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企業は再現性を確認している!(PM転職活動シリーズ/面接編)

はじめに

みなさん、こんにちは。クライスPMチームの武田です。

このnoteでの武田の役回りは「転職活動における有益な情報提供」になってきていますが、おかげさまでご好評につき、今後も主に「面接対策をはじめとしたキャリアアドバイス」に関する情報を発信していきたいと思います。

そこで今回は、面接において、自己紹介・転職理由・志望動機に次いでほぼ確実に聞かれるであろう、代表的なある質問についての回答のポイントをお伝えします。

※すでにしつこいほど何度も告知してきたので、少し恥ずかしくもあるのですが、先日出版した「プロダクトマネージャーになりたい人のための本」から一部引用して解説していきます。

「プロダクトマネージャーになりたい人のための本」


【現職(前職)で最も誇れる成果は何ですか?】

これは最も代表的な質問例でもありますが、この質問で面接官は何を確認しようとしているかご存知ですか?

面接官がこの質問で確認したいことは、ずばり「再現性」です。例えば、これまでのキャリアで自身にとっていかに誇らしくも素晴らしい成果を出してきたとして、それを面接の場でその成果がどれだけすごいことなのか!ということをいくら力説しても、面接官はにわかには信じてくれません。

なぜなら、面接官は「その成果がどれだけすごいことなのか」を知りたい訳ではなく、うちの会社(転職先)で本当に同じような成果を出してくれるのかどうかが一番知りたいはずで、それを証明して欲しいと思っています。

これまでとは環境も何もかもが違う転職先で、過去に生み出した成果と同等ないしはそれ以上の成果を、本当に再現できるかどうかは正直なところ未知数ですよね。こればかりは実際に入社してからでないと、本当に成果を出せる人なのか出せない人なのかの正確な判断はできないです。

だからと言って「まずは入社してもらってそのうえで判断を、、、」なんてことをやっていたら、それは極めて非効率な採用手法でもあり、かつ非現実的な話です。そのため、面接官は限られた時間の中で、その成果が信用できるものなのかどうかを判断するために「再現性」を確認しています。

ちなみに、
最も失敗したことに関する質問を使って再現性の確認をしていることがあります。これはもちろん、興味本位で聞いている訳ではなく、その失敗から何を学び、どのように克服してきたのか、を確認しています。
ここに再現性を見出せれば、同じような失敗を未然に防ぐ可能性は高まり、または、早期に失敗を克服することが出来るという期待が持てるようになりますね。

では、どうすれば再現性をもってその成果をしっかりと面接官に伝えることができるようになるのか!?
残念ながら、これをやれば絶対に面接通過は間違いなし!!といった正解がある訳ではないです。すみません。。しかし!面接通過の可能性を少しでも高められるポイントはあるので、それをこれから説明します。

最も誇れる成果をピックアップする

まず過去の経歴を振り返り、最も誇れる成果/または最も失敗したことをピックアップします。「最も」としていますが、面接官からの「ほかには?」という質問に対応できるよう、2つくらいは準備しておくと良いですね。

そして次に、それがなぜ最も誇れる成果であるのかを面接官に説明する必要があります。「会社の業績に〇〇という大きなインパクトを与えることが出来た」「全社が注力していた事業をリードし、歴代最高の売上を創出した」など、具体的な理由・背景などを伝えられるようにしておきましょう。

ちなみに、事例はなんでも良い訳ではないです。面接を受けている会社がそのポジションに求めている経験・スキルにマッチした事例でなければあまり意味がないので、その点に気を付けてピックアップするようにして下さい。

ただ、ここで気を付けて欲しいのは、面接官はあくまで「再現性」の確認のため、この手の質問(最も誇れる成果は?一番の成果は?)をしています。なので、「どんな実績を出してきたのか」だけの回答に留まらず、「なぜその成果を出せたのか」をセットで回答するような工夫が必要です。

なぜその成果を出せたのかを振り返る

最も誇れる成果を選んだら、次は「なぜその成果を出せたのか」を詳細に振り返る必要があります。なぜなら、面接官にその成果が「まぐれ」の産物ではなく、再現性のある成果であることを伝えなくてはならないから、です。

