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陸上競技を撮るときの設定の話〜ロードレース編・前編〜


みなさんおはようございます、まつです。

今週末は丸亀ハーフに神奈川ハーフに兵庫の郡市区駅伝などなど、色んな大会がありますね。

ロードレース祭りじゃあああああ!!!!!

ということで、今回のテーマは「ロードレースを撮るときのカメラの設定」についてです。

ひとくちにカメラの設定といっても様々な設定項目がありますが、大きく「撮影モード」「露出設定」あたりについて、私が普段どんな設定で撮影しているかを書きます。

シャッタースピード優先モード(Tv)とその露出設定

カメラ初心者の方は恐らく「スポーツモード」(メーカーにより名称は異なる)などといった、カメラが自動でスポーツ向きの設定にしてくれるモードで撮影していることと思います。

最近のカメラは性能がいいですし、全然アリだと思います!

ですが、私はカメラを始めて暫くして少しだけ知識もついてきた頃、当時使っていたPENTAX「K-50」のスポーツモードに満足がいかなくなりました。
「K-50」のスポーツモードは、暗い状況でも常にシャッタースピードが1/1000程度で固定され、絞りもF7.1程度固定、その分ISO感度が上がってしまう、というものでした。

特にカメラを学び始めたばかりの時期だけに「ISOの数値が高いと写真がざらざらするってこの前なんかで読んだ!! これはあかん!!」と思う気持ちが強く、色々調べまくります。

そして、「シャッタースピード優先モード(通称Tv)」に辿り着きました。名前のとおり、シャッタースピードを自分で設定して、そのほかの設定はカメラにお任せ、というモードです。

シャッタースピード優先モード(写真はPENTAX 「K-3Ⅱ」)。左上にTvと表示されています。

ロードレースの撮影は朝〜昼の時間帯がほとんどですし、よほど天候が悪い日に周りに背の高い木が生い茂った暗い環境とかで撮らない限りは、1/500程度が確保できると思います。

逆に天気がいいと、1/500では露出オーバー気味で全体的に写真が白くなることもあります。その場合は1/640、1/800と、段々数値を上げていって適正露出を探りつつ撮っています。

ロードの場合、コースやその日の天候、あとは季節など、様々な条件によって適正な設定は変わります。

なので、「前の試合でこの設定でうまく撮れたから今回もこれで行こう」ではなく、コースに着いたらまず警備のおじさんとかを撮って露出設定を確認することをおすすめします。

(より多くの人に参考になるように、今回はAPS-C機であるPENTAX「K-50」や「K-3Ⅱ」時代の作例です)

2017年2月5日守谷ハーフマラソン
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body:PENTAX K-3Ⅱ
lens:smc PENTAX-DA 55-300mmF4-5.8ED
SS:1/500 F:4.5 ISO:400 
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APS-C機+標準的な望遠レンズで日差しの弱い冬場だと、大体こんな設定です。

2018年5月27日 関東インカレハーフマラソン
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body:PENTAX K-3Ⅱ
lens:smc PENTAX-DA 55-300mmF4-5.8ED
SS:1/1600 F:5.8 ISO:400
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5月~9月くらいの晴れた日は日差しが強く明るいので、冬場と比べてシャッタースピードが上がります。ぜひ、夏頃まで覚えておいてください。

2015年10月17日 箱根駅伝予選会
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body:PENTAX K-50
lens:smc PENTAX-DA 55-300mmF4-5.8ED
SS:1/200 F:6.3 ISO:800
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「よほど天候が悪い日に周りに背の高い木が生い茂った暗い環境」で撮影した写真。設定が謎すぎる(笑) 今ならISOが3200くらいになってもいいから、SSを1/500くらいまで上げますね。

ここまでシャッタースピード優先モードについて書きましたが、

今の私はこのモードを使っていません(笑)

もっと自分好みの設定にできるモードがあるからです。
「じゃあ最初からお前が使ってるモードを書けよ」と思ったかも知れませんが、このモードは機種によってついていなかったりします。

なので、次のモードは参考程度にお願いします。

シャッタースピード絞り優先モード(TAv)やフレキシブルAE(Fv)はもっと便利!

私の2代目の一眼レフ、PENTAX「K-3Ⅱ」には「シャッタースピード絞り優先モード(TAv)」というモードがありました。名前のとおり、シャッタースピードと絞りを自分で設定し、それ以外(というかISO感度)は自動で設定されるモードです。これで絞りも自分で設定できるようになりました。

PENTAX K-3Ⅱのシャッタースピード絞り優先モード。左上の表示は「TAv」です。

それまで、シャッタースピード優先モードにすると、絞りがF6.3〜7.1くらいで固定されてしまっていました。

「背景をぼかして被写体を際立たせるには、絞りの数値は小さいほうがいいってこの前なんかで読んだ!! これはあかん!!」

シャッタースピード優先に慣れてきた頃の私が更に調べた結果、このモードに行き着きついたのです。

これで、「絞りはそのレンズの開放値付近」「ISOはカメラにお任せ」「シャッタースピードは可能な限り上げる」という現在のスタイルが確立されました。

2016年4月24日 日体大記録会
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body:PENTAX K-3Ⅱ
lens:smc PENTAX-DA★55mmF1.4 SDM
SS:1/500 F:1.8 ISO:1600
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ロードの事例ではないですが。絞りも自由に設定できるTAvなら、明るい単焦点レンズを存分に活かせます。

ただ残念なことに、現在使っているEOS RにTAvはついていません。

代わりに「フレキシブルAE(Fv)」というモードがあります。簡単に説明すると、シャッタースピード・絞り・ISOの各値について、設定したい値は自分で設定、カメラ任せにしたい値はカメラ任せにできるモードです。
今はこちらをTAv代わりに使っています。

Canon EOS Rでは、フレキシブルAE(表示はFv)で、TAvと同様のことが可能です。

メーカーによって呼び方が違ったりするので、気になる方はぜひお調べください!


当初このまま続きを書く予定でしたが、ここまでで文字数は約2700字。ちょっと情報量多いので、続きは明日後編として投稿します。

後編はこちら

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!