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No.949 年老いたライオンの2月に思うこと…

年老いたライオン🦁🦁の2月も半分が過ぎた。

このライオンは心理学関連の学会に所属している。

この学会も設立して10年余りが過ぎたのだが、まだまだ組織運営が上手く機能しているとは言えない。

どちらかと言えば、組織の理論を理解せず人々が組織を動かしているという感じだ。

組織とは生き物である。その生き物が生きている環境も10年も経てば大きく変化していることは解りそうなものだ。

この年老いたライオンはそんな環境変化の中を30年以上も生きてきた。

サバンナには全く獲物が居なくなることもある、干魃によって草木も枯れ、水さえも求めるのが困難な時もあった。
そして近年の人間による自然破壊や乱獲、異常気象による環境変化、昔と違ってそこも住みやすい場所ではなくなった。

獲物が捕獲できなければ生きていけない。獲物を求めてサバンナを転々と移動することも日常茶飯事であった。

こんな経験をしている年老いたライオンにとって、この心理学系の学会の組織は明らかに機能していないことがわかる。

10年以上前に設立したこの学会の在り様は環境変化という非常に重要なファクターを無視し続け、いや、無視しているのではなく、環境変化に気づいていないというのが正しいかもしれない。

学会員を増やすにはどうすれば良いのか、どんな研修が必要なのか、と言った議論は盛んに行われるが、その学会のやるべきこと、進むべき道は何なのか、と言った本質的議論には踏み込めていない。

コロナという未知の感染症が世界をパンデミックへと陥れ、この時点で私たちが生きている環境は大きく変わってしまった。

これは誰もが認める現実である。これに異論を唱える人は誰もいないであろう。

こうした劇的な環境変化が起こったにも関わらず、旧態然とした考え方ややり方を踏襲していること自体が大きなリスクであり、今ここの現実世界へと向き合っていない。

その学会ができた2010年と2022年の環境は世界情勢を含む日本国内の状況も大きく変化していることは周知の事実である。

IT化や、もう少し変革を促すDX化と言うものが当たり前の世界となり、情報発信、情報構築、それに伴う働き方の変化、組織におけるサービスやビジネスモデルの変革などが起こっている。

コロナ感染症を含めた、この10年余りの環境変化を年老いたライオンも含めてすべての人々が受け入れる必要がある。

この年老いたライオンは思う。
こういう混沌としたカオスの時代だからこそ、原点へと戻るべきなのだと。

この学会の原点は何だったのだろうかと。

それは、
この心理療法を日本に広め、豊かな社会を作り、人々が活き活きと生きる世界を作ること
であるのだと。

環境は大きく変化していく。これはどの時代でも同じである。

しかし、組織の根底にある思いは普遍である。
その思いは人々の思いでもある。

この環境変化の中において、その思いをどのように醸成し、成就するのかを考えなければならない。

私たちは今の時代において、どのようなことができるのか、役立てるのか、サポートできるのか、ということを本質論として考えねばならない。

社会において様々な問題が浮上している。
貧困、飢餓、保健、福祉、教育、ジェンダー等々、

私たちは大きな枠組みにおいてはこのような社会問題へとどのように貢献できるのかという命題にも向き合わなければならない。

今、世界の同じような心理療法組織では既にこのような問題への取り組みを始めているところも多い。
正に、この学会の思いと共通するところである。

年老いたライオンには多くの体験を通した経験がある。しかし、次第に頭脳は働かなくなっている。

そのライオンは若者のライオンたちにその役割を担ってもらいたいと思っている。

経験は伝えられるが、新しい時代の方法は私にはわからないと。

そして、ただ単なるサバンナの一部分だけでなく、サバンナに住むすべての生き物たちが活き活きと豊かに生きられる世界を作って欲しいと願っている…

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