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クレアール公認会計士2023年目標の羅針盤

はじめに

クレアール2022年公認会計士試験合格者のサンチョ(pu)です。
僕は「クレダネさん」と「よさん」のnoteに出会い勉強法と試験戦略を参考にしたところ2022年の5月短答8月論文に合格することが出来ました。
僕は2022年の五月短答が終わるまでは論文の勉強を一切行っていなかったので12→8の立ち回りについてはお話しすることはできません。なので5→8の立ち回りであることを理解して見てください。
また、記事を書くことが初めてのため、言葉遣いが変かもしれませんがお許しください。

この記事を書く目的

僕がこの記事を書く目的はクレダネさんとよさんのnoteを参考にして僕が行った実際の勉強を一つの例として書き残すことです。
この記事の中で、これは良いなと思ったものだけをピックアップして自分の勉強に取り入れてもらえばと思います。

おことわり

まずは、「クレダネさん」と「よさん」の記事を読むことをオススメします(お金の余裕のない方はよさんのだけでも読んでみてください)。僕の勉強法の土台にはクレダネさんとよさんの考え方が存在するため、それらの記事を読んでから見ると僕の行った勉強法の意図も分かりやすいと思います。
この記事は読んで真似すれば受かるという万能薬的なものではなく、最終的に勉強するのはあなたですから自分なりの勉強法を見つける単なる情報を提供するものにすぎません。
ある程度の情報を仕入れて自分なりの勉強法を定められたら机に向かって早速勉強を始めてください。よさんも言っていましたが、合格のために必要な勉強法を自分で色々と創意工夫していくその行為と姿勢が合格のために大事だと僕も思います。

長くなりましたが、本文に入ります。
本文は短答編、論文編とありますが短答編は長くなりすぎたので別記事にしました。
以下簡単な目次です

短答編 
 ・はじめに
 ・企業法
 ・管理会計論
 ・監査論
 ・財務会計論
論文編
 ・はじめに
 ・企業法
 ・監査論
 ・租税法
 ・会計学(午前)
 ・会計学(午後)
 ・経営学

論文編

はじめに

全体の順位としては全く優秀な成績ではないですが、僕は五月短答が終わるまでは論文式試験の勉強を一切行っていません。また、例年より短答式試験の日程が少し遅く(5/29)、実質ロッパチの年でした。二か月半で仕上げた成績として見ると上出来なのではないでしょうか。
純粋なゴッパチ(五月短答が終わるまで論文の勉強を一切していない)で合格する人は地頭が良い人だと思うかもしれませんがそうではありません。この二か月半の間に勉強法をたくさん試行錯誤して死ぬ気で頑張れた人が合格するのであって短答を突破できた人は皆すごい人なので誰でも合格できると確信しています。五月短答が終わったばかりでは休みたい気持ちが山々なのはわかりますが、ここで頑張れるかどうかで来年の自分の姿は相当な違いが出ていることでしょう。
また、五月短答組は途中で心が折れて科目合格狙いに移行する人が多い印象です。全科目合格は挑戦しないと結果は来ないわけで、仮にもし落ちたとしても全科目合格狙っとけばよかったと後悔が残るパターンより挑戦して悔しい思いをしたほうが全然ましです。
また、ゴッパチの勝ち方の参考が少なくとも僕とよさんの記事で二つあります。情報収集に関しては物足りないことはないでしょう。

企業法

・成績
第一問47.2 第二問44  合計45.6

第一問→1-1は典型論点が出たが3つ言及するべきものの内一つしか言及できていない。1-2は知らんかったから適当に規範定立しといた
第二問→2-1知らん問題。2-2知らん問題

・使用教材
①クレアール論証集(10枚ほどの紙をホッチキス留めしただけのやつ)
②クレアール論文対策問題集
③cpa論文対策問題集

・備考
短答後租税法、経営学の次の三番目に勉強し始めた科目でした(大体時期的には短答後一か月くらいだったはず)。企業法の勉強は最初に文章の書き方を知るところから始めると良いと思います。
どうやら法律の世界には三段論法で書く作法があるらしく、問題提起(事例分析)→規範定立→あてはめの書き方を練習してください。

