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2−6:利益の持つ機能とは何か
ここまで、マーケティング、イノベーション、生産性と成果を生むために大事なことを書いてきました。次は成果によって生まれる利益について、読み解いていこうと思います。
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利益とは、原因ではなく結果である。マーケティング、イノベーション、生産性向上の結果手にするものである。
そのままの意味ですね。利益とは、マーケティング、イノベーション、生産性向上を試みた結果として手に入るものです。
したがって利益は、それ自体致命的に重要な経済的機能を果たす必要不可欠のものである。
マーケティング、イノベーション、生産性向上の結果として手に入るのが利益です。だから利益は成果の大きさを測る指標として必要不可欠なのです。もし利益が入らないとすれば十分な成果を生み出せていない、すなわち顧客を満足させていないと言えるからです。
ドラッカー先生は利益の機能として4つ挙げています。
①利益は成果の判定基準である。
利益が大きいということは、より大きな成果を残したと言えます。逆に、利益が少ないということは、成果を挙げていないことを示しています。
②利益は不確定性というリスクに対する保険である。
利益があるから行動を起こすことができる。もし利益がなければ、行動が失敗に終わったときに大きな損失を被ります。
③利益はよりよい労働環境を生むための原資である。
利益はさらなる投資につながります。それは従業員の給料、職場環境の改善につながります。
④利益は、医療、国防、教育、オペラなど社会的なサービスと満足をもたらす原資である。
医療、国防、教育、オペラなどのサービス業は利益を出せるものだけが生き残ることができます。そして利益を出せるのは、顧客によりよい満足を与えているとき。逆に淘汰されて消えたサービスは顧客を満足させられなかったと言えます。
最近の企業人は、利益について弁解ばかりしている。だが利潤動機や利潤極大化などのナンセンスを言っているかぎり、利益を正当化することはできない。
企業人が利益について弁解をするのは、「利益=悪いもの」という意識が根本にあるからです。でもその意識こそ大きな間違いなんです。
社会及び経済にとって必要不可欠なものとしての利益については、弁解など不要である。
利益はよりよい社会を生み出すために必要なもの。利益があるから人はより多くの給料を得るし、企業は福祉を強化できる。利益があるから顧客を満足させる企業は事業を拡大できるし、満足を与えられない企業が淘汰されるんです。利益があることでより多くの人が満足感を手にできるのですね。
企業人が罪を感じ弁解の必要を感じるべきは、経済活動や社会活動の遂行が困難になることである。利益を生むことができなくなることである。
利益を生めないということは、顧客を満足させることができない証明です。そこには何か問題があるんです。
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「利益は悪ではない」
基本的なことですが、これを理解しているのとそうでないのでは、働く姿勢が変わってくるような気がします。
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