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31歳で11社の仕事を経験して思うこと

はじめに

noteをご覧いただきありがとうございます!
今回はキャリア戦略の考え方について、私見ではありますが、11社での仕事経験をもとにした私の考えを記載しました。

内容としては就活生~社会人5年目あたりまでの文系職種の方に向けて記載をしています。
あくまで1つの考え方ではあるので、参考までにご覧ください。


私のキャリア遍歴

最初に私がどんな11社を経験してきたのかをご紹介します。
大手企業からスタートアップまで、非常に幅広いです。

  • 1社目:パナソニック(産業用機械の海外営業:超大手)

  • 2社目:リクルートキャリア(新卒採用メディアリクナビの営業:大手)

  • 3社目:エッグフォワード(組織人事コンサルティング:30人規模)

  • 4社目:ベルフェイス(オンライン営業SaaS:300人規模)

    • 副業:Emotion Tech(NPS分析調査会社)

    • 副業:Quick Work(Sales Tech SaaS)

    • 副業:シーユーシー(訪問看護・医療)

    • 副業:アレスグッド(就活メディア)

  • 5社目:coco(店舗接客SaaS:10人規模)

  • 6社目:ブログウォッチャー(位置情報データ会社:100人規模)

    • 副業:スターマイン(採用代行、人事コンサルティング)

本業ベースでお伝えすると6社の経験、副業含めると11社です。
多種多様な事業に触れてきたからこそ、大体どんな業界に身を置いてもある程度のドメイン知識がある状態になっています。

本業退職後も業務委託で仕事を依頼いただく機会も多かったので、実際には複数の仕事を常に並行して行う日々を送っていました。

なぜこんなに転職をしたのか?

外国語大学で留学も経験し、「世界で活躍するビジネスマンになる」と息巻いて社会人デビューをしたにも関わらず、待っていたのはカルチャーアンマッチによる苦悩の日々でした。

仕事の特性上当たり前なのですが、「数年かけて複数の国や企業との貿易を経験し、一人前になっていく」という会社の描く成長スピードに焦りを覚えてしまい、"早く一人前になりたい"という一心で飛び出してしまいました。
(注意:パナソニック社は日本を代表する偉大な企業だと思っています。単純に当時の未熟な私が会社の文化や成長パスに合わせることが出来なかったことも大きな要因です。)

ここで強く思ったことは「どれだけ強い思いを持っていても、自分の感性とフィットしないと継続することはできない。さらに、どんな会社・文化・仕事が自分にフィットするかは実際に体感してみたいと全く分からない。だったら幅広く色々な仕事を経験したい。」ということです。

これが各社を辞めた理由にはなりませんが、”あらゆる仕事を体験して、自分のキャリアの方向性を決めたい”というマインド形成に繋がったのだろうと思います。

実際に転職してどうだったのか?

私にとっては2社目に選んだリクルートの環境は驚きの連続でした。
顧客の話を聞き、課題を設定し、課題を解決するプランニングを作り込み、期待を超える納品をするという、営業としての基礎基本をここで叩き込んでもらいました。

また、企業文化として人を大切にする、人に期待することを大切にしている会社で、転職後1年間全く使い物にならなかった私を関係者全員が懸命に育てて下さいました。
この時の体験が私の今日を支える礎になったと思っています。
そういう意味では、転職して本当に良かったと感じました。

環境が変われば人が変わる、人が変われば得られる機会も変わる、その機会で変わり切れるかどうかは自分次第。
こんな思いを持てたのも、転職してリクルートの人に熱い文化に触れたからだと思います。

その後、リクナビの営業しかできない自分に劣等感を覚え、コンサルに転職をしましたが、環境が変わるごとに自分にないマインドやスキルをもった人に出会い、多くの学びを得たと思います。
そういう意味では、転職を繰り返したこと自体は私にとってプラスしか無かったなと思います。

私の転職に対する考え方

結論として「企業文化=触れ合う人を変えた方が良い場合は、転職は良い手段となり得る」だと思っています。

例を書きましょう。

企業として5~10年かけて主任を目指すべきとキャリアパスを設定している。
周囲の人もそれが正しい道のりだと感じている。
あなたは20代で経営を担いたいと思っている。
「最短最速で出世したいです!」と息巻いても、昇進には上限がある。

こういう場合は環境を変えた方が希望は叶いやすくなります。

また、転職をすると当然ですが異なる企業文化の中で育ってきた人しかいない環境に身を置くことになります。
売り上げ至上主義の会社でしんどい…など思っている場合は、カスタマーサクセスに重きを置いている会社にいくと救われた気持ちになるかもしれません。

こういった企業文化、関わる人を変えることによる刺激の変化が転職のメリットであり面白さだと思っています。

転職のリスク

逆に転職のリスクを書くならば、「転職後はあなたは事業の最後尾につくことになる」という事です。
当たり前ですが、転職直後は部署内の人間関係もパワーバランスも制度の使用方法も何も分からない状態からのスタートです。

実績も0からのスタートになるため、自分が最後尾です。
出世やキャリアアップを目指す場合は、そこから他の人に追いつき、追い越して昇進することが必要になります。
これをせずに転職を繰り返すと、いつまでもメンバーレイヤーから抜け出せず、給与も一定の場所で止まってしまいます。(一部の高給企業に行かない場合)

とはいえ、転職後の環境でしっかり結果を出し、プロモーションを果たせば、次の転職の際はベースが上がった状態で勝負ができます。
だからこそ、キャリアアップを目指す転職の場合は、ある程度の期間内に実績を残す意識が重要です。

