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サブスク提供で来店回数6倍に!店舗のファン作りをデジタルで実現するためのアプリCRMプラットフォーム「Insight Core(インサイトコア)」とは。


Patheeは「テクノロジーで人々と小売コミュニティを繋げることで社会にインパクトを与える」をVisionに事業をしています。

新型コロナウィルスの影響によって、世の中のデジタルシフトが加速している中で、何から取り組んだらいいかわからないという小売業界のマーケターの方に役立つサービスをPatheeのマーケティングマネージャーの原嶋がご紹介していく新企画です。
第6回は株式会社インサイトコア代表取締役社長 竹村義輝さまにインタビューさせていただきました。


一過性の集客だけでなく、ファンやリピーター作りに視点を当てる必要がある

原嶋:
コロナの自粛期間でデジタル移行をしようとした際に、過去の既存顧客との関わり方によってスムーズに進んだ企業とそうでない企業に差が出たかと思っています。インサイトコアさんでは店舗事業において既存顧客との接点を増やすことをメインでやられていると思っているのですが、事業内容についてお話をいただけますでしょうか?

竹村:
インサイトコアは大きく分けて

1、コンサル型クライアントワーク
2、外食・流通小売企業向けアプリCRMプラットフォーム 「Insight Core(インサイトコア)」
3、サブスクポータルメディア「MONSTER PASS(モンスターパス)」

の3つの事業を展開しています。

インサイトコアの心臓部分になるのが「コンサル型クライアントワーク」で15年間に渡り店舗×デジタルマーケティングに関わってきた経験やノウハウが弊社としての強みです。

すかいらーくグループさんが展開されていた「オトクーポン」というオウンドメディアをご支援したことが現在の事業の根幹につながっています。当時はガラケー時代でしたが、モバイル上で外食チェーン様が独自のオウンドメディアを戦略的に展開するケースはまだ珍しかったです。単純にサイト開発や制作を受託するだけではなく、どのように店舗のオペレーションにも組込ながらオウンドメディアを展開するべきかという戦略のプランニングから、サイトローンチ後の運営のプロデュースまで、それこそ弊社のスタッフが同社に常駐してご支援なんかもしていました。突っ込んだ活動でいうと、各地の店長会議なんかにも出席していましたね(笑)!結果的には様々な活動が線で繋がり会員数0から最終的には1000万人以上になるところまでご一緒しました。

「考える・作る・回す」というところまで三位一体化して私たちでオールプロデュースして「店舗×デジタルマーケティング」の推進を形にしていくことが大事だと考えています。

その中でも一過性の店舗集客ではなく、ファンやリピーターをつくるという視点を軸に戦略を進めてきています。ガラケー時代でO2Oという言葉もないぐらいの時代からやり続け、現在までに計14000店舗以上のデジタルマーケティングをサポートしてきました。
そのノウハウがいきているのがOMO時代となった今ですね。

原嶋:
「MONSTER PASS」などのサブスクのサービスのイメージが強かったのですが、デジタルに関する部分はトータルでやられているのですね。

竹村:
そうですね。僕たちは「Redesign the Shopping Experience」というMISSIONを掲げているのですが、
テクノロジーを活用し消費者の購買体験をより良いものとし、何よりもそれらを通じて外食・流通小売企業の利益をつくっていくという視点で店舗のデジタルマーケティングをサポートしています。

インサイトコアを選んでいただく会社さんには、プロダクトはもちろんそうなんですがコンサル型クライアントワークで培ってきた「店舗×デジタルマーケティング」の戦略立案ノウハウ・システム開発力・実務オペレーション力など全般を通じクライアントさんをリードしていくことを期待されてご一緒いただいていますね。

「Insight Core」「MONSTER PASS」は「コンサル型クライアントワーク」の知見の中で外食・流通小売企業のマーケティング上の課題を発見しプロダクト化できたサービスです。

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店舗特化だからこそ提供できる独自機能でアプリ利用率が増加

原嶋:
それをお聞きすると「Insight Core」はそのノウハウをアプリとして提供していくためのサービスなのでしょうか。

竹村:

そうですね。アプリを作るだけなら開発会社に依頼するでもいいと思います。

もしくはコストを下げるという意味では他社のアプリ構築プラットフォームを利用する選択肢があると思います。ただこの場合は店舗集客という観点では欲しい要素がなかったりします。例えばサブスクの機能とかは店舗特化だからある機能です。

「Insight Core」は外食・流通小売企業向けのアプリCRMプラットフォームである、またアプリだけでなく、アプリを活用した店舗集客のアドバイスなどが弊社ではできます。まさにコンサルのノウハウがいきているサービスなんですよね。

原嶋:

店舗事業に特化しているのは魅力ですよね。サブスク機能の他には例えばどういうものがよいでしょうか。

竹村:

すごくユニークな機能でいうと店舗ブランドに関するいろんなクイズに答えるとクーポンが貰えるという「謎解きクイズ機能」というものがあります。はなまるうどんさんや金の蔵さんとかにはご利用いただいています。
お店に来た人じゃないと答えられないクイズになっていて、かなりの難問も出題されるのですが、自分が何番目にクイズを解けたかをSNSでシェアしたりすることもできます!ちょっとしたエンタメ性もあるのでアプリの利用率は上がりますよね。単純にクーポンをばらまくのではなく、クイズを通じ一定のブランドタッチをしてくれたユーザーに対し、より良いインセンティブを付与していくことなどを狙っている施策です。

