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スキルアップじゃない、レベルアップ


「育休中のリスキリングを後押ししていく」

去年の1月、岸田首相の国会での発言が話題になった。
当時「育休は休暇じゃない」「そんな時間はない」という多くの父母の意見を取り上げるワイドショーを目にしながら、休日夜間問わず文字通りバリバリ働いていた私は内心、

『良い政策!1年も産育休があるならちょっと勉強すれば資格取り放題じゃん!』
と思っていた。

翻って現在、育休中。生後5ヶ月の娘を育てている私の日々はこんな感じ。

【ある日の夕方】

娘「うわぁぁ〜ん!!ふぇぇ〜ん!!ううっ…」
私「ちょっと待って!今ママ、夕ごはんの準備してるの、お米研ぎ終わったら行くから!」
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米研ぎ瞬時に終わらせ、炊飯器スタートし、ついでに風呂のスイッチを入れて娘の元へ
私「偉いね〜、絵本読もっか!」
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30分絵本を読み、手遊びしご機嫌になったところで1人遊びさせ、夕飯準備へ
娘「うー!うー!」(うつ伏せでキッチンを見つめ母を探す)
私「はいはいはい、うわぁぁ」(娘を見つつ包丁で人参切り、ついでに自分の指を切る)
娘「うぎゃあ〜!!」(泣き出す)
私「痛いああああぁ」(流れる血を押さえつつ娘の元へ)
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そして終わらない夕飯準備、終わったとて風呂に入れ、保湿をし、添い寝で寝かしつけが待っている

まず、何をしようが娘からの呼び出しがかかる。その合間に掃除洗濯炊飯、家事をこなすのに精いっぱい。

"自分の時間"なんぞどこにも見当たらない。


バリバリ働き、1ヶ月で2日しか休めなかったことを半ば自慢げに話していた頃の方が"自分の"時間があった気がする。

「FPの資格とって〜、漢検準1級受けて〜、スペイン語検定も受けよっと」なんて思っていた半年前の自分が恐ろしい。
全ての資格教本は本棚に積まれたまま埃を被っている。

今読んでいるのは、これ。
少しでも時間があれば、始まったばかりの離乳食の知識や、娘はちゃんと発達しているのか、何で遊んであげれば楽しいのか、娘に関する情報収集ばかり。

生活の全てが娘でいっぱい

育休前には想像もしていなかった日々だけど、
娘でいっぱいいっぱいの毎日、これもこれでなんだか面白い。

仕事や学業面でのスキルアップは出来そうにないけど、
娘に振り回され、振り回し、
それを楽しむ余裕が出来たら人間的にはちょこっとレベルアップしてるんじゃないかな。

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