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先日コロナ以降初めて日本から友人が遊びに来た。
彼女の旅の目的はズバリ、Netflixで人気の「Emily in Paris / エミリーパリへ行く」になぞって「わ・た・し in Paris」の遂行。

このシリーズは題名から予想する全くその通り
誰もが憧れるおしゃれでアムールがいっぱいロマンティックな華の都パリ〜へ
シカゴからやってきたエミリーのすったもんだありつつもめくるめくキッラキラのパリ生活(雑)。

私も見ました全話。色眼鏡をかけて。
だって私も外国人としてパリに住んでおりますが
えっここどこ?
どこに行けばこんな素敵な目に遭うのですか??
誰か教えてーーーーっ!

カモシカのように華奢なエミリーの足元。
ハイヒールで石畳を歩く姿は観ているだけで私まで足が痛くなってくる。ピンヒールなんぞ一発で石畳の溝にズッポリとハマるでしょうし、大通りにも裏道にも犬のう○こが落ちまくっているのに、おしゃべりに夢中で下も見ずにルブタンで歩くなんてムリ!

バッチリのお化粧と、気合の入りまくった服装での出勤もムリ!
パリの朝の通勤時間のメトロの中を覗いてみて欲しい。パリジェンヌはナチュラルビューティーとは良く言ったもので、髪はボサボサ、しかも毎日シャンプーしない習慣だから時々とっても香ばしい頭皮臭が漂ってくる。お顔もクリームで保湿してリップクリーム塗ったらおしまいって程度の作り込みだ。服装だって定番はジーンズにスニーカーにさらっとシャツ。昨日と全く同じ格好だって普通にありだ。
(それでもサマになっちゃうのがパリジェンヌなのですけどね。)
もしエミリーが朝のメトロに乗り込んできたら、眩しすぎて皆んなの目は潰れてしまう事でしょう。

そもそも会社員であるエミリーがメトロを全く使わないのも、ホームレスの姿が皆無の通りも、昼間っから酒臭い失業者のおじさん達もアフリカ系の労働者やアジア系の飲食店が存在しないパリの風景も、へっ?!ってなわけなのです。
わかっています。これはフィクションです。

しかしながらここ数年はヨーロッパというより、アメリカ西海岸や韓国に軍杯が上がっていた海外人気が、エミリーのおかげ (だと私は確信している)で
なんだかんだ言ってやっぱりパリって素敵よね」となり、去年あたりからものすごい勢いで戻ってきている観光客の多くは英語圏の若者。経済効果は大きいはず。

さてさて日本からやってきた私の友人はと言うと、エミリーの働くオフィス、エミリーが初めてパンオショコラを買ったブーランジェリー、エミリーが語学学校帰りに行った百貨店、エミリーが親友ミンディと出会った公園のベンチ、エミリーが恋仲のガブリエルと行ったシャンゼリゼのマクドナルドetc..
ありとあらゆるロケ地で自撮りを完遂

そして迎えたパリ最後の夜、私は友人を我が家からそれほど遠く無いエミリーの住むアパルトマンへ案内した。恋仲のガブリエルが働くレストランも斜めうしろにレストランとして実在している。これぞ大取り。友よ、思う存分撮りなはれ!
パリのオレンジ色の仄暗い街灯の元、撮った写真をあとで見返したところ、
嬉しそうに微笑む友人の後方に、赤いベレー帽を被って自撮りに夢中のエミリーがもう2名 写り込んでいた。

☆今日のめっちゃ簡単フランス語 ☆
à la mode / アラモード・ 流行りの
chouette / シュエット・ステキな、カッコ良い
maquillage / マキアージュ・化粧
talon haut / タロン オー ・ハイヒール

わたしin Paris。

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