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ドラッカー5つの質問②「われわれの顧客は誰か」

ビジネスにおいて最も重要な顧客について考えていこうと思います。極端な話、顧客によって会社の事業の全てが決まると言って過言ではありません。

1.われわれの使命(事業)は何か
2.われわれの顧客は誰か
3.顧客にとっての価値は何か
4.われわれの成果は何か
5.われわれの計画は何か


▼顧客によって事業が決まる

あなたには、2人の顧客がいるとします。

Aさん:ハワイ旅行が好き
Bさん:部屋のインテリアを決めるのが好き

Aさんと話すとき、あなたはハワイ旅行などアウトドアに関する話をするでしょう。一方、Bさんと話すときにはアウトドア活動ではなく、インドア活動を中心に話すでしょう。

すごくシンプルな例ですが、

どの顧客を選ぶかで、自分の仕事が決まるんです。

伸びている会社に共通しているのは、顧客が誰かを明確にしていること。業績を伸ばす会社は顧客を明確に定義しています。


例①:カテーテルの普及

医者が点滴に使う「カテーテル」という医療器具があります。とある医療メーカーが手首から刺して利用できるカテーテルを発明しました。しかし昔からのカテーテルに慣れ親しんだベテランの医者は新しいカテーテルを導入しようとしません。

そこで、研修医の医者に対して徹底的に教えました。勉強中の研修医は興味を持って真剣に話を聞いてくれます。研修医が成長し、医者として働くときには新しいカテーテルを使うようになりました。

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例②:山崎製パンの食パンの始まり

山崎製パンの食パンは、顧客は誰かを決めたところから始めました。日本人は和食好きが多いのですが、奥さんは朝ごはんを用意するのに苦労してました。

和食好きな夫ではなく、朝ごはん作りに忙しい奥さんを顧客に設定し、奥さんの手間を省くことを考えて販売することで大ヒットしました。

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例③:ケーキの包装を作る会社

ケーキの包装紙を作る企業がありました。元々はケーキ屋さんを対象に商品を売っていましたが、顧客を「趣味でケーキを作る人」にしました。

趣味でケーキを作る人にとって、最も嬉しい褒め言葉は「お店で売っているみたい」だからです。プリンの蓋やケーキの箱を1枚から買えるように価格設定して販売。これが大ヒットし、多くの注文が舞い込みました。

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▼注意「あなたが顧客を選ぶんじゃないんだよ」

ここまで顧客を選ぶ重要性を伝えてきましたが、最後に絶対忘れてはいけないことがあります。

顧客があなたを選ぶということです。

ビジネスをしていると自分たちが顧客を選んでいると錯覚してしまいますが、それでは顧客に届くことはありません。必要なのは選んだ顧客からどうすれば選ばれるかを考えることです。

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