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ivy の IVY LOOK | issue 62 | 片づけられない人

昼にもなると汗ばむこの頃。日課のモーニングコーヒーも、今年は少し早めにアイスへ切り替えた。寒さよりも暑さに弱い私は、早くもうんざりしてしまう。勘弁してくれ、本当に …。

さてさて、暑くなったらまずやることは、衣替え。

冬場はウール系ばかり着ているし、夏場はレーヨンとかリネンとか、基本的に夏しか着られないものを着ているから、これがまた大がかり。いつもギリギリのクローゼットへ押し込めるかのように、かさばる服たちを畳んでいく。お気に入りなのにあまり着ていない服とか、いつかやろうと思ってやっていなかった組み合わせ、こんな服買ったっけ、という記憶喪失案件 …。とにかくモノが多いから片づけるのも一苦労だ。

そんな中、地味にクローゼットを圧迫している厄介な存在はTシャツたちだ。付き合いでなんとなく買った地方の飲食店のオフィシャルものとか、今はあまり聴いていないバンドのやつとか、高校時代、修学旅行用にベルシュカで買ったやたらチャラくてペラいプリントものとか …。今年はどうやって断捨離しようか。

昨年のゴールデンウィークは、PARK GALLERY で知人や友人、周りのクリエイターを集めて Tシャツを展示するイベントをやったんだけど、今年も基本的に私はモノが捨てられない。それは、いつか使うからとか、勿体ないからとかではなくて、モノに対してやたらと思い入れが深いからだ。きっと。

人が持っているものには必ずその瞬間に気持ちが動いていて、ときめいている。なんとなくでも、理由があって、ストーリーがあるんだ。だから、その人が買ったものには、その人の一部が必ずあって、捨てられない服たちは私の棄てられない内面の一部なのかもしれない。

そういうわけで、圧倒的に効率は割るけれど、MODE OFF やセカストに出すよりも、フリマへ出したくなる。それも、公園とかショッピングモールの大規模なのでなくて、ポップアップとか馴染みの店がやっているようなやつ。服を買いに来るわけではないから、まあ、そうそうはけないんだけどね。

イラスト:あんずひつじ

ivy(アイビー)
会社員で物書き、サブカルクソメガネ。
自己満 ZINE 製作や某 WEB メディアでのライターとしても活動。創り手と語り手、受け手の壁をなくし、ご近所付き合いのように交流するイベント「NEIGHBORS」主催。日々出会ったヒト・モノ・コトが持つ意味やその物語を勝手に紐解いて、タラタラと書いています。日常の中の非日常、私にとっての非常識が常識の世界、そんな出会いが溢れる毎日に、乾杯ッ!
https://www.instagram.com/ivy.bayside


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