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簡易農業のすすめ

最近手持無沙汰に程があり、本業の収入もガンガン減りそうなので、家計防衛のために副業を始めました。

JAの斡旋を受けて、個人農家さんのアルバイトです。
お米、りんご、ぶどうを作っているところで、作業はタイミングによっていろいろあるそう。
1年以上Wワークをされている方もいるようで、働き方に融通が利く懐が広そうな副業先です。

やったこと

昨日から今日にかけては、田んぼの草刈りでした。ビーバーという草刈り機を使って、クソ暑い中延々と畦道の雑草を刈り取っていくお仕事です。
所有している田んぼは40枚あるそうです。1枚は大人3人がかりで1時間かかる広さ。絶望。

黙々と作業しているので、草を刈っているうちにいろいろ考えごとをしてしまうのですが、これは草刈りというより田んぼのヘアカットに近いなと思いました。はじめは根元まで刈っていたのですが、「どうせまた生えてきて来なくちゃいけなくなるから葉さえとばせばいい」と教えてもらいました。
自然には無理に抗わない農業の懐の深さを感じます。


副業で農業をして良かったこと、良くなかったこと

1.ビールが美味しい
言わずもがなです。シャワーを浴びた後は至福の時間

2.休憩がやたら多い
炎天下のため、こまめな休息が労働基準法で定められているそう。
グループのリーダーが休もうと声をかけてくれるのですが、
今日はリーダーの足が調子悪いみたいで、かなり休憩の時間がありました。
大体8時間働いてるうち3時間は休んでいたかも。(昼休憩は別に1時間)それが許される農業の懐の広いこと。
もちろん作業は黙々とやってメリハリはあります。能率も上がります。

3.運動不足の解消
自粛生活で部屋で筋トレやランニングしている方にはお勧めです。
運動ができてお金がもらえるなんてこんないいことはありません。
足場が不安定なところが割とあるため、全身隈なく筋肉痛になります。

4.一時的に生産者になれる
食に関してはカスタマーに終始することが多いこの世の中。
本当の意味で食い詰めたとき、食糧生産の手段を持っているということは圧倒的なアドバンテージになるはずです。資本はなくとも、知識や技術を知って経験しておくというのは、損にはならないという持論です。

5.軽トラから流れるラジオの音楽がエモい
通勤途中聞くラジオとはなぜか雰囲気が変わります。
小汚く(失礼)極限まで暖まった車内を窓全開にして、助手席で聞くラジオは心に来るものがあります。夏休み風鈴実家そうめんのようなノスタルジー。ビーバーの騒音を聞きすぎておかしくなっているんでしょうか。

6.出費がかさむ
唯一のデメリットです。これだけ頑張ったんだからとご褒美を買ってしまいがちです。これが全く恥ずかしいことではないし、むしろお給料の正しい使い方だとは思いますが、頑張って稼いだお金は大切に使いたいものです。

休憩中聞いた話

アグリドリームはあるなと思いました。給与所得労働者では到達不可能なほどの年収はざらにいるらしいです。売上ではなく年収。何気なく田舎で見かける農機具や作業車は、高級外車並みなのだそうで。
就農人口は少子高齢化が進み競合(担い手)が減っていく一方で、人間が充電式にならない限り一定の需要が見込める、といった夢の産業です。

たまに畦道に除草剤を撒いているところがありました。草が弱いので刈りやすくていいなと思っていましたが、どうやら一長一短らしい。それは、土手の根が腐ってしまうため、湛水力が弱まってしまい、最悪決壊してしまうそう。だから表の草を刈るだけなのが一番のようです。山と一緒ですね。
憎き雑草も根絶やしにはせず、共生関係に持ち込む、農業の懐が広いといったらない。

頑張ったこと

この3日間は異常なほどエネルギーに満ちていました。自粛生活で充電されたのか。
バイト前日は本業の夜勤でした。夜勤で寝れないにも関わらず献血に行って血を抜いた日でした。
朝6時に夜勤が終わり、8時にバイトに始まる予定のところ、7:30ごろ途中で原付がガス欠。初日から遅刻するわけにはいかないと途中の西友で停めて30分間走り続けました。希望から絶望の相転移、その感情から変換されるエネルギーの総量は、予想以上のものでした。
1日目はなぜか、冬はとても寒いわが県が全国の最高気温になっている異常事態の中、なんとか倒れることなく終了し爆睡。
2日目は慣れてきたのかスムーズに終わり、残す要草刈り田んぼはあと4枚になっていました。あれ、36枚もやったかな?絶望が希望に代わるときも、膨大なエネルギーを生み出すようで、バイト終わってからランニングをするほどでした。



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