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非言語コミュニケーションって大事①

対人支援において、非言語コミュニケーションはとても大事なファクターとなります。
人間は、相手の言動を判断するのに困った時には、言語よりも非言語から受けるメッセージの方を選択すると言われています。
今回から非言語コミュニケーションについて、複数の分野を数回に分けて考察したいと思います。

顔の印象(表情・視線)から読み取れるメッセージ

クライエントとラポール(信頼関係)を形成するには、初回面談のファーストコンタクトがとても重要になります。
例えば、仕事が辛くて会社を辞めようか迷っているクライエントの、キャリアコンサルティングの場面を想定してみましょう。
クライエントは初回面談にどんな心境でやってくるのでしょうか?滅茶苦茶楽しみで超ワクワク!な気持ちじゃないことは容易に想像できますよね。
仕事を辞めたくなるほどモチベーションが下がり、職場や家族・友人には相談できず、若しくは相談しても問題解決できずに、困り果ててキャリアコンサルタントの元を訪れているのではないでしょうか。ましてや初回面談ですから、キャリアコンサルタントとも初対面となりますので、不安に押し潰されそうになりながらの来談になっていることが想像できます。

クライエントを笑顔で迎えましょう

そんな不安で一杯のクライエントを「仏頂面」や「無表情」で迎えたら、それだけで「来なきゃよかった、もう帰りたい」と思われてしまいます。
コミュニケーションにおいて非言語で伝わるメッセージは、全体の7割から多くて9割とも言われています。その中で顔の表情からは55%を占めていると言われているので、特に初回面談の最初にクライエントを迎えるシチュエーションでは、口角を上げて穏やかな笑顔でクライエントとの顔合わせを行いましょう。笑顔は最も他人に移りやすい表情です。「きっと、この人なら私の話を聴いてくれそう」と思ってクライエントの表情も穏やかになるのではないでしょうか。
また、キャリアコンサルタントは自分の表情だけ注意するのではなく、クライエントの表情もしっかり観察する必要があります、なぜなら、相手の感情を探る上で顔の表情は重要な情報源であるらです。

クライエントと視線を合わせましょう

視線は顔の中でも重要な部分です。
視線を合わせることで、これからどのような行動を起こすかというシグナルにもなり、1秒以下のわずかな違いが印象を変えることがあります。
面談中にキャリアコンサルタントがしばしば視線を上方に上げていると、クライエントは「話をきちんと聴いてもらえていない」という印象を持つことがあります。かと言って、目を見開いてクライエントの目を凝視し続けるのも、相手に威圧感を与えてしまいますね。
穏やかな笑顔になると視線も穏やかになります。
コロナ渦でのリアル面談ではマスクがマストアイテムとなり、お互いに相手の表情を伺うことが困難になっていますが、たとえマスクで鼻から下が隠れようとも、マスクの下が笑顔であれば、視線も笑顔になっているはずです。

昔から伝わる諺に「目は口程に物を言う」というのがあります。
私は敢えて「目は口以上に物を言う」を提唱したいと思います。
先ずは、非言語コミュニケーションから、クライエントに好意的関心を伝え、安全・安心の場づくりを実践していきたいですね。





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