戻ってきた。ただいま。
今日は、コロナワクチン接種の日である。
朝は、ゴミ捨てから始まった。
そのあとは、ぐだぐだした時間が続いた。
時間に遅れてはいけないと、アラームを設定。
なんだか、体が熱い。
首元が汗ばんでいる。
そうだ、体温を測らなきゃ。と体温計を脇に挟む。
アラームとともに、体温計を取り出して、体温を見たら、36.9℃であった。
やばい。
麦茶をいっぱい煽り、体が熱っているのを気にしながら、部屋を見渡すと、エアコンが付いていなかった。
エアコンをつけ、昼食をとり、時間をとってから再び、体温を測ったら、平熱であった。
ほっ。
ワクチン接種の為に、外に出たら、灼熱の世界であった。
病院に行く道の途中で、レモンティーを買った。
100円という文字が見えたので、100円玉を入れたのであるが、レモンティーが買えない。よくよく見ると、うっすらと110円と書いてあったのである。
病院に着くと、4番の席に案内された。
接種前の診断は、優しめの女性の医師であった。
体調はどうですか?と問われたので、疲れ気味である事を告げ、先週の木曜日からの父親の脳梗塞による、血管性認知症で大変だった話をしたら、気持ちが落ち着いた。
接種は、別室であった。
いつものナースではなく、専門のナースだったようである。なんか、安心。
テレビで接種を受ける様子を見ていたが、実際に打つ痛みはないし、あんなに針が深く入っている感覚もなく、あっという間に終わった。
続いて、診察をしてもらい、前回の血液検査の結果を聞いた。
いつもの主治医の顔を見たら、また再び、気持ちがほぐれた。
帰り道、いつものスーパーに寄った。
珍しく、焼き鳥の大きいパックがあったので買った。
後は、トイレットペーパーとティッシュペーパーとジャスミン茶。
歩きながら、ジャスミン茶を口に含む。
家に帰る道がら、いつもの道を歩きながら、いつもの帰り道の感覚が蘇ってきて、戻ってきた事を実感した。
戻ってきた。
当たり前の道、当たり前の生活、当たり前の人たち、
どうやら、彷徨っていたのは、父親だけではなかったのである。
父親は、2週間、入院となる。
血管性の認知症による、認知機能がどこまで回復するのかによって、その後、転院して継続してリハビリをするのか、2週間の結果次第である。
このコロナ禍、家族さえもナースステーションより先には入れない。
面会ができないから、父親が今、どういう状況なのかわからない。
息子福山とオリンピックの体操競技を見ながら、焼き鳥を食した。
その時の私は、私であった。
ただいま。戻ってきたよ。
いつも通りの私。
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