No.942 鍼治療後の私の身体感覚 その(3)
9月19日 日曜日
3回目の鍼治療を体験して一日経った。
足裏からきている痺れは一段と薄れている感覚だ。
昨日の鍼灸院の先生の話からすると私の神経を取り囲んでいる筋肉組織が鍼治療によって柔軟さを取り戻しつつあると言うことだろう。
足裏のマッサージに4ヶ月毎週のように通っていたのが何だったのだろうと思えるほどだ。
やはり身体の持つ本来の働きを理解しながら、その働きを促進するというアプローチが根本的な治療へと繋がる。
そうは言ってもマッサージを否定しているのではない。
マッサージにはマッサージの良いとことがある。
足全体の重さやだるさ、ぎこちなさはどうだろうか?
昨日同様左側が右側よりも軽くてスムーズな感覚だ。
右側が重たく、鈍い。そして、私の身体の右側と左側が綺麗に分かれている。
右側はグレで少し靄がかかっている。左側は透明でクリアである。感覚としてしっかりと感じられる。
9月20日 月曜日
足の痺れは昨日よりも一段と軽減していることに気づく。
痺れた感覚はまだある。
足全体へと意識を向けてみると足裏の鈍感さも薄れ、足裏の分厚い皮が次第に薄くなっている。足裏と大地とのコンタクトが容易であり、自然との一体感が近づいている。
もしかしたら足の痺れがひどくなる前の私が正常だと思っていた感覚へと既に戻っているのかもしれないが、今となってはわからない。
鍼治療3回だけでこれだけの変容が実感できるというのは驚き以外の何物でもない。
足全体の感覚はどうだろうか。
左足全体は軽やかでスムーズである。右足全体は骨盤の付け根がスムーズではない。その分足全体の重たさを感じる。
9月21日 火曜日
昨日よりも一段と足の痺れが収まっていることに気づく。
ただ、痺れは左よりも右の方にある。
左足はスムーズな動きを見せるが右足はまだまだぎこちなく、重たい。
3回の鍼治療でこれだけの変化が現れることは想定外である。あのとても不快な鈍く重たい足裏の痺れは何だったのだろうかと思ってしまう。
9月24日 金曜日
3回目の治療から6日が経った。足裏の痺れはあるのだが不快感がない程に薄まってきている。未だに左よりも右足の感覚が鈍くて重たいようだ。
ただその右足も大きな変化を遂げている。左足に比べて歩く時の前に出る力が少しずつ力強くなっている。
明日4回目の鍼治療を体験する。
今は足以外の身体全体も少しずつ整っている感覚がある。
どんな体験となるのか楽しみである。
9月25日 土曜日
4回目の鍼治療が終わった。
足裏の痺れに大きな変化はない。これまでの3回の治療によって私の痺れは大きく改善へとシフトした。それは大雑把な感覚でもわかるくらいの変化である。
そしてその変化は繊細な感覚の変化へと移り出した。足から身体全体へと注意を向けるがビッグシフトは感じることはできない。
今はどんな変化なのか、あるいは変化がないのかもわからない。スモールシフトの積み重ねがこれからは起こるのだろうと想像している。
そして、右足の感覚にスムーズさが加わり、以前の右足よりも軽やかである。今はまだ左足のそんな感覚には敵わないのだが次第に近づいている、そんな感覚だ。
9月26日 日曜日
4回目の治療から1日が経った。
昨日よりも足裏の痺れは軽減されている感じだ。
歩きながら大地との繋がりを確認する。殆ど痺れる感じはなく、大地との繋がりを感じる。
骨盤から太腿の辺りにかけての重たさがある。
上半身は軽やかであり、それが骨盤のあたりで一気に重たさを感じ、太腿のあたりまで広がっていく。
それとは逆に骨盤と太腿が繋がっている場所の可動域が広がっているのがわかる。
面白いことに首から肩にかけての凝りについては、何ら私が生活している上で支障がないことに気づく。
首周りは柔らかく、前後左右へと首を動かすことにも何ら抵抗を感じない。
これは首から肩にかけての筋肉が柔らかさを取り戻し、それに従って胸の辺りの筋肉も可動域が広がっている。
私たちの身体は一つ一つのパーツではなく、全体性を持った身体である。
私の全ては繋がっており、それは身体というもの全体、感覚や思考、感情というもの全体がそれぞれに繋がっていると共に、身体と感覚等も繋がっている。
この繋がりが広がることにより、私の中のエネルギーは内側への収縮から外へ外へと向かい始める。
そして、この繋がりは私だけの繋がりではなく、社会と言う他者との繋がりまで広がっていく。
そして、このことは私自身の存在を取り戻すということをも含んでいる…
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