見出し画像

思わぬ形で感動するスポーツ映画 韓国映画【プロミス ~氷上の女神たち~】

この映画のことは公開当時全然知らなかったのですが、Filmarksの評価もいいのでずっと気になっていたら、あらびっくり、とても面白かったです!!

プロミス ~氷上の女神たち~は韓国で2016年に公開された映画(日本は2018年)。韓国で2009年に大ヒットした国家代表!?という映画の続編として、「国家代表2」のタイトルで公開されました。

定番のスポーツ映画と思いきや、スポ根とはかけ離れた内容で、最後は思いがけず落涙でした。
(今回やむを得ず途中でネタバレがありますが、ネタバレと分かるように表記しています)

【あらすじ】
脱北者であるアイスホッケーの元エース選手ジウォンは、北朝鮮に残してきた妹のことがずっと気になっていた。ある日、アジア冬季競技大会への出場をかけ、急きょ国家代表チームが結成されることに。ジウォンは国体出身の監督デウンから熱烈なアプローチを受け、代表選手への復帰を決意する。しかし集まったのは、ショートトラック界から追放されたチェギョンや時間外手当が目的のアイスホッケー協会経理出身者ミランら、性格も実力もバラバラな面々だった。ぶつかり合いながらも絆を深め、チームとして成長していく彼女たちだったが…。
(映画.comより抜粋)

ほぼ素人の寄せ集め国家代表チーム

時は2002年。冬季五輪誘致のために、急遽女子アイスホッケーチームが作られることになるのですが、これが正真正銘の寄せ集めで、

画像1

・元北朝鮮アイスホッケー代表の脱北者 ジウォン(スエ
・チームを追放された元ショートトラック選手 チェギョン(オ・ヨンソ
・昔フィールドホッケーをやっていた主婦
・残業代目当てで参加した協会秘書
・結婚したいために肩書が欲しい元フィギュアスケート選手
・フィールドホッケー部に所属する高校生

といったメンバーに、
裕福な実家でダラダラしていた元アイスホッケー選手の監督(オダルス)。

セオリー通り、最初は目も当てられないほどのひどい有様で、チームワークも最悪。特にチェギョン(オ・ヨンソ)は周りに攻撃的で、正直ちょっと嫌悪感が湧いてくるレベル。

趣向を凝らした練習方法と個々の個性が魅力的!

だけど練習を共に行っていくうちに友情もやる気も芽生え、実力もどんどん上達していくのですが、設立を指示した協会は、形だけのチームができれば良かったので、大会にも出場させないようにしたりと、いばらの道で…。

能力もお金もなくても、工夫した練習でどんどん力をつけていく様子は爽快だし、最初は悪目立ちしていた一人ひとりの個性が徐々に長所に転嫁されていくのも心地良く(特に協会秘書のキム・スルギちゃんが飄々としたキャラで良かった!)、スポーツ映画も悪くないかも?(なぜか上から目線)なんて思ったりもしました。

  【ここから途中までネタバレ!】
だけど、この映画の一番の感動ポイントはやっぱり、脱北者であるジウォン(スエ)と妹の再会なんです!そして妹役はパラサイト家族の妹でもあったパク・ソダムちゃん。(最初から妹エピソードをふんだんに入れてくるので、再会は見え見えですがそこはご愛敬で)
とは言っても、全然美しい再会ではなく、残された妹の気持ちを思えば姉を憎むのはごもっともで、なんとも悲しい結末になりそうな匂いはプンプンしているのです。
ジウォン(スエ)も、成長した妹をひと目見れたことで区切りがついたのか、これが今生の別れだとしてもいいと覚悟を決め、同じ空間での限られた時間の中で、昔二人がかわした約束を守ろうとしたり、無意識に彼女を守るような行動をとったりと、本当に本当に、ジウォンは妹を大切に思って生きてきたんだなぁというのが端々から感じられて、それだけでもウルウルしてしまいます。そして、ラストがもう泣けて泣けて…。
【ネタバレ終わり】

試合シーンの迫力は、記憶に残るレベル

もう一つこの映画の特筆すべき点は、なんといっても試合シーンの臨場感!
選手同士がぶつかり合う音や、アイスリンクを全速力で走りに抜けていくスピードなど、ものすごい迫力!!(要は撮影隊が素晴らしい!)
試合シーンを観るだけでも、この映画を観る価値があると思います。
アイスホッケーの代名詞、「氷上の格闘技」とはまさにこのことで、観ている間ずっと大興奮でした。

女性スポーツの映画だとハナ 奇跡の46日間があって、こちらの方が有名だと思いますが、同じくらい面白かったです!
ノーチェックだった映画が面白かった・・・って最高なパターンですよね。これだから映画発掘は、やめられません(笑)。

極私的スキ度★★★★★★★★(8)
(画像はAmazonからお借りしました。)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?