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起業家が影響を受けたドラッカーの言葉②

昨日に引き続き、様々な業界の経営者がドラッカー から影響を受けて行動した体験を書き記します。昨日の記事を読んでない方はこちらからどうぞ!

④JPホールディングス 山口元社長

JPホールディングスは保育事業運営の最大手。年中無休を基本として延長保育や一時預かりサービスで事業を拡大してきました。

・きっかけ
30歳で証券会社を退職後、アミューズメント施設のワゴンサービスで事業を始める。その後、規制緩和をきっかけに保育事業に参入した。事業を考える中でドラッカーの「チェンジ・リーダーの条件」に出会った。

・ドラッカーの教え
「事業の集中」という言葉がある。複数の事業を並行して行うよりも、1つの事業に資源を集中することでより高い成果を上げられるという考えだ。山口氏はワゴンサービス事業を廃止して、保育事業に一本化することを決意した。また、「顧客は最低でも2種類いる」という言葉を基にして、保護者以外の顧客を探った。すると子供という顧客がいることに気づいたという。

・マネジメントの実践
年間200コマ以上の研修を行い、社員に専門的な分野の研修を行った。心のケアからフラワーアレンジメントまで。いつかくる保育園淘汰の時代の中でも選ばれる保育園を作る努力をした。

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・まとめ
ドラッカーの基本的な考えである「事業の集中」と「顧客とは誰か」という視点。ここに気づいていても行動することは難しい。ドラッカーの助言は孤独な経営者に判断する勇気を与えるのだと思う。

⑤日本交通 川鍋社長

東京のタクシー、ハイヤー会社。

・きっかけ
川鍋氏は創業家3代目として35歳という若さで社長に就任する。経営者の立場で周りに相談することもできない。そんな中でドラッカーの「明日を支配するもの」を読む。

・ドラッカーの教え
「外の世界の情報を手に入れるためには自分で外に出ていくしかない」という言葉を受けて現状を把握することを第一に行動した。

・マネジメントの実践
タクシー運転手として現場で1ヶ月の特別研修を自ら行った。その経験からより運転手目線に立った政策を実行する。当時行っていた朝と夜のミーティングを廃止、業界初のタクシー配車アプリの導入、女性就業率を上げるために女性の制服を刷新などを行った。

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・まとめ
ユニクロの柳井社長、オンデーズの田中社長などなど、経営するものだからこそ現場を見ることを重視している。百聞は一見に如かずですね。

⑥ノジマ 野島社長

首都圏のショッピングモールを中心に展開している家電量販店。

・きっかけ
社長就任後にドラッカーの「経営者の条件」を読んだ。

・ドラッカーの教え
他人をマネジメントするのでなく自分をマネジメントすることを学んだ。

・マネジメントの実践
この学びをきっかけに従業員に接する態度が変わる。以前は他人にこれやれあれやれと指示することが多かったが、自分がどう行動すれば相手は動くのか?ということを考えるようになった。また会社の経営理念にも影響している。「ゲリラ戦では兵士全員が経営者である」という言葉を基に「従業員全員が経営者である」と読み解いた。顧客と接する従業員一人一人が自ら考えて行動することを重視している。

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・まとめ
一人一人の意識が高い会社は強い。ユニクロの柳井さんはこういう。

僕が考える一番いい会社とは、末端の社員でも自分がトップの経営者だと思っている会社。自分が全部のことを決められるし、この会社を支えている、あるいはコントロールしていると思える社員がたくさんいる会社です。

キングダムという漫画の主人公である信は天下の大将軍になることを夢見ています。信が率いる飛信隊はとても強い。なぜなら一人一人が自分で考えて行動するから。強い組織と弱い組織は一人一人の従業員の働く姿勢から滲み出るものかもしれませんね。

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