よさんのnoteでは最初に論証集を覚える勉強法を押していましたのでそれを実践したところ、覚えたものをどのように使うのかが分からない状態になってしまって結局全然文章が書けなかったのでまずは問題提起、規範定立、あてはめがどんなものなのかを知るところから僕は始めました。

最初の頃は何を問題提起したらよいのか、規範定立とあてはめをどのようにするのかを問題集を使って練習していました。
この三段論法を自分が納得がいくまで理解できるのに丸々3, 4日くらい時間を使いましたが企業法の問題を解くうえで必要な骨格だったので後悔はしていません。
クレアールの論文企業法はわりと不親切なところが多く、書き方の説明が答練でしかされないことや解答のどこからどの部分が問題提起なのかなどが書かれていませんでした。
さらに、たまに問題提起を飛ばしたりして書いたりしていて変則的な解答があったりと初めて勉強する人にとってはきつい部分がありました。
そこで利用したのがcpaの問題集で、cpaの問題集には書き方が書いていたり解答がちゃんと問題提起、規範定立、あてはめ部分に分けてあり初学からある程度の実力にするのにぴったりな教材だと思いました。
初学に優しいなと感じただけで絶対必要な教材とは思わないので無くても問題ありません。骨格ができてないなと感じたら買ってみてください。
その後はクレアールの問題集を過去問部分以外を一周し、クレアール論証集を覚えることに時間をかけました。企業法の暗記はこの論証集だけで済ませたので短答ほど暗記量はありませんでした。
僕は実際の試験でクレアールの論証集から出たのは4問中1問(問題1-1)で他3問は完全初見問題だったのでそこまで恩恵はうけられませんでしたが、それでも僕はクレアールの論証集は最低限の典型論点を抑えられる良い教材だと思います。
今年はダメでしたがクレアール論証集から毎年4問中2問は出てくれると思います。
ちなみに最近は事例問題しか論文式試験では出ていなかったので、制度説明型の問題はほとんど勉強せず捨てていました。
あと、ちゃんとした文章を書けるようになったのが本番ギリギリだったので答練の提出は一度もできず、本試験が初めての採点でした。

監査論

・成績
第一問53  第二問45.6  合計49.3

第一問→監基報と記憶を頼りに解いた。手応え的には悪くはなかったつもりだが点数は無難
第二問→解答用紙の1面が白紙になり本番中にまた来年かと悟った、、命を燃やして部分点を拾いに行った結果耐えた

・使用教材
①クレアール直前論文対策講義(全部で4hくらいのやつ)
②セレクト30
③cpa論文対策問題集

・備考
cpaの論文対策問題集を一周した後なぜか僕は根拠のない自信をもってしまい、その後ほとんど勉強することは無く、論文本番の1週間前までは監査論はほとんど勉強していない状態でした。
本番一週間前に自分の実力を知るために過去問を解いてみたところ全くペンが動かなくて完全に我に返りました。

本番一週間前からやったことはまず、何か書けるようになる必要があると思ったので、解答の丸暗記から始めました。
監査論は自分の言葉で書けばいい科目だと思うのですが、自分の言葉の引き出しが少なすぎるとなにも書けないのでまずは引き出しを増やすことを意識しました。
例えば「意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠」や「重要な虚偽表示を防止又は発見・是正するために整備され運用されている内部統制」などです。
「試査により十分な監査証拠を入手出来る」と答案に書くより「試査により意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手できる」と書けた方が文字数も稼げるしよく勉強できているなという印象も感じられると思います。
二つ目の方だと、「被監査会社の適切に整備された内部統制に依拠することが出来る」と「被監査会社の重要な虚偽表示を防止又は発見・是正するために整備され運用されている内部統制に依拠することが出来る」の様にニュアンスは同じでも引き締まった解答に仕上がります。
後は問われていることと解答欄の文字数に合わせて使ったり使わなかったりすればパズルのように問題を解くことが出来ると思います。

