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3連休は「栗」に始まり「栗」に終わる

私は10月8日~10日まで、3連休でした。

これまでの私の人生の中で、これほどまでに「栗」のお蔭で充実した3日間を過ごしたことはありません。

また、今回の3日間で、「栗」を扱うことの大変さを思い知らされ、栗を扱う食べ物を作る仕事をされている方々への感謝の気持ちがあふれ出しました。

それでは、この3日間の栗にまつわる顛末をお話しましょう。

3連休初日:10月8日(土)

この日は、前日の10月7日(金)の朝ウォーキング中に思いがけずを見つけたことから、私の栗に対するアンテナ感度が一気に高まりました。

まさか、普段私と妻がウォーキングで通り過ぎていた身近かな場所に、自然の幸が転がっていたなんて!

感動と「欲」が、私達夫婦を支配した瞬間でした。(笑)

そして、一度あることは、もしかしたら二度あるのではないか?と思い、ウォーキングというよりも「栗を拾うこと」を第一目的に、頭をフル回転させて推測した、きっとあの辺りに栗の木があるだろうポイントを目指し、慢性的な腰の痛みをおして、その場所に向かったのです。

幾つか空振りしたものの、妻の栗に対する執念のお蔭で最後に行き着いた場所で、大当たりが出ました

普段の朝ウォーキングであれば、距離にしてせいぜい4km、歩数で5,000~6,000歩で帰宅するところ、この日に限っては、2倍以上の8.3km、歩数で10,000歩越えの結果となりました。

栗への執念のお蔭で、通常の2日分のエクササイズが可能となった上に、秋の味覚をお金をかけて遠い山間地へ行くことなく、住宅地のちょっと外れにある公園付近で豊富に得ることが出来ました。

この日は、栗を大・中・小に分別し、まずは「小」サイズのものをビールのお供として味わいました。

3連休2日目:10月9日(日)

昨日は、初日に収穫した栗の内、「中」サイズのものをモンブランケーキに使うための下処理をしました。

皆さんは、皮の付いた生栗の皮を綺麗に簡単にむく方法を知っていますか?

私達夫婦は、これまで固い皮(鬼皮と呼ぶそうです)のついた栗を調理したことが一度もありませんでした。

栗と言えば、「甘栗むいちゃいました」とか、マロングラッセ、栗きんとんに入っている栗の甘露煮、それからモンブランケーキの上にそばみたいに掛かっているクリーム、そして既に出来上がっている栗ご飯しか見たことがありません。

甘栗も、簡単に鬼皮がむけて、中の渋皮も簡単に取れるので、生粋の生栗の皮をむくのがどれだけ大変か実感がなかったのです。

ですが、一応人生50年以上生きてきてますので、初めての事を何も知らずにやってみるほど純粋ではありませんので、YouTube先生の力を借りることにしました。

すると、やっぱり裏技があるんですね~!
こんな動画を見つけてしまいました。

栗を一晩冷凍して、それに熱湯をかけ、5分放置すると、鬼皮だけでなく、その中の薄皮までつるっと簡単にむけてしまう!

というものです。

これを知ってしまえばもう楽勝でしょう!

と、私も妻も余裕をこいて舐めて掛かりましたが・・・。

これが思ったほどうまくいかないのです(涙)

確かに、動画で見た通りにつるっとむける栗もあるのですが、それは全体の本の2割位で、残りは鬼皮までは簡単にむけるものの、薄皮が栗にしっかり張り付いていて、ペロッとは剥けないのです。

