古代ギリシア/ヨーロッパの基層(エジプト)・・ヨーロッパ放浪記(35)
カイロ郊外はとても広い!
広大な平野・・地平線が霞むほど。
牛がたくさんいる田園地帯も。
カイロ市内はひとこと・・「カオス」
壊れた家にそのまま住んでいる。
色褪せた、どす黒い色がひしめいている感じ。
一緒に行ったひとは、数年前に来たのだけど、ますます酷くなっているとのこと。
ひとが多すぎる。
商魂たくましい荒んだ心がピリピリ伝わってくる。
機関銃を持った(!)警官がたくさん街角に立っている。
顔を見ると、まだあどけない若者。
埃まみれの自動車は、無秩序にびっしりひしめき合っている。
そのあいだを、ひとがすり抜けて歩いている。
強いといえば、強い。
ギザのピラミッドも、砂埃のなか大型観光バスがひしめき合っていた。
世界中から観光客が押し寄せてくる。
3大ピラミッドの中央に位置している中間の大きさのカフラー王のピラミッドのなかに入った。
緩やかなダウン・アップの通路は、屈んで歩かないと天井に頭がぶつかるほど低い。
若者が「テリブル!」と吐き捨てて出口に向かって過ぎ去った。
終了間際だったせいか、不思議なことに、玄室(さほど広くはない)に辿り着いたとき、ほとんどひとがいなかった。
そのおかげか、ことばに表せない不思議な感動というか感覚があった。
古代ギリシアの基層、つまり、ヨーロッパの基層・・エジプト文明の「中心」にいる!
外の喧噪とは無縁の静かな時間が流れていた。
古代ギリシア文明よりさらに時間をさかのぼった、約3000年~4500年の時間の厚みを持った空間に居る!
その時間からすれば一瞬だけど、そこに自分が立てたことにジーンと来るものがあった。
今の世界の原点がここにある。
わたしたちにつづく、ものがたりは、ここから始まった。
しかし、いったん外に出ると、大型観光バスの渋滞と、多国籍の観光客と、それを狙う商売人たちのテント・・・マネーが支配する世界!
このギャップが
・・・・・・・・たまらない!
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