今年の試験のように監基報の丸写しのような論点が多く出題されることもあるので、監基報の使い方も練習する必要があると思います。
クレアール生の人は神講義である直前講義を見ればOKです。監基報のよく使う条文やどこに何が書いてあるかを講師の人がまとめてくれています。

結局監査論は独学ではちょっときついと感じたので他予備校の単科を取るのが良いかもしれません

最後に意外とテキストや問題集にも書かれていなかったので豆情報をアナウンスしておくと、監基報の背表紙側の監査証明に関する内閣府令の部分には監査報告書の記載事項が意見区分別に書いてあるので、監査報告書の記載事項に関しては暗記不要です。

租税法

・成績
理論54.375  計算54.583  合計54.5

理論→わけの分からない問題が2,3問あって適当に書いたが他が割とできたためそれなりに良い偏差値
計算(法人税)→後述する必須論点の問題はほぼ満点それ以外は落とした
計算(所得税)→本番記憶が飛んだから時間が許す限り条文から計算方法を探して解いた結果2点
計算(消費税)→作戦通り売り上げ側と貸し倒れを取りきって5点

・使用教材
①cpaレギュラー答練(全8回)
②cpaテキスト
③クレアール授業
④クレアール直前講義
⑤クレアール応用答練(理論部分だけ)

・備考
クレアールの講義を復習なしに一気に1週間くらいで受けて租税法の全体像をつかんでから過去問7回分くらいの出題実績をノートにまとめました。
法人税は受取配当、所得税額控除、減価償却、役員給与、租税公課の論点がほぼ毎回出ているので、この論点を絶対に落とさないことが合格の一番の近道だと考えました。
後はレギュラー答練で出てくる他の論点をついでに抑える程度で合格点が取れると思いました。

どのくらいの範囲を勉強するかを決めてからはcpaのレギュラー答練とcpaテキストの例題を解いて上記のような必須論点の精度を高めました。
cpaのレギュラー答練は必須論点が網羅的に学習できるのでとてもよかったです。自分はこれを5周くらいしたと思います。
所得税は網羅的に出題されており、あまり範囲を絞れなかったのであまり所得税に時間はかけませんでした。消費税はクレダネさん、よさんを真似して仕入側全切りの戦略で半分を取りにいきました。
本試験は、法14/20、所2/10、消5/10でした。
偏差値52を守る立ち回りなら僕たちの立ち回りを参考にしたもので令和5年も戦えると思います。
租税の理論について、クレアール生は通常講義で少し理論の解き方を聞いておいて、直前講義を受けて答練を解けば偏差値52くらいは取れると思います。
租税理論を勉強するときに意識したことは各条文の役割と税務上の仕訳です。
法人税法22条2項は何か役務提供や資産の譲渡, 譲受けがあった時に益金になることを示すために使う。でも22条2項だけではいくらが益金になるのかということは示せないからそれを示すようなときには22条の2第4項を使う、という具合に各条文の役割を意識していました。22条2項と22条の2第4項はセットで出てくることが多い黄金ペアですね。
問題を解くときはまず税務上の仕訳を考えて、その仕訳の収益と費用に当たる科目の益金,損金算入についてをすべて言及すれば取りこぼしなく解答が作れると思います。

会計学(午前)

・成績
原価計算46  管理会計59.9 合計52.95

原価計算→減損の安定発生をほとんど落としました
管理会計→理論はあまりできていないが、財務諸表分析とcvpのどちらも計算ほとんどとれた

・使用教材
①cpa論文対策問題集(理論)
②過去問2回くらい

・備考
本番一か月前くらいにようやく論文対策問題集(理論)をはじめ、重要度と典型度のランクがAとB以上の問題と過去の出題があるC問題を一周やりました。配点に対してのボリュームが重すぎると思ったので、二周目以降はAランクの問題と個人的に出そうだと思ったBランク問題のみをやりました。
計算に関しては今更かける時間がもったいないと思ったので過去問を解いたくらいで特段何もしていません。
ゴッパチの強みは計算の知識が若いことなので短答対策をしっかりやっていれば計算で遅れをとることはないと思います。試験範囲も短答と一緒と言ってもいいくらいですしね。

