没入。
noteを久しぶりに書く気がする。その間のことを書いてみる。
精神が不安定な時期が多くあった。年が明けてからつい最近まで。
色々な理由が絡まり合っているのだろうが、大きな一つは将来が不安で仕方がなかった。人生に悲観していた。今も少なからずしているのだが。
将来なんて何年後なのかという具体的なものがないのにも関わらずただただ不安だった。「ネガティブを潰すのは、没入だ。」とオードリー若林さんのエッセイで読んだ。まさに僕には没入できるものがなかった。
楽しかったのは唯一夢を見ることだけ。
現実から離れられる時間が何よりも安心させてくれた。毎朝毎朝夢から覚めるのが嫌すぎて途中で起きてしまった日には起きたことを呪うほどに悔しさと寂しさが押し寄せる。その押し寄せる中でもなんとかもう一度夢に没入できないかを心の底から思う。そうするとなんとか戻れるる時もあれば戻れなくてどうしようもない日をまた繰り返す。戻るべきは夢の方なのだ。
ふと、今年の1/1から毎日、夢日記をつけ始めた。
夢が好きすぎて。夢の中のことを忘れたくなくて。夢を見るだけが楽しみなので夢の世界の余韻に浸りたくてスマホのメモに毎朝残す。(正直、二度寝して寝坊したときは瞬間的にすぐ忘れてしまった日もある)
昔、一緒に下校していた同級生。
昔、一緒に仕事をしていた先輩や上司。
昔、家族が集った正月の実家。
今見返しても昔の思い出が交錯している。当たり前だが脳内にある情報だけでできている。まだ見ぬ未来の当然出てこない。だから安心する。完全に過去に生きている。過去だけは実感がある気がして生を感じる。気のせいなのだろうけど、その時は本当にそう思った。
3月に入ったある日、弟と昼間からお酒を飲みに行った。
弟は実の弟なのだが、あんまり弟という感じがしない。少々希薄な感じがするのだろうがワケがある。
誰しも当たり前なのだろうが、そもそも僕は弟を持ったことが人生で初めてなので、どういう状態が普通の弟なのかがわからない。周囲の知人の兄弟関係も様々な上に人それぞれであり、サシ飲みの時の雰囲気や関係性なんて他人の物差しで測れるものでもない。なので、僕は弟だからということで接することがそもそもできないだけなのだろう。実の母親にポロッと言ったときは少し少し悲しそうな顔をしていた。世の中には言わなくていいこともある。
ただ、その分一人の人間として真正面から接しているとは思う。これは母親には今度会ったら言っておこう。
その弟とお酒を飲みながら最近の興味ある音楽・本・考えていることなどをパラパラと喋っていたときに、僕は夢日記の話をした。
正直人生が楽しくないこと、夢が一番楽しいこと、時々思い出す父親との思い出の話など。弟は全てまっすぐな目をして、一つもこぼさないように受け止める。
基本的に肯定的な中でも夢日記だけは心配をされた。
どうやら夢日記は現実との境目がわからなくなることで実生活に悪影響を与えることがあるということを何かの情報で見たことがあるようだ。僕はそのことを全く知らなかったのだが、確かに悪なのかはわからないが影響は出ていたように思う。自分以外への影響を及ぼしていないだけだからその自覚がなかった。
僕は心配させないようにビールを一息で飲み干して大丈夫と言った。
なんとかしなければと思い、僕はカメラを購入した。
もっと現実の今という瞬間に目を向けなくてはと藁をも縋る思いでカメラで目の前の光を撮ることに集中している時だけ未来を感じなくていい。毎日持ち歩けるようにコンパクトデジカメにした。
それと同時に2ヶ月くらいかけて本格的に転職活動をした。
夢以外の時間を費やしている仕事の時間がどうしても希望を感じなかった。毎日毎日22時くらいまで会社に残ることで搾り取られて消費されていく感覚の中がやっぱり原因だと思ったからだ。
応募した会社には勿論お見送りということもあり、念願の会社が絞られてくる中で綱渡りの転職活動になっていて、一歩でも踏み外せば今の会社での生活が続いてしまうことだけは避けたい一心で必死だった。
毎日、いろんな音楽を聴いては自分にエールを送り続けた。特にエミネムの「Lose Yourself」をふと久しぶりに聞いて歌詞をしっかり読んだ。まさにタイトルの意味もまさに「没入」だこの人生におけるチャンスを掴むしかないと本気で思い、面接の直前には必ず大音量で聴いて鼓舞させていった。
結果として志望度高かった会社に内定をもらえて8月から別の会社に行く。
人生の選択は何が正解かなんてなく、それを正解にするしかないということはわかってはいたけど、それでも悲観していて落ち込んでしまった自分も知っている。そこからの脱却。この一歩が必ずや良い未来になる。ようやく未来に目を向けられるようになってきた。長らくnoteが書けなかったのはこれだったんだろう。今なら現実に没入できる。
それと同時に夢日記も5/8で自然と止まっている。
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