結局、栗の実まで包丁で薄くそぎ落とさなければならず、これが大変な時間が掛かりました。

2人掛かりで、約1kgの栗の皮を剥くのに3時間以上掛かってしまい、もうヘロヘロです。

もう今日は、マロンペースト作るのはやめておこうか。とも思ったのですが、かと言って3連休の最終日にというと、予定の栗ご飯も作れなくなってしまう。

ということで、妻と最後の力を振り絞って、マロンペースト作りまでやり切りました。

これと並行して、マロンペーストを食べられない次女用に、ホイップクリームも作り、しぼり袋にセットするところまでで、この日の作業は終了です。

出来上がったのはもう直ぐ23時といった時間。

朝も早かったので(5:30起きでした)、ちょっと味見をしたら冷蔵庫に寝かせて私達も休もうか。と話していたところに、長女がやってきました。

「あ、マロンクリーム出来たんだね。今モンブラン食べたいな~。明日はいないから食べられないんだよね~。」

妻と私は顔を見合わせました。

私:「まだ冷ましていないから、あったかいマロンペーストなんだけど、それでいいの?」

長女:「うん、あったかくてもいい」

私:「冷ましてもっと固くなってからでないと、トロトロ過ぎるよ。」

長女:「大丈夫。」

私:「・・・」

私の心の声:「何も手伝ってもくれないのに、やっと出来上がった頃にふらっとやってきて、今すぐモンブラン食べたいって・・・何だかなぁ。」

しかし妻は、長女が明日モンブランを食べられないのがかわいそうだ、と言って、あらかじめ準備しておいたスポンジを切り分け、「マロンペーストは好きなだけ取っていいよ。」と。

長女はまだ固まっていないトロトロのマロンペーストをホイップクリームと一緒に切り分けられたスポンジにたっぷり乗せてから一口頬張り、

「これ美味しい!」

と感動していました。

自分たちがヘロヘロになるまで頑張って手間をかけて作ったものだけに、「美味しい」と言って貰えれば、嬉しくない訳がありません。

なので、「美味しいって言ってくれたんだから、まぁいいか。」と、複雑な気持ちも引っ込みました。

3連休最終日:10月10日(月)

今日も朝ウォーキングには行ってきました。
ですが、流石に今日は栗拾いをする気にはなりませんでした。

と言うのも、実は昨日も朝ウォーキング中に栗を探しに、連休初日に大量に収穫した栗の木の場所へ足を運び、見つけ残しの栗を拾ってきたのです。

更に、他にも栗の木がありそうな場所で思い当たる所を新規開拓しに行き、栗の木があることは確認できたものの、期待したほどの実は落ちていませんでした。

そんな訳で、歩いて行ける範囲にもはや収穫が期待できる場所がないと分かったとたん、アンテナがするすると縮んでしまいました。

今日はごく普通にウォーキングを済ませ、いよいよ大本命のモンブランと栗ご飯作りにチャレンジしました。

この2つのメニューのいずれも私達夫婦にとっては初の試みだったのです。

まず、栗ご飯用の栗は、残りの中サイズの栗の皮を昨日と同様の方法で剥き、おこわを作る要領で、もち米とうるち米を混ぜたものに、水、酒、みりん、塩を入れ、その上に生栗を敷き詰め、炊飯器で炊き上げました。

手作りの栗ご飯

モンブランの方はもっと簡単でした。
市販のホールケーキ用のスポンジの上に生クリームをこんもりとした丘のような形状になるように塗り、その上に線状にクリームを出せる口をつけたしぼり器に入れたマロンクリームを絞り出しました。

手作りのモンブラン

いずれも、見栄えは素人丸出しで、インスタ映えするような代物ではないですが、味の方は、自分達が苦労して初めて作ったものという感慨もあり、美味しく感じました。

実は今日10月10日は、私と妻の結婚記念日。
この栗ご飯とモンブランがお互いへのプレゼントになりました。

この3連休、初日に栗拾いに夢中になり、2日目に栗の皮剥きの技を知り(それでもそう簡単にはいかないことを知り)、最終日にクライマックスとして、最高に美味しい(と私達は思っている)栗ご飯とモンブランで結婚記念日を祝えました。

まさに、栗にはじまり栗に終わる、人生で最高の3連休となったことに感謝です。

追伸:今回の経験で、栗を使った料理を作るのって、こんなに大変なんだなぁ。と痛感しました。栗を収穫してから食べられる状態まで加工するお仕事をしている皆さんに、心から感謝いたします!
これからは、モンブランを買ったら時間を掛けて愛おしんで食べなきゃ。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

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