会計学(午後)

・成績
第三問50.67  第四問49.14  第五問58.29  合計52.8
第三問→概フレを3問くらいとs/sを3問くらい落とした
第四問→新株予約権の方は良くかけたが、退職給付が頭真っ白になり爆死。仕訳は収益認識以外はとれてる
第五問→過去問をやっていて一度ifrsの連結には触れていたから臆することなく解くことが出来た

・使用教材
①cpa論文対策問題集(理論)
②過去問6年分くらい(一年ずつ遡って解いていたが答えが無くてたしか6年分くらいでやめた)
③tac個別問題集(CF計算書に関するもの)
④tacパワーアップ(企業結合と事業分離に関するもの)

・備考

手を付け始めたのは短答1か月後くらいでcpaの論文対策問題集のA,B論点とC論点で過去出題実績があるものを一周やりました。二周目はあまりに重すぎると感じたのでA,B論点のみをやって、それでも重いと感じたので三周目以降はA論点とB論点の出題実績のあるものに絞って回転させました。ただひたすらに回転させる方法をとっていて、7,8周くらいやったと思います。直前期の回転は時間の節約のためにA論点だけやった記憶があります。
勉強についてですが、僕は最初長い文章が全然覚えられなかったので一言で言ったら?と一行くらいの答えを暗記するところから始めて、徐々に肉付けして長文を覚えていきました。こうする事で論ずれや重要キーワードを書き損ねることなく記述できるかなと考えていました。
計算については短答でだいぶ細かいところまで固まっていたから基本的には過去問を解くことを通じて復習出来たらよいかなと思っていました。ただ、弱いなと感じていたCFと企業結合、事業分離の分野はTAC生の友人に問題集と答練を借りて解きました。

経営学

・成績
経営管理50.2   財務管理65.2  合計57.7

経営管理→経済が答えのところを経済人と書いていなければボーダー近くはとれてたと思う。それにしてもみんなの出来がいい
財務管理→多分ほとんどの人が落としているであろう問題4をほぼ完答できたため跳ねた

・使用教材
①cpa問題集(2冊)
②cpaテキスト(2冊)
③過去問2,3年分

・備考

手を付け始めたのは短答終わって一週間後くらいからで租税法と同時並行で始めました。まず、財務管理のテキストを一周読むことから始め、テキストを読むときにできるだけ例題も解くようにしていました。一周読んだ後は問題集を解き始めて計算力を高めました。問題集を何周させたかは覚えていませんが、間違ったところに付箋を貼って正解するまで繰り返していました。
財務管理の勉強で意識していたことは応用力です。過去問を見るとトリッキーな出題が多く応用力を問われている感じがしたので公式などの理解を重視して様々な問題に対応できるように学習することを心がけていました。

経営管理のテキストもまずは一周読んだのですが、どこを覚えたらよいかがあまり分からないままぱっぱと一周読み、問題集を解き始めました。
経営管理の問題集はキーワード暗記を意識して勉強していました。いちいち言葉の意味を理解して暗記しようとしても時間が足りないし本試験で問われるのは記述より単語の方が多かったのでそれで困ることはなかったです。
ひたすらに問題集の回転数を上げて単語を詰め込む作業が有効だったと思います。
また、cpaの経営学のテキストと問題集は神教材なので教材選びに困ったらcpaを選んでおけば問題ないと思います。

最後に

長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました!!
この記事のほんの一部でも皆さんのお役に立てたなら幸いです。
なにか質問等あればツイッターのDMからどうぞ(返信おそかったらすみません)    @pu99105547
皆さんの合格を心からお祈りしております。

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