デイケアと在宅介護
大往生というテレビ番組がやっていてトノに一緒に観るようにと促された。
その番組の主人公は在宅医療をしている80代の森鴎外の孫にあたる先生で
在宅医療の終末期の様々な様子が放送されていました。
肺がんで寝たきりの80代の父親と目の不自由な40代の娘さん。
母親は数年前に他界し、父親ひとりで娘のサポートをしている矢先のこと。
父親は娘を残して死ねないからと1日を懸命に生きていました。
そしてまもなく最愛の娘に見とられ、親戚からも見守られて穏やかに呼吸が止まって行きました。
103歳の母親を70代の息子夫婦で老々介護。最後は自宅で迎えたい。
認知症が進んできて夜中にベッドの上に立ち上がって叫びだしたり、金銭やモノへの執着がひどくなっていき、息子夫婦は心身共に疲れていました。
デイケアサービスでお泊りを繰り返すようにして、施設への入所を決断。
入所して3ケ月後にがんが見つかり、自宅で最後は迎えることはかなわなかったが、家族に看取られながら病院で大往生。
我が家は在宅介護です。
心源性脳塞栓症(脳梗塞)でトノが倒れ、8月から10月まで病院とリハビリ病院ですごし自宅介護に入りました。
わたしの時間を作るために、週2回デイサービスを利用してくれたトノでしたが、デイサービスに来られている方の多くは、必ずしもリハビリ目的で利用する方ばかりではなくて、女性の場合は楽しみで来られる方もおられるようですが、男性の場合は将棋や囲碁で時間を過ごす方多し。(トノの意見です)
施設にあるリハビリ用のマシーンも3分毎に交代させられるので、ほとんどリハビリが出来ない状態だったそうです。
トノが使っていたトイレにはドアはなく、カーテンで仕切られた空間。
半強制的にみんなで一緒にテーブルで食事やおやつタイムを取らされる。
だんだんと自身の尊厳が崩れていくのを感じたと話してくれました。
ある時。将棋を一緒にさしていた男性に聞くと
「この施設に通って10年になる」
それを聞いてトノは思ったそうです。
10年でこのレベルまでしか回復が見込めないということなのか!と。
このままデイサービスに行っても、モチベーションが下がるだけので、それなら自宅でリハビリをしたい!ということでウォーカーやステッパーなどを揃え自宅でリハビリを共に始めました。
そして現在。
訪問リハビリの存在を知って利用しています。
週1回1時間程ですが体幹とレーニングもしてくれて助かっています。
足のむくみが気になっていたので週1で訪問看護によるリンパドレナージュもお願いしています。
訪問看護ではリンパのマッサージ以外にも、手足の爪切りなどもしてもらえるので、トノの硬くなった爪のケアにとても助かっています(訪問リハビリでは医療行為はしてくれないので、訪問看護はいろいろと助かることが多いです。)
麻痺している手足の爪は巻き爪になっていて、足の爪は特に硬くて素人ではとても切りにくいです。いつもネイル専用のグラインダーで削って短くする状態でした。
デイサービスも在宅で入浴が難しい方にはとても有効だと思います。
在宅介護直後に利用していたデイサービスの中で、週に1回あった入浴介護には、トノも時間が早く過ぎるのでとても喜んでいました。
現在は介助して毎日自宅で入浴できます。
在宅介護を始めて10年目に入りました。
自宅でリハビリを始めた直後は、なかなか進歩しないので(本人が)何度もくじけそうにましたが、短期で結果を考えるのではなく、半年後、1年後、3年後と長期で進歩の度合いを比べるようにしていきました。
月に1度の定期健診で脳梗塞の手術をしてくださった主治医の先生に診てもらう時に、先生から「前回よりも左腕の信号が早く出せるようになったね!」といった小さな変化を教えてもらえるとテンションが上がるトノ。
今日もワンダーコアとレッグマジックとスクワットマジックを介助しながらリハビリをしています。
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