転職をする際の注意点

企業文化=触れ合う人を変える場合は転職が良いと書きましたが、その企業文化が本当に自分に合うのか?は考えた方が良いです。

「今の環境は挑戦できないし転職したい」と思っていたとします。
ただ、本当に挑戦が日常の会社に入った時に、自分がどう感じるのかは未知数です。
毎日既存業務に加えて新しいトライを求められて、キャパオーバーでパンクしてしまうこともあり得ます。

だからこそ、転職する前に様々なタイプ(キャリア背景)の社員さんと会うことが重要です。特に自分と同じような業界出身者の話を聞き、想定以上のギャップは無いか、入社前に学んでおくべきことは無いかなどを整理しておくことをお勧めします。

その上で環境を変えるのであれば、自らがその環境に合わせ切る覚悟で飛び込みましょう。他人を変えることはできません。環境を変える分、自分自身も変わる必要はあります。

大手か?スタートアップか?論争

私は超大手からスタートアップまで幅広く経験してきました。
どちらからも多く学びましたし、概ね楽しく働けたと思います。
ただ、明確に私が思っていることは、「スタートアップに行くなら職位を得よう」です。

大手と比べてスタートアップは仕組みが未成熟です。

  • 商品の価格表が無い

  • 顧客管理の方法が決まっていない

  • リード獲得をどのチャネルから行うべきか分からない

  • 提案のベストプラクティスも無い

など、無いものしかありません。
しかし、それこそが面白さであり、学びポイントです。

価格が決まっていないなら、いくらで売れるかテストマーケをしてみる。
顧客管理はシステム導入から検討してみる。
リード獲得は、複数のチャネルでテストしながら投資額を調整する。
提案は自らがベストプラクティスになれば良い。

こういった思考で取り組めば、会社の実績=自分の実績になる宝の山です。
ただ、これを本当の意味で仕組みとして意思決定できるのは、COOでありCEOです。
もちろんメンバーの意見も幅広く聞いてくれるので、一定の効力感を得ることはできます。
しかし、仕組みを作り、その上での成果に対する責任を持つこととは、経験値として雲泥の差があると実感しました。

全て自分の責任だからこそ、自分の意思で事業を変革できる。
こういった体験を持ったリスクの取れる人材が市場には不足しています。
だからこそ、そんな環境に飛び込むなら職位を得た方が楽しいと思っています。

いきなり全てが自己責任は重いと思う内は、ある程度仕組みができた会社にいる方が安全です。

副業ってどうなの?

ここまでは本業の転職について述べてきました。
昨今は副業でもスキルアップできる!という風潮があるので、そこにも述べておきます。

結論として、「副業で市場価値は上がらない」と思っています。
多くの場合、副業は業務委託という形で会社にジョインする形になります。
雇用形態の名前からして当たり前ですが、特定業務をプロに委託することに報酬を払うのです。

だからこそ「これから成長するのでお金ください」は多くの場合通用しません。
厳密にはそういった求人もありますが、その場合は時給は低めです。
低い時給で稼ぐくらいなら、本業を頑張ってプロモーションを得ましょう。
頑張って結果を残しても昇進しない会社なら、先述の通り転職しましょう。

本業を本気で頑張り、専門性を身につけるからこそ、副業でも稼げる。
最終的には常に最新の知識やスキルを現場に身につけ続けた人が勝つ市場です。
本業をベーシックインカム化するのであれば、まずは今在籍している環境で結果を残すことを私はオススメします。

なぜ私は副業をしているのか?

本業を頑張った方が良い!と書きつつ、私は業務委託を請け負っています。
それは「本業のアウトプットにも好影響をもたらす仕事だから」です。

私は現在の会社でGMを務めており、管理職として多くのメンバーを預かる立場を担っています。だからこそ、常にメンバーに新しい発見や学びを提供できる上司でありたいと思っています。

今業務委託を請け負っているスターマイン社は、採用を主軸とした人事コンサルティングを生業としている会社です。私はその中で、研修を中心とした人材育成業の仕事を任せてもらっています。(エッグフォワード社での経験を評価してもらっている。)

人材育成のコンテンツとしてマネージャー研修を作る中で、普段の業務で私が行なっているマネジメントスキルが正しいのか、もっと学ぶべきスキルが無いか?を第三者目線で見ることができます。

研修を販売する上で、管理職や人事部が抱える悩みは何か?自社にも同様の困り事があるのでは?という視点でストーリーを考えられます。
そういった業務を通じて、自分自身を常に客観視しつつ、本業のアウトプットに繋げることが出来ているのでメリットを感じています。

だからこそ、今後も私は無理のない範囲で副業を行なっていけたらと思っています。

最後に伝えたいこと

私はどんな人でも転職すべきだ!とは思っていません。
どうしても叶えたい希望があり、それが環境を変えることで叶うのであれば選択肢として持っておくべきというスタンスです。

今は人材不足が顕著で求人も非常に多いです。
給与も上がりやすい環境ではあるため、転職自体は非常に身近に感じることでしょう。
ただ、転職自体や給与を上げることだけが目的になってしまうのは本末転倒です。

企業文化=触れ合う人を変え、事業に最後尾についてでも自分を変えていきたい。そんな思いがあるのか、その原点に立ち返って判断いただけたらと思います。

フラットに何か相談したい、話をしたい方がいらっしゃればXでご連絡ください!
https://twitter.com/TS560808796944

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