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馴染みの店で

短い夏休みが終わるとまたいつもの生活に戻る。

勤め先は男女ともに早番、中番、遅番のシフト制になっている。
遅番の翌日は必ずお休みになる。早番は9:00から18:00まで、中番は11:00から19:00。そして遅番は15:00から23:00まで。

早番や中番は仕事帰りに習い事や職場の仲間と遊んだりしていたが、その年は夏休みが終わってから仲間とはばったり遊びに行くことが少なくなった。

まだ携帯電話やインターネットもあまり普及していない時代。
職場にわたし宛ての1本の電話があった。


今日は何時に終わるの?

少し戸惑いながらしばらく考えて
あと少しで終わります(わたし)


駐車場で待ってるので仕事が終ったら食事に行こう!

しばらく考えて
はい!分かりました。


仕事が終わり、紺色の車を探して(ナンバーを覚えていたので)、彼の馴染みの天ぷら屋さんに連れて行ってくれた。

大将、今日はなにしまひょ?

天ぷら屋さんの人なつっこそうなおかみさんの第一声!

親しみやすい店のオーナー夫婦と彼との小気味よい大阪弁がとても心地よかった。

食事が終ると自宅の近くまで送ってくれた。

何度かのランデブー後に、分厚い携帯電話を1台渡された。

会社に電話するのもあれだから、今度から携帯に電話するね

初めて見る携帯電話にテンションがかなり上がったのは言うまでもない(笑)

彼の車には当時は珍しいハンドフリーの自動車電話が装備されていたのである。(これにも驚いたけれど)

ちょっと大きいごつい感じの携帯電話はdocomoだった。

この後、新機種が出るたびに新しいのを手渡されるように。

現在もdocomoなのでこの時代から考えるとdocomo歴は少なくとも25年以上である。(余談)

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