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教員採用試験に挑んだ大学生の記録【中学校・音楽】

みなさんこんにちは。
教員採用試験受験生の人です。

先日、2022年度に予定していた採用試験の全日程が終了しました。

長かった採用試験もようやく一区切りついたのでこのタイミングで採用試験について振り返りたいと思います。
教職に興味のある人や、現在の教員採用試験について知りたい人はぜひ最後まで記事を読んでくださると嬉しいです。

✅この記事を読んでわかること
・教員採用試験の概要
・教員採用試験の対策方法・期間
・教員採用試験を受験した感想

教員採用試験ってどんな試験??

 教員採用試験は地方自治体が学校の先生を採用するために行う試験です。
基本的に校種(小・中・高)や科目ごとに人員が募集されており、受験者は自身の免許に応じて各自治体に応募します。

私は取得見込みの免許が

  • 中学校音楽一種

  • 高校音楽一種

  • 特別支援二種

となっているので志願先を中学校・音楽で応募し、一部自治体では特別支援学校併願で応募しました。

ちなみに教員採用試験は複数自治体を受験するのに特に制限はありません
ただ、多くの場合近隣の自治体では試験日が重なっていることが多く、自分の居住地の近くの自治体をとにかくたくさん受験するみたいなことは難しくなっています。
(試験の傾向と対策も自治体ごとに変わってくるので、たくさん受けるほど合格率が上がるというわけでもないと思います。)

試験内容は

  • 教職教養(教育法規・教育心理・教育史などなど…)

  • 専門教養(各科目ごとの試験。私の場合”音楽”に関する試験)

  • 一般教養

  • 面接(場面指導や口頭試問が含まれることも)

  • 集団活動(討論やグループワークなど)

  • 実技(私の場合は音楽実技、小学校受験者は音楽や体育などあるそうです)

のように非常に多岐にわたります。
受験者は私のように卒業見込みの大学生の他、現場で働いている講師の先生方も応募するのでさまざまな年齢層の方が受験をします。

そして勘違いしている人もいるかもしれないのですが(私がそうだったのですが)、実はこの試験に合格しなくても教壇には立てます
…というのもこの試験は教員採用候補者名簿へ記載する人を選抜するのもで不合格の場合でも講師登録をすることで、採用があれば教壇に立ち授業をすることができます。
この試験に不合格=職なしで教壇に立てないというわけではないということは知っておいても良いかもしれません。

✅教員採用試験の概要
・校種・科目ごとに募集
・試験内容はとにかくたくさん
・不合格でも講師としての採用があれば教壇には立てる

教員採用試験について何をどのくらい対策したの?ー私の場合ー

 さて、では具体的に私がこれまでどんな感じで対策を立てて試験を受けたか振り返っていきましょう。
ちなみに採用試験対策を進めた期間は全てstudyplusというアプリで活動時間の記録をとっています。
この記録を元にいつから、何を、どのくらい進めたかを探っていきます。

同じ目標を持つ人と匿名で繋がることができてめちゃ良いアプリ

教員採用試験対策を意識し始めた12月頃から8月までの勉強時間をグラフにしたものがしたの画像になります。

毎週20時間×4週間=月80時間以上
を最低ラインとして意識して取り組んでいました。

8月28日現在までの勉強総時間としては、

879時間ですっ!!(約9ヶ月累計)

…時間としてはそんなに確保できていないですね。
大学受験で難関大学を志望する高校生の方がたくさん勉強していると思います。
ただ、1次試験(教職教養・専門教養)に関してはこの勉強量で出願自治体全て突破できたので…まぁ良いことにします。

では、試験に向けて、何を・どんな風に取り組んだのかわかりやすいように一次試験があった6月2次試験があった8月の勉強の時間配分を見ていきたいと思います。

一次試験があった6月の勉強の時間配分

”趣味”の時間は耳コピやnote書いたりしています

私の場合出願した自治体の一次試験は専門教養&教職教養で面接などの人物評価はありませんでした。
一番行った勉強は専門教養40時間6分です。

専門教養…私の場合は”音楽科”の試験対策ですね。
教員採用試験の音楽科ですが、出題内容は非常に多岐に渡るとともに自治体ごとに傾向がかなり違ってきます。
また、出題される問題は一般的な音楽の知識問題に加えて、