※もし、なぜその成果を出せたのかを当の本人が理解していなかったら、再現性があることを証明することは到底できません!ここはしっかり肝に銘じておいて欲しいところです。

そして、この振り返りをする際、頭の中で面接官からの「それはなぜ」「それはどうして」の怒涛の連続質問への回答のシュミレーションを必ずしておくことをお勧めしたいです。

質疑応答のシミュレーションをしておく

「面接官との質疑応答のシミュレーション」を入念にしておく。これはかなり大事なポイントですが、一問一答で完全なるシナリオを事前に想定することはほぼ不可能に近いので、そこまでしてくださいとは言いません。

質疑応答のシミュレーションのイメージは、その成果/失敗に至ったプロセスについて、面接官からの「なぜ?」「どうして?」の3回~5回くらい続く質問に回答できるようにしておく、といったものが良いですね。

シミュレーションを立てる際のポイント

面接官との質疑応答のシミュレーションをする際、「課題」「打ち手」「成果」の3つのポイントをセットに、またはそれぞれについての質問と回答を想定しておくとよりスッキリと整理できると思います。

但し、企業のプロダクト成長フェーズによって「課題」「打ち手」「成果」のどこを重点的に伝えるかの工夫はするようにして下さい。また、具体的な数値も併せて語れるようにしておくことが大事、というか必須ですね。

※手前味噌で恐縮ですが、非常に多くの方に読んでいただいている、うちのチームの櫻内のnoteを参考にしていただくと、より具体的なシュミレーションが立てられるかと思います。

また、シミュレーションを立てる際に、大いに役立つのが「課題」「打ち手」「成果」をしっかり盛り込んで記載した職務経歴書です。職務経歴書は書類選考を通すためだけのものではないんです!「面接の台本(骨子)」としても大いに役立てることが出来ます。

たとえば、以下の内容をしっかりと盛り込んだ職務経歴書を作っておけば、面接での質疑応答のシミュレーションが立てやすくなると思います。

※少し手間ですが、ここで妥協せずにしっかりと良いもの(職務経歴書)を仕上げておけば、後々色々と役に立ってきます。

<課題>
・プロダクトの課題はどのような課題があったのか
・なぜ解決すべき課題となっている(いた)のか
・なぜその課題に目をつけ、解決に向けて着手したのか
・その課題が解決されるとどうなるのか

<打ち手>
・その課題に対して、どのような手を打ったのか?
・なぜその打ち手を考えたのか
・なぜその打ち手だと思ったのか
・他に候補となる打ち手は考えたのか
・それはどういうものか

<成果>
・その打ち手による結果はどうなったのか
・その結果による成果はどのようなものか
・プロダクトにどのような価値をもたらしたのか
・会社にどのような貢献が出来たのか

さて、ここまで、どうすれば再現性をもってその成果を伝えられるのか?について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?

自分のこれまでの実績・成果とともにその再現性を正しく面接官に理解してもらうために、このシミュレーションは是非やってみて下さい!!

ここまでの準備をするのは決して簡単なことではないですが、ここまでやっておけば、少なくとも面接で何を聞かれるのだろうという心配をする必要はなくなるでしょうし、もっと言えば、面接官との会話を楽しむことさえできるはずです。

最後に

しつこいから恥ずかしいと言いながら、「プロダクトマネージャーになりたい人のための本」の読者から
「転職活動を前提としていなくても、とても参考になりました!」
「転職活動前に、この本が欲しかったです。。笑」
「レジュメ作成の特典シートなど大いに役立ちました!」

といった非常にありがたいお言葉や、

7月に弊社で開催した出版記念イベントに参加された方が「X」に、こんなにもありがたい投稿をしてくださいました。

これを励みに、というか、気を良くしてw
あらためてになりますが、今後も私からは主に「面接対策をはじめとしたキャリアアドバイス」に関する情報を発信していきたいと思います。

もちろん、直接お会いしての面談にて、今すぐの転職に限らず、中長期でのキャリア相談はいつでも大歓迎ですので、お気軽にお声掛けください。


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