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採用の思考法①「採用をなめてはいけない」

「採用活動する人ってどんなことを考えているんだろう?」

転職活動する中でこんな疑問が浮かびました。
転職について、転職サイトや書籍を読めば様々な情報がヒットする。それはとても役立ちます。でも転職者側だけの考えに偏っていて、採用者のことを深く考えられていないとも思う。

採用担当者は・・・

どういう想いで「求める人物像」を決めているのか?
どういう想いで「選考基準」を設定しているのか?
どういう想いで「採用面接」を行なっているのか?

採用担当者側の思考を深く考えたいと思い、この本に手を出した。

転職活動中の私が本書を読み、採用担当者がどういう考えで採用活動を行なっているのか知ったことをまとめたいと思います。転職活動に直接役立たない内容も含まれますが、採用の難しさを考える上ですごく役立ちます。


■いい採用ができない会社に共通する「最悪の勘違い」

最初に採用がうまくいく企業とそうでない企業の違いを言います。それは「思考のクセ」の差です。

具体的に言えば、ある問題が発生した時に、それを「自責」にするか「他責」にするかという考え方の違いです。

採用活動はともすれば様々な言い訳が浮かびます。
少子化だから、売り手市場だから、中小企業だから、不人気業界だから、給料が安いから、立地が悪いから・・・

でも、そんなことを言っていても仕方ありません。

むしろ、同じような状況でも採用活動が上手くいっている企業があります。そういう企業は環境のせいにせず、その環境の中でベストを尽くそうと考えて行動しています。

他責にしているなら考えを改めて、自責にして与えられた環境でベストを尽くす方法を考える必要があります。


■「採用の失敗」だけは、絶対に避けるべき失敗

ビジネスに失敗はつきものですが、採用は失敗が許されません。

戦力とならない人材を採用した場合、その人材を育てるための時間と労力が仕事として上司に降りかかってきます。また、入社した人にとっても自分の力が発揮できない職場は自信喪失につながってしまい、最悪の場合はその人生を台無しにしてしまいます。だからこそ、採用は適当にしてはいけません。

そして入社を希望する側も適当に企業を選ぶべきではないと思います。特に私のような転職希望者はしっかり相手企業のことを研究して自分自身と照らし合わせる。活躍できるのかどうか、働きたいと思えるのかどうか、しっかり考えて選択すべきだと思います。


■採用は「点」ではなく、「線」と「面」で考える

人手不足に悩む企業は目の前の仕事のために人を求めます。しかし、採用は「今という『点』」で考えると失敗します。

採用は「今から続く『線』」で考えないといけません。なぜなら、事業は「点」ではなく、「線」だからです。そして、組織に「面」で影響が出てしまうのが採用です。

だから採用担当者は組織が目指すべき未来に向けてプラスの影響を及ぼす人を採用する。それが事業の未来の「線」にプラスの影響を及ぼすとともに、会社組織という「面」にもプラスの影響を及ぼします。

転職者側も企業が目指すべき未来を理解して、自分がその未来にプラスの影響を及ぼせることを過去の経験から証明する。入社後もそれを行動で示していくことが大事なんだと思います。


■人を見抜く力こそ経営力

採用は競争であるからこそ、特定の人物に人気が集中します。

あるひとは10社でも20社でも内定を獲得する一方で、1社も内定を獲得できない人も存在します。人を見る目はどこも大体同じだからこそ、特定の人材の争奪戦となります。

では、優秀な人に選ばれない企業は優秀な人材を諦めないといけないのでしょうか。

そんなことはありません。
独自の採用基準を設けていけば良いのです。

下の図は経団連が2018年に発表した「選考時に重視する要素」の上位5項目の推移です。

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見れば一目瞭然ですが、何年も前から求める資質は変化ありません。

これは異常です

時代は変化しているのに、企業が求める資質は大きく変わっていないからです

テクノロジーは飛躍的に進歩し、産業構造も大きく変化しています。歴史を辿ると、時代が変われば、活躍する顔ぶれは変わってきます。時代によって活躍する人材の要件が変わるからです。

だからこそ、企業は独自の採用基準をしっかりと考えないといけません

時代の変化を捉えて、事業をさらに展開していくためには、これからの時代に活躍する人材とはどんな人材なのかを読み取ること。そして考え抜いた人材の要件を自社の採用基準に落とし込むことが必要です。


▼まとめると

採用活動を行うにあたって前提として大事なのものが「自責のクセ」です。環境のせいにせず、環境の中でいかに良い人材を採用するかと考える。そして採用の失敗という最悪の結果だけは何としても避けないといけません。

今という「点」でなく、企業の未来という「線」で考えて必要な人材を採用して、企業全体という「面」にプラスの影響を及ぼすことが理想です。

そのために必要なのは、時代の変化を捉えて、事業をさらに展開していくために、これからの時代に活躍する人材とはどんな人材なのかを読み取ること。そして考え抜いた人材の要件を自社の採用基準に落とし込むことです。


次回は、いい採用ができない会社に共通する問題について考えようと思います。

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