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適正な意思決定のための三要素

根拠に基づく医療(Evidence Based Medicine)のパイオニア、イギリスのミュア・グレイ医師は、「人間の意思決定は『価値観』、『リソース』、そして『エビデンス』の三つの要素で決まる」と主張します。
これら三つがバランスすることが、適正な意思決定・判断につながると言うのです。
どれかに偏ってしまうと合理的な判断はできない、と。

例えば休日に「登山に行こう」という意思決定をしたとしましょう。

1)価値観
その背景にはまず、理由はどうあれ登山が好きだという一種の「価値観」があるはずです。
中には「それほど好きではないけどお付き合いで仕方なく」、というケースもあるかも知れませんが、それにしても「お付き合いでも登山に同行できる」程度に「嫌い度」は低い、ということは言えるでしょう。

ちなみに私は「登山嫌い」。
価値観的に、「よし、山に登ろう!」と意思決定する可能性はなさそうです(笑)。 

2)リソース
実際に登山するためには、どんな山に登るかにもよりますが、それなりの装備が必要です。
登山靴、帽子、水筒、食料、トレッキングポール、アイゼンなどなど。
電車代やガソリン代など、ある程度の交通費も必要ですし、泊りがけのつもりなら当然宿泊費も必要でしょう。

それ以外にも、休日が何日間なのかという時間的リソース。
一日しかないのに、東京の人が北海道の大雪山を目指すのは無謀というものです。

その山に登る十分な体力が自分にあるかどうかも、検討しなければならないでしょうね。

3)エビデンス
台風接近中に登山するのは、猛者というよりは馬鹿?
いずれにせよ情報収集は欠かせません。


人間の行動はその時々の感情や性格に影響を受けるモノ。

この三要素を頭に入れて置き、重要な意思決定の際は要素ごとに紙に書き出して、感情や感覚に押し流されていないかをチェックし、自分をコントロールするようにするのも良いかも知れません。

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