お風呂上がりにニベア、私のことでは
本日も忘却録にお付き合いください。
実家生活2日目、念願のコロナ接種を終えた父親の食事作りに追われる。
夕食は、毎日、宅配のお弁当を頼んでいるのであるが、私が実家を訪れると、お弁当は自分で食べて、父親には、手作りメニューを提供する。
本日のメニューは、牛のすき煮、サラダ、こんにゃく煮にやっこであった。
食器洗いは、母親が存命中から父親の仕事である。
夕飯の食器を洗う父親をながめ、一息ついたところで、そうだ、郵便物を片付けていなくて溜まっている事を思い出し、郵便物が入っているフォルダーと書類類を仕分けるフォルダーを2つ取り出し、作業を開始した。
郵便物のほぼが、介護サービスの請求書類である。
封筒から請求書を出し、封筒は後で父親に処分をしてもらおうと、ゴミ山を作る。いつも個人情報保護のために、裁断機にかけるのは、父親の仕事である。
仕分けのフォルダーが膨らんできたので、去年の分も裁断機にかけてもらおうと、フォルダーから抜き出しながらゴミ山に積む。
そしたら、介護用ベットをレンタルしている会社の請求書に出くわした。
「最近、ベットの点検にきてる?」と父親に問うと、「来たよ。来たときに、足浴ようのバケツを買ったんだ。」とのたまう。
4年前の夏である。
父親がエコノミークラス症候群で生死を彷徨った事があったため、再発防止の為に、ヘルパーさんに足浴をお願いして足の血行を良くしてもらっている。
もともと家にあったバケツを使用しているので、窮屈そうだな。といつも思っていたのであるが、後回しになっていた案件である。
そこで、父親が自分で足浴専用のバケツを購入したら、これまた快適であるとのたまう。
薬も自分で管理が出来てるし、本当に助かるよと、父親に感謝を述べた。
請求書の片付けの後、訪問入浴の報告書のフォルダーを手に取る。
確認の判子を押す欄があるのであるが、それもだいぶほったらかしの空欄であった。
父親の入浴の様子が書き込まれている。
いつも気分良さげに入浴をしているらしい。備考欄に、毎回「ニベア」と書いてある。
父親に言った。
「自分でも風呂上がりに全身にニベアなんか塗らないのに、お父さんは贅沢だ。」と。
そして、毎回の足浴でもニベアを足に塗ってもらっている。
自分よりも父親の方が、女子力高いとかどうよ。と笑ってしまった。
請求書や、介護サービスの報告書のファイル達を眺める事によって、どれだけ多くの人に支えられているんだ。と考え深い。
こんな手厚いサービスを毎日受けていて、3万円足らずとは、介護保険様様である。と言ってもお金を出しているのは、父親の年金からなんですけどね。
なぜ、父親とニベアが繋がったか?って?
パートで働いていたデイサービスでお客様がお風呂上がりにニベアを使っているのを知ったから。それ以来の父親ニベア生活。
「足だけがツルツルだよ。顔は、シワシワだけどな。」とのたまう父親。
書き留めておこう。
いただいたサポートで美味しいものを食べて、次のnoteに活かします。