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デジタルIDとプライバシーをテーマにデータビジネスの未来を考えるイベントを開催しました!

Privacy by Design Labでは、7月12日に株式会社FINOLABと一緒に「デジタルIDとプライバシー:~欧州の事例と世界のトレンド~」というイベントを開催いたしました。

このイベントはデンマーク大使館後援のもと、デジタルID業界を代表する崎村 夏彦様とデンマークのID企業Partisiaからプロダクト責任者のMark Medum Bundgaard様にご登壇いただき、プライバシーについての関心が高まる中で未来のデジタルIDについて語り合うことを目的に開催されました。

本レポートではイベント実施の背景と当日の内容について、現地参加ができなかった方にもわかりやすく紹介していきたいと思います。

大使館イベント実施背景

今回デンマーク大使館に後援頂いたのは、1月24日に実施した「Privacy by Design Conference 2024」での出会いがきっかけでした。

カンファレンスにご参加いただいた大使館の方に、後日お声がけをいただき、デンマークで先進的な取り組みを実施しているデジタルID企業が来日されるということで、彼らの活動を広める機会を作れないかと相談を受けたのが実施のきっかけです。

また、イベント実施にあたりカンファレンス事務局活動でも協力いただいている阿部様から、FINOLABの柴田様をご紹介いただき実現することができました。

大使館イベント概要

今回のイベントは、デンマークのデジタルID企業が来日するということで、特にプライバシー保護に重点を置いている欧州の動きに対して、どのように取り組むべきなのかを未来感を持ちつつ整理していくような企画にしたいと考えていました。

FIONOLAB様のご厚意で会場もお借りできることになったので、特に金融関連のテーマに絞りつつ、今後プライバシー保護と金融分野のIDでどういったことが起きていくのかを探索していくことを心がけたイベント内容としています。

登壇者には、PartisiaからMark Medum Bundgaard様、デジタルID業界を代表する崎村 夏彦様に参加いただき、パネルセッションのモデレーションはFINOLABの柴田様に実施いただきました。

※各登壇者の詳細プロフィールについては、Peatixのリンクよりご確認ください。

イベント内での登壇者スピーチ

当日は、冒頭で柴田様より各登壇者の紹介とイベント概要についてのご説明をいただき、Privacy by Design Labの栗原より団体紹介と今後の計画についてお話をさせて頂きました。

画像:FIONOLAB柴田様からの冒頭挨拶

その後、PartisiaのMark様からデンマークのデジタルIDに関する動向と、Partisiaのソリューションについての紹介がありました。

登壇中にはデンマークのデジタルIDであるMitIDのデモも行われました。

画像:会場でMitIDのデモを実施するMark様

最後に崎村様よりデジタルIDをめぐる日本と海外の状況について整理を頂きました。

画像:崎村様からデジタルIDをめぐる日本と海外の状況についての紹介

詳細については以下の動画をご覧ください。

(動画:デジタルIDとプライバシー ~欧州の事例と世界のトレンド~)

イベント内でのパネルディスカッション

パネルディスカッションでは、FIONOLAB柴田様のモデレーションの下、主に以下のテーマで議論が行われました。

1. デジタルIDを活用する際に、利便性とプライバシーのバランスをどのように考えていくべきか? 

2. 日本と欧州の説明をいただいたが、世界全体でどんな争点があるのか?

画像:質問に答えるMark様

3. 金融の世界では、マネロンや犯罪対策のためにプライバシー保護が軽視されるような場合もあるが、どのように考えればいいのか? 

4. 生成AIの登場によって世界が大きく変わりつつあるが、ID管理やプライバシーにどのような影響があるのか? 

画像:質問に答える崎村様

5. 国境を越えたデジタル空間において持続可能なネット社会を実現していくために必要なことは何か? 

パネルディスカッション後には、登壇者の皆様も含めた懇親会を開催し、参加者の方々とこれからのデジタルIDについて議論を深めていきました。

画像:当日はFINOLAB様にケータリングを準備いただきました

参加者の声

今回のイベントでは、参加者の方からいくつか嬉しい感想を頂きました。

A:グローバルで共通IDの開発を検討しているが、各国の動向についてどのように整理していいか困っている。こういった場で、海外の実例を知れるのは非常に心強い

B:プライバシーバイデザインとは一体何かが気になっていたので、実際に取り組んでいる事例から知ることができたのはとても有益だった

まとめ

7月12日のイベントでは、既にプライバシーに取り組んでいる人だけでなく、今後プライバシー保護を考えながらデジタルIDやビジネスの設計を考えたい方々にも広くご参加いただきました。

これまでは法律の変化によって起こる企業のコンプライアンス体制に関する話が中心でしたが、デジタルIDを始めとする新しいテクノロジーが広がっていく中で、コンプライアンス対応の視点だけでなく、サービス開発やビジネスデザインに置いても新しいルールのキャッチアップが重要であることがわかりました。

画像:最後に登壇者の皆さんと一緒に撮った一枚

特に個人データをビジネス利用で検討する場合には、法律の専門家に頼るだけでなく、第一線で活躍するビジネスパーソンが全体の動きを俯瞰して見ることも非常に重要になっていきます。

Privacy by Design Labでは、こういった大使館連携のイベントを通して、各業界の第一線で活躍している方をお呼びし、今後のビジネスで考えるべく論点について皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

次回以降のイベントについて

次回は8月21日(水)17:00から「Tokyo Innovation Base」という施設をお借りし、「未来に向けた人間とAIの責任」というテーマでイベントを実施致します。

Tokyo Innovation Base」はPrivacy by Design Labがパートナーとして参加している東京都の施設で、今回は東京大学未来ビジョン研究センター共催の下、カナダ大使館にも後援いただき、カナダのスタートアップの取り組みを含めて「これからのAI利用において考えるべきこと」を皆様と議論していきたいと思います。

まだ、残席はございますので売り切れ前にチケットを購入し、現地でお会いしましょう!

これからも色々なイベントをお知らせしていくので、Peatixをフォローください!

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