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経験の浅いPMが最初にぶつかる5つの壁

みなさんこんにちは。クライス&カンパニーの松永です。

以前、田中が書いた「未経験からPMになるには?」というnoteと、同様のテーマのPodcastがいずれも比較的好評でした。

人気にあやかって、その”続き”ともいえる内容を書いてみたいと思います。

未経験からPMになる人が増えている

様々な努力をして、念願のPMになれたとしても、もちろんそれがゴールではありません。PMとして活躍していくために、実際に業務に臨んで初めて分かる難しさ、ぶち当たる壁のようなものがあると聞きます。

今日はそれらをお伝えしたいと思います!

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【壁その1:決断の場面が思っているよりも多い】

前職でどんな経験をしていたかにもよりますが、これまで以上に「自分で」「判断し、決断する」ことが求められるのがPMの仕事です。

担当するプロダクトがどんなものであっても課題は山積み(なはず)です。その解決のために本当にたくさんの人がプロジェクト内で動いています。

優秀なチームであるほど解決のための手段は沢山あり、その中でどの選択肢を取るのか。決めるのはPMであるあなたの仕事です。
ベテランエンジニアはA案を、他社で大活躍していた中途入社のデザイナーはB案を推しており、そのどちらも良さそうに思えます。でも、同時に進められるものではなさそうです…。
そんな時、貴方は貴方の責任において、どちらかの案を採択して課題に立ち向かわなければなりません。

課題解決の方法を選択するだけでなく、そもそも「今優先的に解決すべき課題は何か?」これを決めて行くのももちろん、PMの仕事です。
むしろ重要度は高いかもしれません。

Cの課題を解決すれば即効性が高く、特にエンタープライズの顧客から喜ばれるかもしれません。ただDの課題は緊急度が低いが重要なもので、早いうちに手を付けたほうが中長期的にはプロダクトのためにはなりそう。
こんなとき、どちらを選ぶべきでしょうか。PMの打つ手によって数年後のプロダクトの、もっと言えば事業の成長が決定づけられるかもしれません。

しかも、こんな多くのプレッシャーの中で、決断を「スピーディーに」していくことも求められます。本当に、めちゃくちゃ大変です。

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【壁その2:他職種との連携がうまくいかない】

「PMの業務は関係者が多い仕事だ」というのは耳にタコができるほど聞いていると思います。関係者が多いだけでなく、彼らの考えていること、性質、向かいたい方向性などをどれだけ近い気持ちで理解することができるか、これが非常に大切です。

前職の経験に近い職種の気持ちは理解しやすい、と思われますが、果たして本当に理解できているのでしょうか。まずはそこから、謙虚に捉えていきましょう。

最近ではSIer再評価の動き的なものもありますので、これを例にします。例えばSIerでのプログラミング+プロジェクトマネジメントの経験を経てPMになる場合。

自社開発のエンジニアは受託開発のエンジニアと比べて、サービスへの愛着や思い入れ、理想などを強く持って業務に臨んでいることが多いです。新人PMである貴方の方針が、彼らの理想と離れたものだったら…。

「エンジニアはコミュニケーション下手が多い」「進捗管理の際に気を付けるポイントはこんなこと」そんな浅い理解で分かったつもりになるのが一番危険です。
何よりその「分かったつもり」がチームの信頼を失いかねません

経験のない職種へのリスペクトと謙虚さを持つことは誰にでもできます。
自身の経験に近しい職種のメンバーと接点を持つ時こそ、分かったつもりにならないことを強く意識することをお勧めしたいところです。

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【壁その3:正解がわからなさすぎる】

前提としてプロダクトマネージャーの仕事には正解がないと言われます。それは
「多くの課題がある中でどれを選んでもプロダクトの進化には寄与しているから」
「打った施策がどうなるかは後になってみないと分からないのだから決断の時点では正解など誰にも分からない」
などの意味のようです。

PMはその時々で暗闇の中で進む方向性を決め、進み方を決めることを求められるような場面が多くあります。
その業務がひと段落した後も、下した判断は正しかったのか、明快な答えが出ないままのことも多くあります。

成功や達成感を短期で味わいたい人には向かない仕事かもしれません。でも、長い暗闇を抜け、これまでの歩みが実ったと感じられる瞬間の喜びは何物にも代えが難いものがあります。

正解が分からない期間に耐える忍耐力はプロダクトマネージャーに必須の持ち物といえるかもしれません。

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【壁その4:真の課題かの判断が難しい】

PMはユーザーの声を聞き、ユーザーの課題を解決できるプロダクトであるために様々な意思決定をしていく必要があります。
しかし多くの場合、ユーザーは自身の課題を正確に把握していません。悪気なく真の課題からは外れた回答をすることも多いのです。
ユーザーの真の課題を抽出することは想像以上に難易度が高いことを覚悟したほうが良いと思います。