原嶋:
御社の場合は上流設計からお手伝いいただけると思うのですが、店舗事業者側としてはどこまで設計していくといいでしょうか。

竹村:

あまり準備は必要ないのですが、ゴールの設計だけはお願いしたいですね。ゴールを設計してもらえれば戦略については一緒に考えていきます。

原嶋:
アプリのゴール設計はどのようなものが多いのでしょうか。

竹村:
もちろん最後は売上っていうゴールに帰着しますが、実店舗での売上発生に寄与する要素は多角的で、測定可能なものとそうでないものがあるので、アプリとして売上に繋がる行動をどのように定義し追うかが大事です。
よくアプリのダウンロード数とか単純なボリューム数にばかり目が行くケースがあるのですが、フェーズによってもモニタリングする指標は異なるので、アプリの中でどういう行動が起こった時に売上に影響があるのか、その行動をどう増やすかなどの顧客体験の部分をしっかり設計していくことを推奨していますね。そうやって増やしたい行動をKGIとした時にどのような指標をKPIとするかを考えていく形です。規模に関わる数値以上にアプリ内の顧客体験を一つ一つ追っていくことが大事です。

原嶋:
ユーザー行動でどこを注目するかですね。初めてアプリ開発をする会社ならそこから相談した方が良さそうですね。笑

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サブスク導入で来店回数が6倍に増加

原嶋:
「Insight Core」のサブスク機能のサービスの派生が「MONSTER PASS」ということでしょうか。

竹村:

はい、「Insight Core」のサブスク機能を発表したら、爆発的に問い合わせがきました(笑)。大手チェーンだとアプリはもう持っているけどサブスクだけを導入したい、一方で個店だとアプリ導入するほどの体力はないけれどもサブスクはやりたいという声が多くありましたね。その声からサブスクに特化したポータルメディアを作ってライトに始められるプロダクトを作ろうということで生まれたサービスです。
牛角さんの事例がかなり話題になりましたが、現状は約200ブランド、1,000店舗以上での導入が決定しています。どんどん事例を増やしていきたいですね。

原嶋:

牛角さんの件はすごく話題になりましたね。私も購入しようかと思っていたら終了してしまいました。笑

竹村:
なかなかアプリだけだとリピーター作りをスピーディに実現できないケースが多々あります。サブスクなら複数回来店することでユーザーが確実にお得になるので、しっかりリピートしてくれるのではないかという仮説から始まりました。
また、サブスクは販売額に応じて固定売上も発生します。例えば月額4,000円で毎日飲み放題無料のサブスクユーザーが1万人会員になったら、それだけで毎月4千万円の固定売上が生まれるということです。販促施策そのもので直接売上が上がるというのは今までなかったことですよね。
もちろん、その裏でサービス提供コストは発生していますので、どんなに足繁く通われても店舗側にしっかりと利益が残る設計がなされている必要がありますが。

原嶋:
サブスクを導入すると来店回数が増えるなどのデータは取られているのでしょうか。

竹村:
はい、取っています。
例えばとある焼肉店さんですが、来店回数が6倍にアップして一人当たりの月間粗利が2倍にアップしたという事例もあります。

原嶋:

お話を聞いていると飲食が中心ですが、小売業界の事例などはありますか。

竹村:

飲食以外の事例だとアパレル企業で月額500円で毎回どの商品も10%割引になるという期間限定のサブスクを販売しました。コロナの影響でしっかり検証ができていない部分はあるのですが、セール品もさらに10%オフになるので、在庫消化もできるのではという仮説のもとスタートしました。

あとはまだ実現までできていないですが、大手スーパーマーケットさんがサブスク会員は毎日○倍デーというポイントキャンペーンの実施やPB品のセットを作って毎月提供などの企画案があります。

原嶋:
アパレル業界だと売上貢献はリピーターという話なので、コアファンにとってはどの商品も割引はお得感がありそうですね。

竹村:

CRMはロイヤルカスタマーへ効率的にアプローチするための手段です。ロイヤルカスタマーにより良い特典を提供して、さらに関係性を強化するというCRMのゴールを考えるとサブスクは非常に相性がいいですね。

原嶋:

サブスク利用者の購買単価を分析したら面白い数字がでそうですね。

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ファンを作るためにはまずは既存顧客を知ることから始める

原嶋:

サブスクのニーズがあがったなど変化は起きていると思いますが、今後の小売業界はどのように変わっていきますでしょうか。またその中でインサイトコアさんとしてどのように店舗事業者のビジネスを支えていくかという展望などを教えていただけますでしょうか。

竹村:
やはりコロナの影響を受けて一定の縮小というのは出てくると思います。
その中でファンやリピーターをいかにデジタル上の接点を活用し作っていくかという視点を持つ企業さんが増えてきていると思います。じゃあファンを作るにはどうしたらいいかって言うと、それぞれの企業独自の強みを強化することがまず始めだと思います。どこを強化するのかを考える時に既存の顧客を知ることが大事です。
自社顧客と繋がりその顧客のことをよく知り、質の高いコミュニケーションの量を増やし、ファンやリピーターを増やしていくことで、結果売上をあげていくというような流れで、デジタル領域を含む全体を私たちとしてはサポートしていきたいと思います。

原嶋:

コロナが起きたことで「利便性がある」というだけで成り立っていた店舗ときちんとファンがいた店舗では売上の減少の差が明確になりましたよね。だからこそファンをどれだけ作っていけるかが大事で、CRMはしっかりやっていかないといけない時代になっていきますよね。
本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございます! 


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