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運命を美しく奏でる。

”たとえ、人間にとって運命がきまっていたとしても、その運命の生き方によって、まったくその人生は異なる。”

臨床心理学者 河合隼雄先生の『こころの処方箋』の一節。

筆者は下記のようなお話をなさっていた。

ベートーベン交響曲第5番『運命』。誰が演奏しようとも、あのメロディーに変わりはない(ダダダダーンっていうやつ)。しかし、演奏次第でその演奏に付与される価値は異なる(著名な管弦楽団の演奏会ならチケット高額になるように)。だから、人間の運命も私たちの奏で方(生き方)次第で、美しく価値あるものにしていける。たとえ運命という楽譜が決まっていたとしても、どのように奏でるかは私たち自身が決めることである。

辛い状況にあるとき、運命を嘆きたくなることもあるかもしれない。でも、状況にどのように反応するかは私たち自身が選択することができる。
せっかくなら、その運命を美しく奏でる選択をしたいと思う。

私自身を振り返ってみると、辛い出来事が起きた直後はいつも心の中がごちゃごちゃで、不協和音ばかり奏でている気がする。

でも、それもまた必要な時間なのだろう。

ピアノで曲を奏でようとする時も、私の場合 最初は不協和音ばかりで。

でも、だんだんと上手に奏でられるようになっていく過程の中で、

その曲を届けたい大切な人への気持ちが膨らんでいったり、

自分のこころの力やピアノの技術が磨かれていったりする。

だから、不協和音ばかりを奏でる時間も、きっと大切。

その時間を経たならば必ず、その曲を美しく奏でることができるのだから。

神様は私にどんな運命の楽譜をくださるのだろう?

どんな楽譜でも、どんとこいっ!☺️

絶対に美しく奏でられるようになってみせるから。

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