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生態系サバイバル

執筆:ラボラトリオ研究員 小池沙輝

アフリカの熱帯草原地帯
それは常に移ろい行く生命空間であり、
時に干上がり時に浸水する

しかし常に野性的に無秩序であることには変わりない

不思議な音と形から成り、
君臨する唯一の方法は「サバイバル」

太陽は生来の性質を失くした略奪者の如く、
力の限り照りつけ、大地を枯らし、
自らの創造物たちに渇きを与える

障害に応じ、物質が生まれて形を変え、動物は出現する
動物は有機体として、自然にとけゆき、
色彩はこの瞬間に同化すべく、季節に合わせて変化する

動物は隠れ家を見出し、
時に支配的に、あるいはおびえて生きるが
いずれも死からは逃れられない

たてがみの黄褐色は夏の焼ける樹木に溶け、
厳しい天候をくぐりぬけ、枯れ枝は生き物としての様相を表す

形態と色彩は溶け合い、
自然と野生生物は、一つになろうと混じり合う

自然は移り気な点を受け入れ、動物たちは環境に応じる
各自が姿を現し隠れこむが、より強いものにとらわれ、
自然はその力を取り戻す

草原は活動を続け、変わりやすい熱帯気候のままに変化する
動物たちはこの場所で狩りをし、姿を隠す

無慈悲な捕食者たちから逃れながら
常に変化する自然の中で生きる

向こうに待ち伏せ中の豹が身を潜めれば、
こちらの鰐の姿が立ち現われる

天候により彫り刻まれ、
歳月により鍛えられた森の中で
物質、色彩、声明は、明らかな不可欠さにより、
無秩序に融合される

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【小池沙輝 プロフィール】

Paroleの編集担当。
のろまの亀で生きてた人生ですが、Paroleスタートに伴い、最近は「瞬息」で思いを言葉にできるよう、日々修行中です。短文修行は始まったばかり。


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