  • 我が国の伝統的な音楽(雅楽・能楽・文楽・歌舞伎など)

  • 現代音楽(ミュージックセリエル・ミュージックコンクレート・ミニマルミュージックなど)

  • 昔すぎる音楽(ルネサンス・古代ギリシャとか)

  • 世界の諸民族の音楽

などかな〜りニッチな分野からの出題もあり得ます。

攻略方法がわからず、対策に苦労しました。

試験を経験した身からのアドバイスとしては2つ

  1. 過去問を早い段階で解き傾向をある程度掴んでおく

  2. 中学・高校の音楽の教科書をよく読んでおく

ということです。
正直言って膨大な知識問題を全て覚えるのはコスパ悪いです。

共同出版から各自治体の科目ごとの過去問集が出版されていますから基本的には過去問を中心に対策するのが近道だと思います。

また、(私が受験した自治体の傾向かもしれませんが、)教科書に掲載されている音楽が出題されやすいような気がします。

具体的にはマイケル・ジャクソンは中高の教科書に掲載されていない(多分)ですが、ビートルズは掲載されているので、ポップスの勉強をする際はビートルズを対策したほうが良いです。

あと、元も子もないことを言えばニッチな知識問題の受験者正答率は低いのでそれよりも出題頻度が高く正答率が高い問題を優先して勉強した方が得点につながるはずです。


そして2番目に行った勉強は教職教養です。
教職教養は、
東京アカデミーのセサミノート

きょうさい対策ブログ

といった教材を非常に活用させてもらいました。
特にきょうさい対策ブログさまのおまとめプリント&解説動画は非常に参考になるのでおすすめの教材です。

長くなりましたが、6月は基本的に知識問題への対策に多くの時間をかけました。

二次試験があった8月の時間配分

二次試験の内容は面接&集団活動そして音楽実技試験でした。

8月は人物評価対策に大きく時間を割いたことがわかります。
また、ピアノや歌唱・器楽といった実技試験対策も同時に行なっていますね。


私の場合は教採対策として、知識問題対策・人物評価対策の2種類をバランスをとりながらやっていきました。

採用試験の感想

ネガティブな感想

  • 就職活動を6月まで行なっているなど、どっちつかずの行動をやっていたのでもっと絞っていたら良かったかもしれない

  • 面接試験がうまくいかなかった自治体があったのでもっと対策ができれば良かった

教員採用試験に向けた勉強の中でネガティブに捉えていることは上記の2つです。

教員採用試験に落ちた時の滑り止めにならないかなぁ」という超いい加減なモチベで就職活動をやっていました。
結果から言うと全落ちしたので就活に要した時間は全て水の泡となってしまいました…
もっと自己分析をして就活と教採どちらかを一本化できる効率的な動きができたら良かったかもしれません。

ポジティブな感想

  • 最終的に大学卒業後はどんな形であれ教壇に立とうと思えるようになった

  • 教職教養の勉強から教育原理や時事ネタにある程度対応できるようになった

逆にポジティブな感想としては上記あたりでしょうか。
私の場合、大学卒業後どうしようかという迷いをずっと抱えたまま就活・採用試験対策を進めていました。
その中で将来について考える中でやっぱり音楽教育に関われる立場にいたいと自然に思えるようになったのはここ数ヶ月の収穫だと思います。

いや、まあそもそも民間企業の就活は全落ちしたのでそれ以外道がなかったというのもありますが

時間はかかりましたが卒業後の最初のキャリアに教育現場を選ぶ決意を固めることができたのはよかったです。

おしまい

ここまで記事を読んでくれた方ありがとうございます!

拙い文章でしたがこの記事が誰かの役に立ってくれたら嬉しいです!!

✅まとめ
・教採はいろいろなことが問われる試験。不合格でも(席があれば)教壇に は立てる

・試験対策は筆記対策+人物評価対策。面接対策はもっとやっとけばよかったと思ったので早めに始めるのがおすすめ

・大学卒業後のキャリア決定って難しいよね