数の記事v2

数の話2 すべてをみたす数

執筆:ラボラトリオ研究員 I


1 2 4 8 16 32 64 128 256 512 1024 2048 4096 8192 16384...

2という数は 1ののちに生まれる

2という数は すべての数がそうであるが 不思議な数である

2の累乗数というものは その組み合わせで すべての数を表すことができる

 1 =  1          = 2^0
 3 =  2 + 1      = 2^1 + 2^0 
 6 =  4 + 2      = 2^2 + 2^1
54 = 32 + 16 + 4 = 2^5 + 2^4 + 2^2

* 2^n は 2のn乗を表す


ある世界が 2のn乗までの大きさの数しか存在しないとき
たとえば その世界の数は2の8乗 すなわち 256までとすると
その中から ひとつの数を取り出す そのとき 253が出てきた
253について それより小さい 2の累乗数を考える
まずは 2の7乗 = 128
253を足し算で表すことに 128を使うとすると 残りは125である
次は 2の6乗 = 64  残りは61
同様に 次は 2の5乗 = 32 残りは29
同様に 次は 2の4乗 = 16 残りは13
同様に 次は 2の3乗 = 8 残りは5
同様に 次は 2の2乗 = 4 残りは1
最後に 2の0乗 = 1 残りは0
このようにして 2の累乗数を用いて
想定した数のすべてをみたし 表現することができる

253
= 128 + 64 + 32 + 16 + 8 + 4 + 1
= 2^7 + 2^6 + 2^5 + 2^4 + 2^3 + 2^2 +2^0

さて この法則が この世界で何という名前で呼ばれているのか
筆者は それを知らない
検索でもして 調べてみようか どうしようか


はてさて このことは またしても面白いことがあって
ある特定の2の累乗数までを 世界の大きさとすると
それより小さい数について どの2の累乗数を含むか と
すべてについて試行を行ってみると
どの2の累乗数についても 含まれる個数が一定になり
きれいにまとまるのである  *図1

*図1  32 = 2^5 より小さい世界を想定する


 2^4 を 含む数      2^3 を 含む数
 -----------      -----------
 31 30 29 28      31 30 29 28
 27 26 25 24      27 26 25 24
 23 22 21 20      15 14 13 12
 19 18 17 16      11 10  9  8

 2^2 を 含む数      2^1 を 含む数
 -----------      -----------
 31 30 29 28      31 30 27 26
 23 22 21 20      23 22 19 18
 15 14 13 12      15 14 11 10
  7  6  5  4       7  6  3  2

 2^0 を 含む数
 -----------
 31 29 27 25 
 23 21 19 17 
 15 15 11  9
  7  5  3  1

この性質を使った「数当てゲーム」というものがある
そこには 数がたくさん書かれた「数当てカード」なるものがあるのだが
そのカードを用いて 相手が想った数を当ててしまうというものだ
子供の頃 そのカード遊びにいたく関心して
そこにいったい何があるのか 数をみつめ 紐解いていったことを思い出す

数当てゲームについて説明すると
上の *図1 の中の 2^nを含む数 のひとかたまりが
それぞれカードになっているとイメージしていただきたい
つまりこのとき その場に5枚のカードが出されている
そこに 問いかける人と 答える人がいるとする
問いかける人は このカードの意味を知っており
答える人は このカードの何たるかを知らない

問いかける人は そのカードの実は
『2のn乗を含む数の集まりである』ということは伏せて

「あなたが思った数があるカードをすべて選んでください」
と答える人に言う

答える人が カードをすべて選ぶと
ほどなく 問いかける人が
「あなたが思った数は いくつですね」と言い当ててしまうのだ
答える人は 伏せられている仕組みに気がつかず 驚いてしまう
というゲームである

そのこころは 問いかける人が
「2^2 + 2^1 = 4 + 2 = 6」と カードに設定された2のn乗数を
その実こっそり足して 元の数に戻しているのである *図2

*図2 答える人 は 1から 31までの数を
    思い浮かべ この中からすべて選ぶ
  -----------------------------
  31 30 29 28       31 30 29 28
  27 26 25 24       27 26 25 24
  23 22 21 20       15 14 13 12
  19 18 17 16       11 10  9  8

  31 30 29 28       31 30 27 26
  23 22 21 20       23 22 19 18
  15 14 13 12       15 14 11 10
   7  6  5  4        7  6  3  2

  31 29 27 25 
  23 21 19 17 
  15 15 11  9
   7  5  3  1
  -----------------------------
  答える人は 6 を想定していたので
  6が含まれている 2枚のカードを選んだ
  問いかける人は そのカードに設定されている
  2の累乗数を知っているので
  その数を足し合わせ 答える人が思った数を
  特定することができる
  -----------------------------
      2^2               2^1

  31 30 29 28       31 30 27 26
  23 22 21 20   +   23 22 19 18   =  6
  15 14 13 12       15 14 11 10
   7  6  5  4 <-*    7  6  3  2 <-*

