イン・ザ・フッド」のほうはまだまだ続きそうな感じなのでこれから先も楽しみですが、ついでにパラパラと立ち読みした今まで馴染みのなかったSPA!のほうは、金と女(ヤれるヤれないとか)とゴーマニズムなど欲望のオンパレードで、胃もたれしました。音楽誌やファッション誌が次々に廃刊になっていくなか、こうして長く生き延びるSPA!の逞しさを見習おうと思った47の秋でした。

サポートしていただけるととても嬉しいですし、PEANUTS RECORDSでレコードを買っていただけるともっと嬉しいです。