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グリーン車料金 一部値上げ!節約上手な「ギリギリ100km」を探ろう

こんにちは。隣の芝生です。

 先週編集したロマンスカーVSE引退記事が、note運営さん公式の「お出かけマガジン」記事に選抜されました。かなりの閲覧も頂けて、ありがたい限りです。公式マガジン選抜は上田交通の記事に続いて2回目となりました。

それでは本編の方をどうぞ。



 つい先日、グリーン車料金の101km以上の値上げが発表されました。倹約家の我々には耳の痛い話です。

 そこで。全国233万人の皆様、お待たせいたしました。そこで今回は、料金が跳ね上がる寸前の「ギリギリ100km」のラインを探って、なんとか従来通りの料金で最大限グリーン車を満喫しようという企画です!

 本来は自分向けに調べる予定でしたが、どうせ調べるならnoteで記事にした方が一石二鳥だろうということで共有いたします。


◆今回の調査対象

 一駅一駅調べていたら日が暮れてしまいますので、今回の調査対象駅は…

・各路線で最も一般的な地方都市側の始発駅
・各路線で最も人口が多い都市の中心駅/利用が多い駅のいずれか

と致します。

この条件に該当する駅として以下の駅を今回は取り上げてみたいと思います。


  • 東海道線:沼津・横浜

  • 宇都宮線:宇都宮・大宮

  • 高崎線:高崎・(大宮)

  • 常磐線:水戸・松戸

  • 総武線:上総一ノ宮/君津・千葉



なお、今後導入予定の中央線については、同一方向乗り継ぎ規定の適応などが不明瞭であるため、今回は省略致します。参考程度に東京・大月間は87kmということだけ申し添えておきます。




■東海道線

グリーン車の西端は沼津駅。静岡方面まで画像の車両に乗れれば、快適に着席移動できます。


 まずはJR東日本車を使用した東海道線グリーン車の西端となる沼津から見ていきましょう。

 沼津から東京方面に乗車して、101kmをかろうじて越えない駅は「横浜」でした。つまりは沿線の人口最大都市である横浜から西に乗っても同じ結果です。

 なお、西側で最も始発電車が出る熱海から乗車すると、97kmで「品川」という結果になりました。品川から始発が一定数発車する常磐線ユーザーの皆様にとっては、嬉しい結果かも知れません。


 横浜から常磐線方面へは「土浦」、東北・高崎線方面には「古河・熊谷」、総武線方面へは「大網・袖ヶ浦」ギリギリのラインでした。土浦・熊谷などの地方主要駅と横浜が101km圏内に入っているのはなかなか良い結果になりました。

 今回の調査対象である君津と袖ヶ浦は比較的近いので、総武線の項目では再度扱わないこととします。



■東北線・高崎線系統

JR熱海駅から浜松行きと、栃木県の小金井行きの両方が出ている恐ろしい光景


 まずはLRT開業に湧く地方都市・宇都宮から確認しましょう。宇都宮・高崎からギリギリ101km到達寸前の駅は「赤羽」でした。

 正確に言えば、高崎の場合は「池袋」と尾久までが100kmです。尾久からグリーンはなかなか面倒だと思います。池袋入るのは嬉しい。


 宇都宮・大宮が体感で近いと思ってたので、赤羽は毛が生えた程度だろうと思っていたんですが、思ったより距離あるんですね。浦和・大宮まで100km区間で行けるのがありがたい。


 次は、住みたい街ランキングで最近上位に来ている大宮を確認してみましょう。北方向は北端までカバー範囲内であることを確認したので、省略します。大宮から南に101kmの駅は「平塚(正確には大磯まで)」でした。


■常磐線

ネモフィラの丘で有名なひたちなか海浜公園は常磐線の勝田からアクセス可能。水戸から1駅。
撮影:わたし

 

 まずは茨城県の県庁所在地・水戸から100kmの駅を確認しましょう。こちらは100kmギリッギリの99.6kmで「松戸」という結果となりました。東葛地域の皆様には使いやすい結果となったのではないでしょうか。

 それでは、子育てしやすい街ランキングで1位常連の松戸から、再度101km地点を取るとどこになるでしょう。こちらは「国府津」という結果になりました。藤沢・平塚などの主要駅は押さえたものの、ギリギリで小田原が100km圏外に。


■総武線方面

津田沼までは黄色い各駅停車の方が圧倒的に本数多くて使いやすいのは内緒。



 まずは外房線の上総一ノ宮内房線の君津から乗車した場合、101km到達寸前の駅は「武蔵小杉」となりました。総武線快速・東海道線経由だと「川崎」が100kmジャスト(君津からは98km)です。

 千葉県の最大都市である千葉から乗車すると、100km到達寸前の駅は「茅ヶ崎」となりました。


 これで安上がりにグリーン車を使える駅間がある程度わかってスッキリしましたね…!


…で記事が締められれば良いのですが、総合的に"安く済ませる"点において考慮しなければならない点がもう一つあります。


■本当にグリーン車の方が"安い"のか

房総方面に向かう特急の一部はショートカット可能な京葉線を通行。


 今回のグリーン車の価格改定は、50kmまでの距離は小幅な値下げ、51km~100kmは据え置き、101km以上が大幅値上げという料金体系となっております。

 もちろん、来た電車にとりあえず乗れることや、路線を跨いだ乗り通しが可能であること、さらには青春18切符などの普通・快速電車縛りの企画乗車券でも使えることなどがグリーン車最大の強みです。しかし、ただ座って移動したいだけなら「特急」という選択肢も出てくるわけですね。

 新幹線が並行していない関係で、令和の世でもなお特急街道として名高い常磐線を例に考えてみましょう。先程の調査で水戸・松戸間がちょうど「101km以内1000円」で収まるとお話しましたが、この区間(正確にはお隣の柏)の特急料金は「1020円」です。所要時間はおよそ45分差。おまけにチケットレス事前発行ならもっと安くなる。

 さらに、「来た電車に乗れる」というグリーン車のアドバンテージも、条件によっては極めて怪しい物です。柏に停車する特急は概ね毎時1本。一方で、グリーン車を繋げた普通電車のうち、水戸近辺から都心までダイレクトに走り抜けるのが毎時概ね2本と、乗車機会にそれほど大きな差がありません。

 このような環境下で、敢えて普通車グリーン席を選択するのかという問題は一つあると思います。18切符とかで無い限りは、普通に特急を予約してしまった方が乗り得感がありますよね。

 今回のグリーン料金改定は、グリーン料金を近距離で引き下げ、101km以上を引き上げることが主眼に置かれています。これには、特急への旅客誘導・棲み分けと、近距離利用者を増やして、グリーン車の回転率を上げる狙いがあるのだと私は考えます。

 こういった中で、自分なりに満足度が高い利用方法を吟味し、適切に選んで行くことが、上手な列車旅と節約の第一歩なんだろうなと思いました。必ずしも普通車が安いわけでもないし、逆もまた然りということがわかりました。旅行をあまりされない方でも、このことは知っておいた方が良さそうです。



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