#232 ミドルリーダーの役割とは?
人材が足りていません!
全国的に教員不足が続いている。そのため、新規採用が増加している。しかし、希望者が増えているわけではない。同僚に聞いた話だが、国立の教育学部にも関わらず採用試験の受験者数は4割程度だそうだ。当然、採用試験の倍率も下がる。倍率が下がっている報道により、若手教員の資質・能力への懸念も広がっている。
そこで、校内での若手教員の育成の重要性が高まってきている。ここで重要なのが、若手教員の育成の中心になるミドルリーダー(中堅教員)の働きかけだ。しかし、これまた、中堅教員に該当する30代~40代の教員が全国的に極めて少ないという調査結果がある。
若手育成の難しさ
「若手教員を育成する」これが、中々難しい。業務としての難易度だけではなく労働環境も関係してくる。まさに、「言うは易く行うは難し」だ。
人を育てるのには時間がかかる。自分でやった方が早いことも、若手に任せ経験を積ませる。単純に時間がかかる。この時間をとる余裕が現場からどんどん消えていっている。
さらに、先生一人一人は違うため、自分のやり方がそのまま若手教員が身に付けられるかは分からない。皆さんも思い出して欲しい。小学校にはいろんなタイプの先生がいませんでしたか?
ミドルリーダーの役割とは?
ここで、「育成」を生産性と効果性の面から見てみよう。
「生産性」は、若手教員がどれだけいい仕事ができるか。
「効果性」は、若手教員自身が心身とも健康で、その仕事力をいかに成長させているか。
余裕のない現場では、若手に成功体験を積ませるために、お膳立てし過ぎる。おかげで「生産性」から見ると十分な成果が上がっている。ミドルリーダーとして、担当する若手教員がいい仕事ができたので、役割を果たしたことになるのだろう。
しかし、本当にそうだろうか?
敢えて言わせて欲しい。ミドルリーダーの役割は「効果性」を上げることではないだろうか。
「いい仕事」という点ではなく、「仕事力」という汎用性の高い力を身に付ける手伝いをするんだ。
ここで、一つ一つの仕事をやり遂げないと、そもそもの経験値が高まらないという反論が出てきそうだ。・・・・その通りです。
僕が言いたいのは、目の前の経験を積むことが若手教員の仕事力の向上につながる、というビジョンをもつことの大切さだ。
自分も多くの先輩方に育てて頂いた。この恩は次の世代につなげていきたい。
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