  -----------------------------

*  この図のように数の大きい順に並べてカードをつくると
   2の累乗数の設定はいちばん右下の数と等しくなる
   よって 問いかける人はそれを当てにすればよい

** カード中の数の順番がシャッフルされていると
   また ゲームの演出として 効果的になる

この数当てゲームについては
他にも さまざまな方が 詳しく情報を載せているだろうので
ここでは これ以上は詳しく述べない


さて ここでお伝えしたい 大切なこととしては
すべての整数が 1と2だけで表すことができるということである

5
= 1 + 1 + 1 + 1 + 1 
= 2 + 2 + 1

こう書いたところで あたりまえだと 思われるかもしれない
しかし 思い出してほしい
31を世界で一番大きい数としたら その世界は
1と2できれいにまとまり 表すことができた

すべてを1のみで表すと それは位相として その場に
ただ ただ広がっていくが

2があることで 31までの世界は5つのカード上に
それぞれ16の要素を持って分類され
活用することが可能になる
つまり 役立てることができるようになるのだ
これは さらに大きい世界にも応用が効く

ここで 一番お伝えしたい 大切な 大切なことは
「限る」ということなのだ
数ならば「数を限る」
世界を31という数と見立ててもいいし
必要であれば100でもいい
とにかく「限る」こと

なにもかも 無限大に 限りないものを想定して事を進めると
なにひとつ 成されない
数学をとってしても
そうした無限大を想定して
証明というものも 無限大を想定してその無限大を満たすものでなければ
矛盾が生じるので証明としない
といったような病理が発生している

これは 数学の世界に それこそ「限った」はなしではない

「限る」こと
そのことを 言い換えると
「足るを知る」
ということになる

たとえ 使える数が1と2
それだけであっても すべての事象を説明することに
きちんと役立てることができる

大切なことは その用いるものの「概念」をきちんと使うことにある
ある民族では数が3つまでしか 概念を持たない という話を聞いた
それは 3つしか数がなくても その概念を使えば
十分に生きていくことができるということだ

たとえば、原初的な社会であって それは3の数ですべて「こと足りた」
それがもっと広がったとして
さらなる事象を認識するため
進化するために 5までの概念を新しくつくることもできる

5というなら わたしたちの指は5本だ それで「こと足りる」
あるいは両の指で 10 まさに「十分」
足も合わせて 20
さらに 100
いやはや なんと豊かなことだ なんと恵まれているのだろう!


どんどん社会は大きくなり
使いたい数字はどんどん増える
そうしたときに わたしたちは「概念」をあやまる

そのときに まずこのはじめの 1 2 をまず見つめることだ
そうすると あやまった「概念」が何であるか見えてくる

はじめの神 のことを想う
1は 天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
2は 高御産巣日神(たかみむすびのかみ)

1 = 天之御中主神
2 = 高御産巣日神

この2神のお働きがあることを みつめる
その世界をイメージすることだ
数の世界において この2神の働きをみる
はじめの「概念」をみることだ
そうすると 絡み合った病理がほどけてくる

はじめのお働きを その動きをみつめれば
原初の世界においても、この「1」「2」が
どのように豊かに展開しているか わかってくる

それは「概念」を掴むということだ
それはまた「神を掴む」ということで ありましょうか


さて 最後に
すべての整数が 2の累乗数のようなやり方で
素数を用いて表すことができる とする予想がある

ゴールドバッハの予想

というものだ

一般的に1が素数とされないので そこでは
「すべての 3 よりも大きな偶数は2つの素数の和として表すことができる」
という形で 言い表されている

1と2の場合に触れていないことが気にかかるが さておき

  12 =   7 + 5 
  20 =  17 + 3
1000 = 997 + 3

といった表現ができるということだ

これは、4,000,000,000,000,000,000まで 証明されているとか・・
しかし、想定を無限にした場合
「一般に正しいと想定されているが、多くの努力にもかかわらず未だに証明されていない」
ということになる そうである
突き詰めた場合に 複雑系の問題が飛び出してくるのである
リーマン予想」というこれも有名な未解決問題だが
ゴールドバッハの予想について 突き詰めていくと そのことも関わってくるとのことだ

さあ 一体ぜんたい なにをしていることであろうか・・・


ここでは 1を素数として
すべてが統合できるように 考えてみる
「すべての1ではない自然数は その数よりも小さい 1つから3つまでの素数の和として表すことができる また すべての偶数は 2つの素数の和として表すことができる 1はそれより小さい数を持たないので 和として表すことができない」
ということを 書いてみて ただただ そのことをみつめてみると

ゴールドバッハの予想の真偽は 言うまでもないことで あるようである

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【I プロフィール】
Paroleのシステム・インフラ担当です。
裏方です。円滑な運営を保つよう、日々の仕事を務め上げてまいります。

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