(分けて考えられるものではないかもしれないのですが…)ユーザーの課題だけではなく、プロダクト自身の抱える課題についても適切に把握することもとても難しいです。
どんなプロダクトも構成要素が非常に多く、複雑な掛け算で出来上がっているものばかりです。その構成要素のうち、
どのパラメーターをいじるとどんな効果が出そうなのか。
絶対に変えてはいけない部分はどこなのか。
藪蛇になるのか、クリティカルヒットになるのか。

複雑に絡み合った要素のうち、表層化している課題に直結するものを探り当てることですら最初は難しいと思います。それがプロダクトにとって本当に解決すべき課題かどうか、という問いに至っては、経験が浅いうちは到底判断できるものではないでしょう。

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【壁その5:メンバーと直接会えない】

これはいわば令和のPMの悩みとでもいうべきものですね。

多くの関係者の中心に立つPMにとって、プロダクトチームメンバーとのコミュニケーションが業務の基本でもあり、奥義でもあることはご想像の通りです。
伝えるべきことを伝える、聞くべきことを聞くのはもちろん、今のチームのコンディションをノンバーバルな部分で察知し、問題がありそうであれば早期に手を打つ。
これが素晴らしいチームの運営のために、ひいてはプロダクトの成功のために求められています。

昨今のリモートワーク下で、これまでオフィスで自然と起こっていたことが起きなくなっています。
例えばコンビニで偶然出会ってオフィスに帰るまでの間の近況報告、チームメンバーの覇気のなさに廊下ですれ違った時に気づくことなどなど。
特に新しく加入したチームでプロダクトマネージャーとしてふるまうことへの難易度を上げる要因となっているように思います。

企業によっては「プロダクトマネージャーは週2日を目安に出社推奨」などの呼びかけをしていたりもします。
しかし本質的にはリモート下でもオフィス出社と同等のコミュニケーションレベルを確保するための工夫を、PMが主導して行うのがよさそうです。

円滑なプロダクトマネジメント業務のために検討する要素が一つ増えているとも言えますね。新人のみならず多くのプロダクトマネージャーが頭を悩ませる一因となっているようです。

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壁を乗り越えるための素養と心構え

ここまで5つの壁を紹介してきました。いずれもPMとして一歩を踏み出そうとする皆さんを脅かすような内容になってしまいました…
でも、これを読んでPM目指すのやめようかな、なんて思わないで下さい!これらを乗り越えるために、どのような素養と心構えが必要なのかについてもお伝えします。

未経験からプロダクトマネージャーになり、成功している方々は皆勉強家であることは知っておいて欲しいです。
あるPMはプロダクトマネジメントの関連書籍を半年で100冊読み漁ったと言います。また別のPMは社会人向けの教育コンテンツでプロダクトマネジメントと名の付くものは全て見たと言います。全くの門外漢だった開発業務を理解するために、コーディングを勉強して簡単なスマホアプリを作り、リリースし、運用する経験から入ったという方もいました。
副次的なものではありますが、プロダクトのために努力することは自身を成長させるためだけでなく、その姿を見ているであろう数多くのステークホルダーを味方に付ける効果も期待できますね。

また、身も蓋もない言い方になりますが…心構えとしては、最初はとにかくやってみて、失敗するしかないと思います!
成功体験のみでキャリアを作って行ければもちろん最高ですが、そううまくいくものではありません。大事なのは失敗をきちんと振り返ること。その時に先輩のPMはもちろん、関わった他職種のメンバーからもしっかりと学びを得、周りの人すべてを師匠として自身の学びを深めていくことです。新人PMにとってはみんなが師匠です。

なお、安心していただくために述べておくと、これまでお会いしたシニアで優秀なプロダクトマネージャーほど、多くの失敗談を持っています笑。
プロダクトマネージャー同士で失敗談で盛り上がれるようになった時、あなたは一人前になっているのかもしれません。

そんなシニアPMの話が聞ける!Podcastはこちらです!

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!!

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(多分)PMに日本で一番会っているエージェントのキャリアnote  ~三度の飯よりPMが好き!~
クライス&カンパニーの「プロダクトマネージャー転職支援チーム」のアカウントです。顧問に及川卓也を迎え、日々PMの転職を支援する中で感じたことや、お役に立ちそうなネタを投稿していきます。https://www.kandc.com/eng/