住宅の変化を数式であらわす
昨年の秋頃、近所の家が取り壊された。もう何十年も人が住んでいなさそうなボロい家。敷地はロードサイドのコンビニと同じくらい。どこにでもあるような庭付き一戸建ての平屋だった。
何週間か経って、その土地に新しく家が建った。今度は、最近よくある真四角な二階建て。モダンなデザインでかっこいい。
ただ、一つ気になったのは、その土地に建った家が二軒であるということ。真っ黒な壁の家と、真っ白な壁の家。全く同じ形をした家が2つ並んでいる。
元の家は平屋で、新しい家は二階建て。床面積は変わらない。敷地が狭くなっても、居住スペースが減るわけではない。
でも、元の土地は家一軒分。そこに二軒家を建てて売ってるんだから、不動産屋は家一軒分の土地を得したことになる。ずるい。
このままだと日本の一軒家はどんどん狭く、高くなっていくんじゃないか。
そこで、関数を考えてみました。
その名も、住宅関数。
未来の家が、どれだけの敷地で、どれだけの階数なのか、が求められる。
先程、私が目の当たりにした現象は、
「ある一軒の住宅が取り壊され、跡地に二軒の住宅が建てられる。ただし、階数が増えたので床面積はいっしょ。」
というものでした。
ある家が建て替えられて世代を経るごとに半分になってゆく。
新しい家が建つとき、元の家の床面積と同じにするために新しい家は階数が高くなる。
元の家は敷地いっぱいに建てられているとして、床面積 = 敷地とする。
これを、式に表します。
S:元の敷地面積 S':新しい家の敷地面積
F:階数 T:建て替わった回数
まずは面積から。
S' = (1 / 2^T) * S
次は階数。
S = S' * F であるから、
F = S / {(1 / 2^T) * S}
F = 2^T
S = 1として、「GeoGebra」というアプリでグラフにしてみます。
指数関数です。グラフを見ると減り方が凄いです。
建て替え三回目には、面積は1/8、八階建てになってます。
このままだと、日本の家はみんなペンシルビルみたいになっちゃうかもしれない。日当たり悪そう。
都会の高層マンションとかはこの原理がはたらいてるのだろう。
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